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薬師如来法要☆虚無僧尺八献笛@青梅東禅寺
かつての虚無僧寺総本山、鈴法寺の薬師如来が安置されている青梅の東禅寺にて、8月10日に薬師如来法要がありました。
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この薬師如来の法要は鈴法寺時代から続いているそうです。
数年前までは、鈴法寺の薬師堂が東禅寺敷地内に移築されてあったのですが、今は『鈴法庵』として新たに立派な薬師堂兼ねた礼拝堂が建立されています。
この、8月に行われる薬師如来法要では、『青梅の尺八文化をつなぐ会』の虚無僧有志の皆さんが献笛をしているということで、会の岡本昌己先生からのお誘いを受けた神田可遊師から、またさらにお誘いを受け飛び入り参加してまいりました。
『青梅の尺八文化をつなぐ会』では、三月に『梅まつり』でお世話になりました🙏
まずは、『薬師堂(鈴法庵)』にて、ご住職、他二名の僧侶が御経を唱え、その後参加者全員が順番にご焼香。
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いきなり、薬師如来さまにお参りできるとは!ありがたや🙏
その後、鈴法寺跡公園にある『鈴法寺寺歴代住職墓碑』前にて法要。一緒に交通事故羅災者慰霊、交通安全祈願。
青梅街道が整備された直後、公園跡地前の交差点で事故が多発したそうです。
東禅寺から鈴法寺跡公園まで、虚無僧有志が尺八を吹きながら練り歩きます。
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かなり暑いです…
鈴法寺跡公園にて。
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もう30年も前から都山流の有志の皆さまは法要に参加されているそうです。
都山の本曲、初めて聴かせていただきました。
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以前は、参加者の皆さんも墓碑の前で参列していたそうですが、猛暑の為それぞれ日陰にて拝聴。
そして、虚無僧有志の皆さんで献笛。
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住職さんたちはずっと日なた🥵
ホントにお疲れ様です🙏
その後、地元住民の皆さんが、鈴法寺住職のお墓にお線香をあげてくださり、交通事故羅災諸霊位にも一人ひとりお線香をあげます。
有難いことです。
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季節外れの藤の花が咲いていました。
東禅寺に戻り、先程の関係者が集まり、挨拶と再び献奏、そして昼食。お酒も用意して頂きちょっとした宴会です。
地元関係者の方々、地元市議会議員の方や役員の方々のお話がありましたが、その中の一人になんと、山下彌十郎氏のご子息が!
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山下彌十郎氏とは、この本を書いた人。
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ご子息は市議会議員もしていらっしゃったとのこと。私の中では有名人、ということで思わずサインもらおうかと思っちゃいました。とどまりましたが…。
その後、『青梅の尺八文化をつなぐ会』による『葦草鈴慕』を献笛。
鈴法寺に伝わる『葦草鈴慕』を演奏するとのことで、神田可遊師に手ほどきを受け、にわか琴古流で恐縮でありましたが、私も一緒に演奏させていただきました。
いきなり飛び入り参加させて頂き感謝です。
さて、こちらの薬師如来さま。
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先程の山下彌十郎氏ご子息は、虚無僧寺が葦草から移ってきた頃からのもので、青梅市の中でも最も古い仏像なのでは、とのことでした。
見た感じでは分かりませんが…、
山下弥十郎著『虚無僧ー普化宗鈴法寺の研究』によると、竹渓嘯虎の位牌が、東禅寺の須弥壇に安置されている唯一の遺物と、あります。
なかなか住職本人に聞きづらいのもあり、こうして歴史は曖昧なまま伝説となっていくのかなぁと、そんなことに思いを馳せるのであります。
同じように、調布の大正寺でも同じ事があり、史料には遺された物があると書いてありますが、実際には無かったりする。
東禅寺本堂にある「武叢禅林」 の扁額は、鈴法寺廿八代 竹渓嘯虎(1827年七月三日没)が遺したもので、実際に見られます。
薬師如来の横にある鈴法寺住職の位牌は、山下彌十郎氏が書いたもの。裏にサイン。これはマニアにとっては見る価値あり。
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こちらは鈴法寺について詳しくまとめたnoteの虚無僧寺総本山鈴法寺☆総まとめ
山下弥十郎著「虚無僧ー普化宗鈴法寺の研究」のことも記載あります。
薬師如来法要は、午前中には終わりましたが、夜には『しんまち薬師まつり』が当日、翌日とあるそうです。
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なんと花火もあがるの?!🎆
すごい。
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なにはともあれ、虚無僧寺の本尊や住職墓碑が、地元の人々に守られ、それが受け継がれていてなによりです。それが一番です。
関係者のみなさま、地元のみなさま、暑い中お疲れ様でした🙏
きっと鈴法寺歴代住職、幽霊虚無僧さんたちも、暑いのにごくろーさんじゃの〜などと言っておられそうです。
虚無僧寺総本山の一つ、鈴法寺の歴史がこうしてずっと地元の方々に語り継げられていくことを切に願い、虚無僧に興味を抱く若者が増えていきますように願うばかりです🙏
ご協力
岡本昌己先生『青梅の尺八文化をつなぐ会』
神田可遊師
古典本曲普及の為に、日々尺八史探究と地道な虚無僧活動をしております。サポートしていただけたら嬉しいです🙇