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人との縁が薄い物ほど下取に出している事に気がついた

銀座盛光堂さんのYoutubeにて、河端照孝先生との対談動画がアップされていたので拝見させて頂きました。

Youtube「刀剣界の歩みと刀装具の魅力」

東山御物の祐乗の韋駄天図をはじめ、徳乗の龍虎図金目貫(ヤニ型付)、横谷宗珉一枚牡丹などの解説を初め、それらの刀装具を得るに至った縁の話など非常に良いお話でしたので、まだ見られていない方は是非ご覧になってみて下さい。

動画内で河端先生が「情報とは情に報いると書く、情と情が結んだ縁でコミュニケーションは繋がる。21世紀になっても人の縁は大事」というお言葉を話しておられた。

今までの自身の蒐集品を振り返ってみると、よくこのような品が手元に来てくれたと驚く物がある。
収納する場所や資金が限られている事もあり、現在所有出来る数というのは刀にしろ刀装具にしろ限定される。
そこで新しい物を手に入れる時は苦しいかな下取などに出す物もある訳であるが、下取に出す品は人との縁が薄い物を優先して出している事に気がついた。あくまで私の場合ではあるが。
例えばネットで顔も知らない人から手に入れたものや、行った先で初対面の人から時間を掛けずに購入した物などは比較的早く出ていく、そんな具合である。

反対に何度も顔を合わせて会話をして購入した物や、友人から譲って頂いた物など、特に後者は下取に出そうと考える事すら無い。
これはその品を出してしまってはその人との縁を同時に投げるような気持ちになるから、という事もあるかもしれない。

自分自身がそうして縁により手にしたものがあるように、それを譲ってくれた人にもまた他の人との縁があり、そうやって物が人と人との間を渡り歩いているのだ。
だからどんなに欲しいけど買えない物はあるし、凄く欲しいと思っていた物がタイミングよく現れて偶然的に買える時もある。
この波は自分の力でどうこう出来る事は少なく、結局は自然のままに身を任せてみる方が楽なのかもしれない。
と、この動画を見て思ったのでした。
いずれにしても50年位は続くであろう(続けていきたい)長い趣味生活。
目の前の1つ1つの縁を大事にしていきたいと思います。
とても良い動画でした。

あ、因みに表紙のこの鐔は下取に出してないです。
出しても数千円程度にしかならないでしょうから^^;


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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。


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