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神社が神社である基準

神社を造るなら誰だってできます。なんでもいいから「これは神社だ!」と宣言すればいいのです。この瞬間からそこは神社です。ただあなた以外の人が神社だと認めてくれるかどうかはまた別問題ですが。
誰がなんというと認められる神社をつくるには、公的な機関に神社と認めてもらうのがいちばん早いです。が、そういった機関に神社と認めてもらうのは結構大変です。公的といってもわが国日本は政教分離ですから役所が認める訳ではありません。
たとえば神社本庁のような、それなりに神社を束ねている団体ですと、神社はこうでなければならないという基準があって、その基準にのっとって神社をつくれば神社と認めてもらえるようです。
神社本庁には、新しい神社を神社と認める時の基準があって、それはこんな具合です。
・個人の持ち物ではないこと
・特定の人だけが入れるのではなく、不特定多数の人たちが参拝できること
・世代を超えて維持できること
・境内が百坪以上あること
などです。
だから企業神社の場合でも、社員しか参拝できないとなると神社本庁は神社として認めてくれない場合があります。また百坪以上の境内がないのも神社本庁が認めた神社にはなれません。
実際にはこの条件を満たさない神社であっても、懇意にしている神社から御霊分けなどしてもらって、神社とする場合は多いです。企業内の稲荷社みたいな祠は大抵がそうです。もちろん神社本庁の神社ではありませんが、神社と名乗ることについては全く差し支えありません。
個人的には、参道と境内があって、誰でも集えれば、そこは神社と呼んで差し支えないと思います。

(画像は九段下の招魂社配置図。隣接する競馬場を含めた軸線の強調によって、この敷地が神社であることを強調している)

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