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4.人工授精へのステップアップ

治療を始めてから1年を超えた頃、さすがにそろそろタイミングから人工授精に切り替えてみるべきではないかと思い始めました。担当医に相談してみると「人工授精にする?うん、いいよー」とあっさりステップアップ決定。って先生の反応軽っ!!あまりの軽さにもっと早くに相談すべきだったなと後悔しました。

後にA病院から転院することになるのですが、ステップアップについては、こちらから動かないとずーっと同じ治療しかしてくれない病院と、積極的に次の段階へステップアップしましょうと提案してくれる病院とがある事を学びました。でもこれって、実際にしばらく通院してみないと判らないので難しいところですよね。他院での話を聞いてみると早くステップアップしたくて医師に相談したら「まだ早い!」って怒られた、なんてことも聞きましたし。不妊の理由や状況、医師の方針や性格、患者側との相性によっても大きく変わる点かもしれません。

そんな訳で、タイミング療法から人工授精に切り替えた訳ですが、治療過程はほとんど同じです。違うのはタイミングをとる所が人工授精に変わるだけです。なので、私が毎日のように病院へ通って注射を打ち続けることは変わりません。卵胞が育って排卵の注射を打った次の日、朝一で試験管のような容器に採取した精液を、人肌に保温した状態で2時間以内に病院へ持っていき(A病院では胸元に入れてくるように指示されました)、精子を洗浄・濃縮した後に、私の子宮内へ注入するという流れでした。

人工授精を始めて7回目。生理開始予定日よりも1週間以上早く出血がありました。「これは生理っぽくないかも?」というかすかな違和感があり、念の為にと病院へ行く前に妊娠検査薬で確認してみると陽性。しかし、その後も出血が続き、胎嚢が見える前に2回目の化学流産となってしまいました。1回目の時より妊娠状態が少しばかり長かったせいか、流産の手術こそせずに済みましたが、出血が1ヶ月以上も続き心身共に大変疲れました。

1年と8ヶ月に渡って不妊治療を続けた私は、ここで疲れ切ってしまいました。毎日のように会社帰りに病院へ通って注射を打って薬を飲んで…頑張っているのになかなかうまくいかない。その上、会社での人間関係までうまくいかなくなってきたのです。不妊治療と仕事、どっちも続けるのはそろそろ限界にきていました。

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