マガジンのカバー画像

コムジョの尺八歴史探訪📖

81
尺八の歴史をマニアックに探究中✐ 虚無僧の実態を探ります!
運営しているクリエイター

2023年3月の記事一覧

松戸市立博物館に展示されている「虚無僧寺一月寺」コーナーに行く👣

JR新八柱駅もしくは、新京成線八柱駅から歩いて15分くらいのところに、松戸市立博物館はあります。 考古学から団地まで展示してあり、とても楽しい♪ このように、虚無僧展示が常設されているのは全国でもここだけだそうなので、実際に見に行く事をお勧めしますが、尺八研究家の神田可遊氏に解説をしていただいた部分がありますので、こちらにチラリとnoteしたいと思います。 21世紀の森と広場内に博物館はあります。 〈チェック其の一〉 尺八は鞄に入れて入館すべし まずは、『探墓行』

普化禅宗 虚無僧寺総本山 一月寺について☆其の一 

金竜山梅林院一月寺 場所 下総国葛飾郡早風庄小金宿  一月寺の名前由来 江戸時代の一月寺 1960年頃の一月寺 現住所 松戸市小金町小金242  昭和30年代(1950年代)、日蓮正宗に改宗。 森田洋平著「新虚無僧雑記」によると、創立時には、現在の場所より道路反対側(道路より東側)の、国道6号線寄りで、「旧小字正月」にあったと伝承されており、「小金町屋敷検地帳」には〈小金下町東側〉として、「五間・九間、一月」と記されているとのこと。 番所 浅草東仲町 (現在:

虚無僧になった鳥取藩士☆平井権八の人生を辿る🐾其の二

連理塚〜かむろ坂〜比翼塚〜東昌寺跡 前回は平井権八の人生を辿りましたが、今回は都内にあるその遺跡を巡ります。 其の一はこちら↓ 平井権八と小紫が祀られた遺跡は、二ヶ所あります。まずはその一つが品川区西五反田にある安楽寺です。 こちらのnoteによく出てくる調布の虚無僧寺、安楽寺とは別の寺院ですよ。 いつもと同様、尺八研究家の神田可遊氏にご案内を頂きました。感謝です🙏 不動前駅よりスタート! 安楽寺 https://www.anrakuji.or.jp/ こち

虚無僧になった鳥取藩士☆平井権八の人生を辿る🐾其の一

平井権八とは、歌舞伎、狂言、浄瑠璃などで水も滴るいい男として登場する、白井権八のこと。 浮世絵にも多く描かれている。 水もしたたるとは、瑞々しい肌というような意味との事。 権八は武道に優れ、身長は五尺より多くこの頃では背の高いほうで、色白美男な腕っぷしの強いピチピチの若い男子であった。 1823(文政6) 年の、四世鶴屋南北作『浮世柄比翼稲妻 』で、大勢の雲助を相手に立回る権八とそこに来合わせた侠客の幡随院長兵衛との出会いの「鈴ヶ森」の場が有名。 【雲助】とは、江戸時

「虚鐸伝記」を読み解く其の四☆寄竹の見た夢「霧海篪 ・虚空篪」伝説!

前回は、法燈国師が虚鐸を携えて、宋から四人の居士と一緒に帰朝。その後、大勢いる弟子の中でも優秀な寄竹という弟子に虚鐸を教え、その寄竹が旅に出るというお話でした。 寄竹の旅はいかに?!   以下、漢文が「虚鐸伝記」 かな文字入が「虚鐸伝記国字解」です。 その下に簡単な訳です。         寄竹、虚空蔵菩薩のもとで、他事考えずに、心一つにして夜通し拝んでいた。     ちょっとうたた寝したら虚空蔵菩薩の霊夢を見た! その夢とは…、小さな小舟に竿を立て、海の