見出し画像

刀剣店の方がお勧めしている刀装具を勉強するのに適した本

最近刀装具について勉強する為、まずは鐔から気に入った物を少しづつ買ってみているわけですが、ただ眺めていても分かること気づく事にも限界があり自分自身の鑑賞のレベルを上げる為にもやはり知識が欲しいところ。
そこでずばり刀装具について勉強するにあたりお勧めの本は何かとお店の方に聞いてみました。
2店舗に聞いたところ共通していたものもあり、刀装具の超良書と思われるので紹介します。(共通していたのは①~③です)

①刀装具御家彫名品聚成(著:福士繁雄)

画像1

(画像出典:葵美術 刀装具御家彫名品聚成

画像2

(画像出典:Aucfree

著者である福士繁雄氏は日刀保の刀装具審査員も務めている方。
この本は「御家彫(後藤家の作)」の名品292点をカラー写真で紹介している大型本。著者の長年にわたる調査研究が記されているらしく、刀装具を勉強するにあたり必須の本である事は両店ともに共通していた。
限定600部と希少本だからか、ネットで探してもなかなか在庫がない。
その為正確な価格は分からないが、45000円で販売されている所が1件あった。


②刀装具町彫名品聚成(著:福士繁雄)

画像10

画像10

画像11

同じく福士繁雄氏による大型本で、「町彫」の名品352点をカラー写真で紹介。限定600部。
こちらも希少本で在庫があまりない。
日本の古本屋にて37000円で売り出しされており、つるぎの屋さんでも新品が38000円にて売られている。
こちらの本も刀装具を勉強するにあたり必須の本である事は両店ともに共通していた。


③刀装具鑑賞画題事典(著:福士繁雄)

画像5

画像6

同じく福士繁雄氏による本。
こちらは大型本ではなくA4サイズ。しかし厚みは3㎝ほどと内容充実。
刀装具の画題(描かれた絵)について解説がされている。
刀装具には動物など絵の分かりやすい物もあれば、中国故事などのようにストーリーを知る事で楽しめる物もある。
この本は画題ごとに分けられていて、一つ一つの画題にかけている説明もまたとても多い。

こちらはamazonでも売っているが、定価の倍くらいのプレミア価格が付いている。しかし定価で売っている所がネットで探してもなかなか見つからない。研究書というよりも、本を読んでいる感覚で楽しめる本。



④後藤家十七代の刀装具

画像8

画像7

佐野美術館、根津美術館、徳川美術館により開催された過去の展示会のカタログ。
後藤家といえば、室町時代の足利義政に祐乗が仕えた事に始まり、その後も信長、秀吉、家康と時の権力者の下に仕え、江戸末期まで栄えた京の名門。
お店の方によると、全ての金工技術はこの後藤家から始まっているらしく、後藤家を知る事が金工技術そのものを知る事に直結する位に大事らしい。
この本は1点1点の刀装具の説明がされている物ではない。
しかしとても大きな写真が載っている。
推測でしかないが、恐らくこの拡大図に見所が隠れているから説明など無しにとにかく隅々までよく見ろ、そして覚えろ、という事なのかもしれない。
日本の古本屋では4500円から在庫がある様子。


⑤終わりに

今回の本は刀剣店からお勧めされたものを紹介させて頂きました。
①と②はまだ手元にないのですが、近々届く予定。
私自身刀装具の知識が現時点で皆無ですが、少しづつこれらの本を読んで学んでいこうと思っています。
そしてやはり本を見るだけでは分からない事が多いと思うので、実際に物を買いながらその深みにはまっていければと思っています。


今回も読んで下さりありがとうございました!
面白かった方はハートマークを押して頂けると嬉しいです^^
記事更新の励みになります。
それでは皆様良き御刀ライフを~!

画像10

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

画像9

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?