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劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンを観てきたお話(ネタばれなし)

 こんにちは宮下かすみです。
 今月から上映されている劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンを観てきた感想などです。

 この作品は原作もアニメも観ていなかったのですが、劇場版公開後、TwitterなどのSNSで話題になり、ふと気になり観に行った次第です。
 何故全くの初見にも関わらず気になったのは、何の因果かよくわからないのですが、心のどこかでこのタイトルが引っ掛かったままで、このまま観ずに過ごすのはどこかで後悔するだろうなということで、勇気を出して観に行ってきました。

 あらすじについては以下の通り(公式ホームページより引用)

代筆業に従事する彼女の名は、〈ヴァイオレット・エヴァーガーデン〉。
幼い頃から兵士として戦い、心を育む機会が与えられなかった彼女は、大切な上官〈ギルベルト・ブーゲンビリア〉が残した言葉が理解できなかった。
──心から、愛してる。
人々に深い傷を負わせた戦争が終結して数年。
新しい技術の開発によって生活は変わり、人々は前を向いて進んでいこうとしていた。
しかし、ヴァイオレットはどこかでギルベルトが生きていることを信じ、ただ彼を想う日々を過ごす。
──親愛なるギルベルト少佐。また今日も少佐のことを思い出してしまいました。
ヴァイオレットの強い願いは、静かに夜の闇に溶けていく。ギルベルトの母親の月命日に、ヴァイオレットは彼の代わりを担うかのように花を手向けていた。
ある日、彼の兄・ディートフリート大佐と鉢合わせる。ディートフリートは、ギルベルトのことはもう忘れるべきだと訴えるが、ヴァイオレットはまっすぐ答えるだけだった。「忘れることは、できません」と。
そんな折、ヴァイオレットへ依頼の電話がかかってくる。依頼人はユリスという少年。
一方、郵便社の倉庫で一通の宛先不明の手紙が見つかり……。

 仕事の合間を縫っていざ映画館へ。平日昼過ぎだからなのか、コロナウイルスのせいなのかはわかりませんが客席は半分程度。左右の席はいませんでしたが、前評判から泣けるということでこれで泣けるなあなんてぼんやり思いながら座席へ。

 ネタバレは避けますが、劇中はおおむね3つのストーリーが同時に進んでいきます。公式ホームページから知れる範囲で書くと以下の通りです。

①デイジー・マグノリアがヴァイオレットの功績をたどるお話
②ヴァイオレットと、彼女に手紙の代筆を依頼したユリスとのお話
③郵便社の倉庫で見つかった宛先不明の手紙についてとそこから始まるお話

 この中では①のみ時間軸は違うのですが、最終的にはその3つが1つに重なりエンディングへと向かっていきました。

 この物語では手紙がとても重要なアイテムとして様々な場面で出てくるのですが、手紙に限らずこのnoteでもSNSでもなんでも、自分の気持ちを文字に残すということはとても大切なことだと思いました。自分は旅行記を年に一度同人誌にして頒布していますが、これも自分が旅行先で経験したことや感じたことを本という形にして残しています。一人旅が多く感情を共有することが難しいのですが、本という形にして感想をもらうことにより、感情の共有を図っています。また自分がメインで活動しているコンテンツであるアイドルマスターシンデレラガールズの担当アイドル並木芽衣子も、手紙についてのロマンを作中にて語っており、そのような点においても、観るべくして観た作品だったのではないかと思います。

 そしてこの作品は本筋からは逸れますが、大きな意義を持つ作品になります。それは2019年7月に発生した京都アニメーションスタジオでの放火殺人事件以後、初めての京アニ製作の新作映画ということです。以下の記事にもありますが、この作品の制作陣の中には事件で犠牲になった方々がいらっしゃいます。その方々の思いを乗せているという意味で、とても大きな意味を持つ作品であると思います。自分自身もけいおん!をはじめとする京都アニメーションの作品で育ってきた所がありますので、そういう意味でも観に行ってとても意義がある作品になったと思います。

 エンディングが終わった後、全くの初見にもかかわらず前評判の通りに泣いていましたが、とても清々しい気持ちでもありました。内容ももちろん素晴らしく感動しましたが、清々しくなったその理由の一つに京アニ特有の色彩があったのかなあと思います。特に印象に残ったのは青系の色でしょうか。青空、海、そしてヴァイオレットの瞳などなど、透き通るようなあの青色がとても印象深く思います。

 「愛してる」というワードが劇中においてキーワードになりますが、ベタな言葉であるからこそ、とても力強いものだと思います。個人的な話になりますが、さすがにアラサーとなり昨今のコロナ禍において人とのつながりがより一層重要視されていますが、そういう相手が欲しいなあと思う今日この頃です。

 最後になりましたが、今までの自分であったらこの作品は視聴の対象外であったのですが何故観たかというと、年齢を重ねるにつれて興味の対象がどんどん狭まっていることを実感していたので、さすがにそろそろ自分から動かないと、俗にいう視野が狭い老害になってしまうなあという危惧感からでした。だからこそ今まで見ていなかった作品を最近では少しずつでも見始めた次第です。このヴァイオレット・エヴァーガーデンも自分が良く見る日常系・コメディ系とは異なりますが、だからこそ観た価値があったのだと思います。最近では「ゾンビランドサガ」なんかもその枠で観ましたが、これもとても素晴らしい作品で、実際に先月佐賀県内の聖地巡礼をしてきたほどでした。
 また映画自体も長時間同じ場所で座っているのもあまり好きではないので映画を若干避けていた節もありましたが、この作品の2時間20分は本当にあっという間でした。Vtuberの長時間配信に慣れていたのかもしれませんが、それ以上に作品そのものに引き込まれていたんだと思います。

 長くなってしまいましたが、これにて今回の記事を終了させていただきたいと思います。書き終えた後にTwitter等で検索すると、やはり先にアニメを観てから劇場版を観ることをオススメされる方が多いので、皆様は是非アニメから観ていただければと思います。自分も今後はアニメ本編や外伝もちゃんと見てもう一度劇場版を観て、改めて最初からヴァイオレットの生きざまをちゃんと見届けたいと思います。

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