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本気の挑戦は美しい

一昨日の金曜日、地域創生学群SUPER LIVEと称して、学生たちによる様々な活動の成果報告会が実施された。その中に、地域創生学群チャレンジプログラムの起業トライアル組による報告の場も組み込まれ、最後は毎年恒例のリアル就職プログラム最終報告会がおこなわれた。
そこで発表する学生の姿をみて毎年感じるのが、このタイトル。
今回はこのお話を。


起業トライアルプログラムとは

このプログラムは、自分で考えた事業をオウンリスクで約9ヶ月間にわたって一人で実施するというもの。なので、大学からの金銭的なサポートは一切ないし、必要なリソースは全て自分で集めなければならない。とにかく全くお膳立てのないゼロからはじめることになる。
2年生までは実習(地域での実践活動)をチーム単位で行なっていたので、極端な話、ちょっとさぼったとしても周囲がやってくれていればものごとは進む。だけど、一人でやっているから、自分が動かなければ何も変化しないし、動けばその分何かしらの変化が起こる。それがプラスの場合もあればマイナスの場合もあるけど、結果が出るからこそ、それをふまえて毎回試行錯誤する。そのサイクルのスピードが速ければ速いほど、最終的なクオリティはあがりやすくなる。
あと、実際にやってみて分かることって色々ある。授業で学んだことをやってみて、確かにその通りって思える瞬間もあるだろうし、やってみると実はココが大変っていうのを知ることもある。特に後者の経験が大切。口でさらっと説明されると、単にあーそうなんだなって思えていたことも、実際やってみると、めちゃくちゃ大変だったり、全然上手くいかなかったりする。そういう部分にこそ、本当の意味での事業の勘所みたいなものが隠されている。それが分かるっていうのが、このプログラムの最大のポイントだと思う。

リアル就職プログラムとは

このプログラムは、受入先の企業にて5ヶ月間、週3日のフルタイムインターンシップを行うもの。遠方の場合は住み込みで週5日ってこともある。
就業体験のない大学3年生というタイミングで、5ヶ月間にわたって実際の企業のなかに身を置き、新入社員のような経験ができることで、様々なものが得られる。
まずは未知なるものへの不安が払拭される点。これは、そのまんま。
これまでは、学校という場が基本だったから、多少の違いはあっても何となくイメージはしやすかったかもしれないけど、社会人になると話が違ってくる。学生時代とは違って、本当の意味で独り立ちするっていう点でも色々と不安はあるだろうし、これまでの学校生活を離れるのが漠然と嫌だなって思う部分もあると思う。
そして、自分なりの職業観。会社説明会等などでは表面的なことしか分からないかもしれないけど、その会社の一員として一定期間過ごすことで、仕事をするうえで自分自身は何を大切にしたいか?など、自分なりの職業観の軸みたいなものが確立される。人から聞いた話ではなく、自分自身の実体験に基づく感覚。それが大きい。

研修を通じた振り返りと経験の言語化は重要

リアル就職プログラムを経験した学生たちに好評なのが、一般社団法人フミダスさんによる研修。インターン開始前、インターン開始1ヶ月後、折り返しのタイミング、終了後。どのタイミングにおいても、経験の言語化によってしっかりと振り返りをおこない、自分自身ととことん向き合う。
これ、本当に大事だと思う。こういう振り返りの機会、しかも徹底的なのがあると、やりっぱなしみたいなことはなくなる。そして、自分自身が経験したことを自分自身でしっかり理解することができるし、それを他者に説明することができるようになる。それによって、当然再現性も得られるから、実践のクオリティがどんどん上がっていくことにつながる。
そんな風に感じるから、僕自身、この研修を受けるたびに、初心に戻り、背筋が伸びる感じがしている。そして、これを経験した学生たちは、きっと社会人になっても、自らこういうことをやり続けられるようになるし、そうすることで、成長曲線を上向きに保ち続けられるんだろうなって思う。

たった5ヶ月でこれだけの変化って凄いと思う

リアル就職プログラムの最後は終了研修と最終報告会。9月から1月までの5ヶ月間の長期インターンシップを終えたメンバーは、2月の上旬に2日間の終了研修を受け、最終報告会にのぞむ。それが一昨日のこと。
2日間の研修では、インターンシップの徹底的な振り返り(個人ワーク+全体共有+ブラッシュアップコメント)を行い、その内容を踏まえて実施概要や成果、気づきなどを中心としたプレゼン資料を作成する。その資料作りは報告会直前までおこなわれ、そこでは「なぜ?」を繰り返しながら、とにかく深掘りし、言葉磨きをする。今回は起業トライアルのメンバーたちも参加してくれた。
限られた時間の中で伝えられることは1つ。だからこそ、渾身の一言をプレゼンのタイトルに込めるっていう感じ。それぞれの学生にとって、そのタイトルこそが、現時点で表現できる最高の一言。だから、たった8分のプレゼンだけど、ものすごく迫力があるし、しっかりと聴衆に伝わる。そして、その姿はとても堂々としていて頼もしい。
最後までやり切ったメンバーたちは毎年必ずそんな変化を遂げる。
たった5ヶ月間で。
本当に凄いと思う。

これだからやめられない

僕にとってはこの一言に尽きる。
こんな感じで、挑戦した学生たちが劇的に変化し、成長した姿をすぐそばで見ることができ、感じることができる。これって本当に幸せなことだと思う。
今年度も発表中にウルっとしていた学生が数名いた。僕も何度もウルっときたw
そして、修了証授与のとき、受入先の方からのコメントをいただき、受入先の方に対して感謝のコメントをする際に、ステージ上で感極まって泣きながら話す学生もいた。
なんとなく普通に生活しているだけだと、こんな瞬間って多分ないと思う。
けど、ここにはそれがある。
思い切って一歩踏み出したからこそ、真剣に打ち込んだからこそ、挫折や失敗のたびに自分自身と向き合い常にもがき続けたからこそ、大変すぎて折れそうになったり折れたりしつつも最後までやり切ったからこそ、だからこその涙。
本当によく頑張ったと思うし、僕も負けられんって思う。

やはり、本気の挑戦は美しい。

そんな姿を目の当たりにして、その受け皿となってくださる受入先の皆様に感謝すると同時に、僕自身もそのサポートをしっかり続けていきたいと強く心に誓った次第。
手前味噌だけど、このプログラム、控えめに言って最高だと思うw


ということで、今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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