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マーブルチョコから見る感性

こんばんは。

今日の題材は…

『リバース』湊かなえ著

この本は勧められて読んだのだが、とても面白くとても感性をくすぐられる。
そんな作品だった。

主人公はある日、お前は殺人をしたという手紙を機に本が始まるそんなストーリーで映画でいう所の群像劇のような話。

話が進んでいく中で、一人の人物のことを探偵のように知っていく。

そこである人物のことをたくさん知っていくと、その人物のことをそんなに知らなかったことに気づいていく。

この作品を読んで感じた。

人のことを知っているというのは、どこまでの話をしているのかをすごく考えさせられた。

人の事が好きだ。とか、人のことを信用している。とか。

この辺りはその人の何を知って、そう思うのか。
それがとても分かるような作品だ。

人の優しさ。
断れないという性格。
誰にでも優しく接する事ができる。

これらを持ち合わせている人というのは、本当の性格が見えづらいように思う。

本心はどこかに隠していて、相手を傷つけないように傷つけないようにして行動をしているイメージがある。

そんな人物がキーポイントで、とても共感できる部分もあったり、その人物がどんどんわかっていく中で生まれてくる主人公の罪悪感など…

読んでてとてもハラハラしてしまった。

例えば、自分が好きな人、友達になりたい人。

自分が知らない部分をたくさん知っていきたいととても感じさせる。

そんな中で自分が目を惹かれた文面がこれだ。

表面はお互い違う色をしているけれど、中身は同じじゃないかなって、
マーブルチョコを食べながら思ったの。

リバース 湊かなえ著

マーブルチョコはとてもカラフルなチョコレートが入っているお菓子。

でも食べてしまったらどうだろう。
たぶん全部同じなんだ。

これって人間にも言えるかもしれないことで。

上部を見繕ってるだけで実は全然違う人だったみたいなことは正直よくある気がしている。

そんな部分をこの文章で表現しているように感じた。

人間は表向き、心の全ては見えないし、心を読むことはできない。
でも、その人間がどんな性格をしているのかは大体掴む事ができる。

それは時が解決してくれること。
でもそれでも全ては見えない。

善意での行動だったのか、いやそうではないのか。
少し胸が痛くなる部分もあったり、共感してしまったり。

この作品はある意味利他的思考を持つ人にはかなり刺さってしまう作品だ。

感想を書くのも下手くそだから上手く伝えれているか分からないけれど、とにかくとても読みやすくて、1日で読み終わってしまった。

本はいい。


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