CE描き方講座インタビュー➃安野いもこさん
漫画に本格的に打ち込みたい!
自分に喝を入れるつもりで参加
――2022年11月に「おいもさんの捨てない生活」でデビューしたばかりの安野いもこさん(以下おいもさん)にお話しを聞きました。CE描き方講座受講のきっかけや目的を教えてください。
一人で漫画を描くことに限界を感じていた頃、はちみつCE編集部が開催していたオンライン持ち込みに参加しました。持ち込みの際に頂いたアドバイスを受けてやる気に火が付き、持ち込みのすぐ後に控えていたCE描き方講座の受講も応募しました。この頃は自分に自信がなくて、このままでは一生漫画家になれないかもしれないと思いつつ、日常生活やパートのお仕事が忙しいことを理由に漫画に踏み込めずにいる自分がいました。「この忙しさが落ち着いたら…」「もっと漫画が上手くなったら…」などと理由を探していたのです。このままではあかん!!と自分に喝を入れるつもりで、講座に飛び込みました(笑)。
――そうです、おいもさんは、持ち込みを経ての講座受講でした。おいもさんの只ならぬ意気込みを感じました!講座を受講されて、特に学びになったのはどんな点ですか?
松田編集長の赤入れです。講座の最終課題でMAX12pの漫画を仕上げる際に描いたネームに松田さんから赤入れをしてもらうのですが、私は12p描いて、見事に12pすべてボツをくらいました(笑)。ネームの課題提出の期日が迫る中での全ボツ…!松田さんからの全ボツに軽くショックを受けつつも、今までどれだけ自分が独りよがりの漫画を描いていたのか身をもって知ることができました。また、赤入れとともに松田さんから丁寧なコメントもいただき、最終的には別人が書いたのでは?と思えるほどの見違えるネームに生まれ変わりました!ネームの全ボツから学んだものは大きかったです!
▼そして完成した卒業課題の12ページがこちらです!
革靴の質感やブラシの毛並みまで伝わってきます!
――ネームの目覚ましい変化は編集部でも話題になりました。そこで一気にコミックエッセイを描くコツを掴まれたのですね。受講の前と後で、ご自身の作品にどんな変化や成長が見られましたか?
私はそもそも漫画の描き方を知らなかったので、ネームなどでテーマや話を練らずに、いきなりお話を描きだすという無茶苦茶な描き方でした。それがちゃんとテーマを考えて、ネタ出し・ネーム・作画と順序立ててかけるようになりました。それだけでも見違える変化なのですが、1番は読者を想像しながら描けるようになったことです。
今までは自分の言いたいことばかりを一方的に描いていましたが、講座を受けて、この描き方は読者にはどんなふうに映るかな?この展開は読みにくくないかな?とか読み手の事を考えられるようになりました。漫画って表現であると同時にコミュニケーションでもあると思うので読み手のことを考えて描くのは大事な事だなと思います。
――それは素晴らしい気づきですね。一生懸命描いていると、つい読者が置いてきぼりになってしまうんですよね。読者にどう映るかを常に考える事は本当に大切な事だと思います。12ページの卒業課題を制作されて、印象に残った事はありますか?
先ほどもお話しましたが、やはり赤入れですね〜…!生まれて初めてのネーム、生まれて初めての全ボツ…!絶対忘れられないです(笑)!赤入れで1番印象的だったのは、1番最初に描いたネームは全ボツだったので、もう全ページにビッシリ赤が入ってはいたんですが、ネームには一つも×印がついていなかったんです。全ボツなのに!
――というと?
ボツの部分は大きく丸で囲ってあって、指示が書かれているだけでした。私が一生懸命描いたネームに×印をつけないでいてくれた松田さんのお気遣いに優しさを感じました。そんな松田さんのお気遣いがあったから、全ボツでも心折れる事なくネームに再チャレンジできました。大きくバッテンされていたら心が折れて最後まで描けなかったかもしれません。描き直したネームは講座内で松田さんにとっても褒めていただいて嬉しかったです。
――見事準グランプリを受賞されて、素晴らしい快挙でした。そして講座から1年の時を経て無事に『おいもさんの捨てない生活』を出版されましたね!本当におめでとうございます!出版を経てのご感想や、今後の目標や意気込みを教えてください。
漫画家としてデビューできて本当に嬉しいです!!同人誌も出したことのない、右も左もわからない状態での執筆は本当に大変でしたが、大変だからこそ学びも多く、やり遂げた今、新たな自信にもつながっています。これから描いてみたい漫画が沢山あって、ここで連載してみたい!という憧れの雑誌も沢山あり、これから漫画家としてお仕事できることに物凄くワクワクしています!みなさんの目に沢山触れるような漫画家になれるように頑張ります!
貧乏画学生だったおいもさんのモノとの暮らし方エッセイ。
どんなモノでも気軽に捨てるのはちょっと心苦しい…。
だからできるだけ使い尽くして最後には「ありがとう」と
感謝できるような気持ちで手放したイ!
リサイクル・アップサイクル・リペアを駆使して
生活が豊かになる、そんなエッセイ漫画ができました!
――おいもさんのこれからの活躍を楽しみにしていますね!最後に、CE描き方講座の受講を検討されている方へのメッセージをお願いします。
私はウジウジ考えて、なかなか飛び込めずにいたんですが、もし同じように踏ん切りがつかずに迷っておられましたら、あまり深く考えずにまずは受講してみてはいかがでしょう?コミックエッセイの描き方を学べるのはもちろんですが、講座内で同期というかけがえのない仲間と出会えることも貴重なことですし、講座内で得られるものは想像以上に沢山あります。みなさんが一歩踏み出して、新しい扉を開いてゆかれることをお祈りしております。
――おいもさん、ありがとうございました!
▼Twitterでは書籍制作の裏側をアップされていて
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