有痛性外脛骨の治療と筋膜アプローチ
こんにちは。肩です。
先日、子供の湿疹が治らず小児科へ受診しました。
施術のスキルだけでなくて、関わり方もとても大切と再確認できました。
そんな僕の子供の話はおいておいて、前回は有痛性外脛骨のあるあると整形外科テストについて解説させてもらいました。
マニアックな疾患ですけど、みんな同じような内容を書いていてもつまらないですしね笑
あれから有痛性外脛骨の選手を新規でも1人みましたが、最突出部だけでなくて、底部にも圧痛がありました。
最突出部の圧痛が取れれば、インサイドキックは蹴れますが、その他の部位の圧痛が残っていると、練習後の痛みなどがでやすいので効果判定だけでなくて、予後予測のためにも圧痛がどこにあるのか評価することは重要だと思います。
今回は一般的な治療と僕が普段提供している筋膜アプローチについて解説します。
有痛性外脛骨に対する筋膜アプローチは自分が自費整体の道へ進むことを毛決意させてくれた疾患なので、結構熱量込めて書きますね笑
有痛性外脛骨の一般的な治療
動画でもさくっと解説しています。
2年前なんで髪の毛が爆発していますね笑
■後脛骨筋のストレッチング
舟状骨の落ち込みにより、過剰に伸張されている後脛骨筋のストレッチングも有痛性外脛骨の理学療法としては良く行いますよね?
効果はどうですか?
個人的には対症療法に過ぎず、あまり治療効果がないと感じています。
やらないより、やったほうがマシという程度の認識です。
後脛骨筋のストレッチングは対処療法
■炎症を抑えるためのアイシングや休息
後脛骨筋に引っ張られて起きている、外脛骨周囲の炎症を抑えるために、アイシングや休息をとらせることがあります。
ハードな練習を休むことで、症状が一時的に改善することはありますが、動作など根本的な改善がないと再発してしまいます。
アイシングも急性期には効果的ですが、長期的に見ると根本的な改善には繋がらないと考えます。
アイシングについては近年デメリットも報告されているので、その辺りも考慮して行ってくださいね。
アイシングのデメリット ✔️血流を滞らせ、組織の回復を遅らせて、慢性的な疼痛の原因となることがある
✔️凍傷のリスクあり
✔️神経麻痺のリスクあり
まぁリハビリ室でやることはないと思いますが笑
■内側縦アーチを上げるためのインソール
内側縦アーチに対して即時的に効果があるのはインソールです。
後脛骨筋の伸張ストレスによる疼痛であれば、かなり効果的だと思います。
ただ、僕はインソールの知識があまりないので効果的なものが作れなかったのかもしれませんが、有痛性外脛骨にインソールを作っても効果が出ませんでした。
何よりインサイドキックで外脛骨に圧痛がある選手にインソール入れても圧痛が減ったことはありません。
みなさんはどうでしょうか?
後ほどお話しますが、過去に再発症例でインソールが必要と感じた症例はいたので有痛性外脛骨の選手へのインソールは大切です。
ただ圧痛が強い選手にはインソールは第一選択ではないかな、というのが個人的な意見です。
インソールは効果的だが、第一選択でははないこともある
■長母趾屈筋のトレーニング
Navicular drop testの評価結果から内側縦アーチの低下が問題であると考えた場合は、長母趾屈筋のトレーニングが有効です。
方法 ①スタートポジション。 ②足趾を伸展します。 ③長母指屈筋を収縮させて、内側縦アーチを保持します。 ④母指球は接地した状態で、踵骨回外するように、膝を開いていきます
汚い足ですいません笑
母趾のみ屈曲するって意外に難しいです。
③の時に外反して代償しようとしてくるので、両足を合わせた位置をスタートポジションにするのがポイントです。
結局、外反しながら母趾を屈曲させると内側縦アーチが下がる可能性もありますから、スタートポジションは徹底してこだわるべきです。
内側縦アーチの低下が疑われる選手には長母趾屈筋のトレーニングが有効
教科書に載っていたりするのが上記の治療だと思います。
これで良くなる選手もいると思いますが、僕がみた選手はこれらの治療でよくなる選手は少なかったです、そして僕も悔しい思いをしてきました。
筋膜の治療が100%だとは思いません。ただ、圧倒的に良くできる選手が増えたのも事実です。
有痛性外脛骨への筋膜調整の効果
自費で介入した有痛性外脛骨の選手の動画をいくつか載せます。
前所属していた病院から紹介していただいた選手や、地元の接骨院から紹介していただいた選手、店舗に来店した選手です。
A君
中1 サッカー
経過
半年くらい前に捻挫してそのまま放置
気がついたらだんだん痛みが出てきた
痛みが出る動作(左) インサイドキック・練習後に押すと痛い
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