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駄菓子屋讃歌

私の通った小学校、中学校の近くに一軒づつ駄菓子屋があった。

駄菓子屋というと、ガチャガチャ。今は一回400円とか500円するけど当時は一回20円。高くても100円。今よりかなり小さいカプセルに変なものが入ってたりした。

印象に残っているのは、“ハゲランス“。アデランス(かつら)の逆。頭にかぶるとハゲになるのだ。ガチャガチャ本体、正面のイラストには、超リアルな男の人の横顔が描かれていて、頭フサフサな彼が“ハゲランス“をかぶる事によって頭がつるつるになる様子がえがかれている。

「すげーー!!!」

小学生の私は迷わずガチャガチャにお金をいれ回してカプセルがでてくる。“ハゲランス“が入ってる!! 喜んでカプセルからとりだし頭にかぶる。ただのビニールを頭にのせているだけで全然禿げにならない。(おわり)

小さい袋にちょっとスライムが入っているガチャガチャもあり、本物のスライム(当時、小さい缶ジュースぐらいの大きさの容器に入ったスライムが玩具店で売っていた。)を買うより、ガチャガチャで小さいスライムを集めた方が安上がりやん! と何十回もスライムのガチャガチャをやるが、一つ一つのスライムが小さすぎて集めてもたいした大きさにならず諦める。(おわり)

ヒエロンというのもあった。ホカロン(使い捨てカイロ)の逆。それを懐に入れると冷えるのだ。その正体は、水の入った袋を冷蔵庫にいれて凍らせて使う。ただの小さい氷枕やん!

今の物凄いクオリティーのガチャガチャに比べてかなりショボい物ばかりだったけど、希望と絶望を無駄に繰り返して楽しかった。

続く。



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