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刀ケースをお納めした方の御宅を訪問③

昨日刀箱をお納めさせて頂いた方の御宅を訪問させて頂きました。
実は建設途中の段階を拝見させて頂いた事が1度あるのですが、完成してから行くのは今回が初めてになります。
素晴らしい刀空間が出来上がっていました。

展示ケースも奥に飾って頂けています。

刀箱のプロトタイプ

この「刀箱」はいわばプロトタイプで私が刀展示ケースを作る仕事を初める前に一番最初に作った展示ケースでもあり思い入れがあります。
展示頂いている刀は11代和泉守兼定の傑作刀と言われているもの。

慶應元年作は珍しいのだそう。朝臣銘があることも初めて知りました。


・ガラスケース内にも沢山の名品が

刀屋さんに来たかのような空間。
とても贅沢です。

2振とも和泉守兼定

和泉守兼定がお好きなようで、全て作風の違う作を揃えているとの事。
刃文や地鉄の出来が様々で見ていて引き込まれます。
そして何より全て出来が素晴らしい。

こういった肌合いを兼定で良く見る気がするが、
地鉄の良く詰んだ作も
刃も冴えて旭のよう
だから「旭丸」の号が付いているのだろうか?
そしてなんと兼定の剣まで!


兼定以外にもまだまだありました。
次は重ねが1㎝くらいあろうかという当麻。奉納刀だからか超超健全。
凄まじい名刀感。鎌倉期とは思えない重厚感で圧倒されます。

そして覇気のある清磨一門のおそらく造りの作。
金筋などの働きといい地鉄といいとても美しい。

刀も他にもまだまだありましたが、刀装具もお好きな方でコレクションされています。詫び寂びや思想を伴う作がお好きとの事。
凄く共感。

信家はじめ彦三や南蛮鐔なども
1番最初に手に入れたと仰っていた後代肥後。色味が渋くて美しいです。
葡萄の図柄で武道とかけているのだそうです。
こちらは南蛮鐔。写真だと分かりづらいですが、上に玉が入っており振ると音が鳴ります。
また彫刻?がとても細かく立体的でその細かさに持つと驚かされます。
こちらはなんと細川家伝来の彦三の名品。泥七宝の深みがとても美しい。
こちらは共にお店で拝見して良いよね~、と話していたのでこの方が手にしてくれて嬉しいです。


という事でとても素敵な御宅が完成しており、様々な驚きと共にあっという間に時間が過ぎたのでした。
刀が好きな方との会話は時間を忘れますね^^
お互い刀沼に堕ちた者同士これからどういったコレクションが今後増えていくのか楽しみで仕方ありません。


今回も読んで下さりありがとうございました!
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それでは皆様良き御刀ライフを~!

↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

「刀とくらす。」をコンセプトに刀を飾る展示ケースを製作販売してます。



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