沖縄の旅
沖縄の海
ブルーとエメラルドグリーンの絵の具が
水の中でまざりあったような。
筆を洗う、あの黄色い桶みたいに。
まだらに混ざり合っている。
波音は静かに響いている。
いつまでも、いつまでも、海を見ていられる。
日常の悩み、仕事のつらさが嘘みたいに忘れられる。
悩むこと自体が、バカバカしい。
ベタつく海風。高い湿度。太陽。
夜の涼しさ。波の音。
全てが私の心を静まらせる。
いつものように本を読んで、大好きなコーヒーを飲む。
1人、テラスで母を想う。
星をみては、「あれはお母さんかな」と思う。
少し冷めた顔のお母さん。
「まったく、なにぼーっとしてるの」
「ねぇ、バーに行こうよ」
母がいたら、きっとそう言うに違いない。
母を思い出すのは、1人のときと決めている。
決めている、というのは、おかしな話だけれど、母との2人きりの対話にしたいと思っている。
2人にしか、分からない話をしたい。
沖縄に来ています。
私を密かに苦しめていたこと、母を失った悲しみを、いい意味で思い出し、いい意味で噛み締めています。
大丈夫。なんとかなるよ。
後悔しない人生にしよう。
心配かけないようにするって、お別れのときに言ったんだから。
宿泊している、ザ・ブセナテラス おすすめです。開放的で、気取っていなくて、きっとまた来たいと思っています。