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コムジョの尺八歴史探訪📖

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尺八の歴史をマニアックに探究中✐ 虚無僧の実態を探ります!
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2023年10月の記事一覧

絵画に見る虚無僧風俗の変貌★江戸時代初期篇

虚無僧というと思い浮かぶのが、天蓋(深編笠)を被って、手甲に高下駄。 こちらは辞書にあった虚無僧のイラスト。(故藤川師所蔵) こちらは歌舞伎役者の浮世絵。 派手な衣装に超太い丸ぐけ帯。絡子も大きいです。 江戸末期虚無僧スタイルのイメージというとこんな感じ。 さらには、 1700年代の伊達虚無僧の浮世絵はこちら↓ 1600年代はまたちょっと違います。 今回は江戸時代初期の虚無僧の風俗の変貌を追っていきたいと思います。 では、 まずは1600年代始め頃と思われる、

「明暗對山派」の曲はどこからやってきたのか。

「明暗對山派」シリーズ其の三です。 前回、前々回と樋口對山の略歴、明暗對山派の由来、明暗真法流について探求しました。 今回は、對山派の曲を整理したいと思います。 樋口對山の伝承曲は32曲。 兼友西園、東京の琴古流、九州の博多一朝軒などから曲を整譜しまとめました。 <西園流> 兼友西園ほかからの伝承 〈琴古流〉 主に荒木古童より伝承 滝川中和伝 九州地方の伝曲 主に一朝軒関係者より伝承であろう 東北地方の伝曲 伝承不明 〈解説〉 明治27〜8年、對