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軽井沢香澄 自由律俳句

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記事一覧

五月の句

つむじ風 塵と蛾舞う〻 朝ぼらけ 蕎麦食うか うどんにしよか 角打つか

師走 大雪の句 冷えてかたまったもの

つまらん本で鼻を擤む 泣きついた酒やさしく首を締めてくれる 折ってなお死に絡みつく雑草 …

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霜月の句、初冬の絞り糟

友人を呼び出してはただ惚気る 闇の中自販機からココアが出る 酔い覚めた昼誤字だらけの句を…

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気長に秋を待つ/神無月なかばの句

句を忘れてしまった恥ずかしい 京極の雨に打たれ沈むロータス 雨と涙ばかり浴びている 朝焼…

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カップ酒に移る澱み/不情句

へへへピントのボケた笑いばかり好きになる 鬼子母神まだ臍を啜っている いらない箸を折る …

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ただ生きることの句 長月よまた今度

思い立ちベランダで蕎麦を食べる 冷蔵庫で竹輪だけが笑っている 秋風に君の優しさを思い出す…

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北海旅の句、札幌〜利尻

特別列車の名札下がる札幌 寄り合いバスから海ぼうっと見る 水美味し利尻の旅に不足なし 波荒ぶ海の音聴きつつ浸かる霊峰の湯

過ぎし暑月の句

昼夜忘れ鳴く蝉白河 野に捨てられ初めて風知る扇風機 インドのチラシを初めて使う 振り向い…

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星見る夏 俳句8/4

紅茶沈める夏の果実 博覧会もみくちゃにする子供 カシオペヤ目慣らし探す夜の賀茂川 手のひ…

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俳句 8/2

不確かな人すれ違い様ふと会釈する 猫使わぬ自転車を間借りする 線香の煙写すは正午の気怠さ…

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俳句 7/31

駐輪場にいつもいる猫

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