友人いわく、わたしは記憶力のバランスがわるいらしい。 みんなが覚えられる事を、覚えられない事も多いけれど 異常なくらい覚えてしまう事もある。 元々覚えられる容量が少ないのなら、せめて大切な事をたくさん覚えておきたいのに くだらない事を覚えてしまったり、忘れられなかったり、本当にバランスがわるい。 SNSを始めて、投稿してみると。 頭の中で整理が出来るし、1年後に読み返す機会もあって 記憶の管理にとても役立つ事に気付いたのだけれど。 知りあいがたくさんいると書きにくい事も気
あなたがもう来ないとわかってから 洗濯物が干しっぱなしな事が増えました 気になっていた電動歯ブラシも買いました 飾っていた写真たちも片づけて わたしの部屋が少し変わりました あなたが好きだったお茶は変わらずに 飲まれる事なく冷蔵庫に居座っています あなたとヨリを戻した方がいいって 誰一人として言ってくれないから あなたがここへ来ることは、もうないの 他の人と一緒に居てもいいけれど なかなか入れてくれなかったあの部屋には まだ誰も入れないでいてほしい
友人に、結婚したいと呟いて 無理じゃない？？と言われて そうだよね、と思ってしまう あなたに、結婚したいと呟いて どう答えるのかわかるから 呟けないな、と思ってしまう 何気なく、結婚したいと呟いて 空っぽの部屋に浮かんで消えて 別れ時かなと、思ってしまう
あなたの前では 笑顔で永遠を誓うけれど 本当のわたしはずるいから あなたの後ろでは 無理なんじゃないかな、と思ってる あなたの事とわたしの願い 一体いつまで騙せるだろう
TVや雑誌で星占いを目にしても 自分の星座じゃなくて あなたの星座を見てしまう 神社でお参りする時は あなたの事を祈ってしまう いつもそばに居られなくて 元気でいるのかそうじゃないのか 気付いてあげる事が出来ないから あなたが元気ででいます様に、と 精一杯お祈りしてる
弱気が止まらなくて 自分が嫌いになりそうだから 一番強かった頃のわたしに 逢いに行ってくる どんな事でも楽しめて 何があっても大丈夫だと 自分は強いと思い込んで みんなに守られていた頃のわたしに あなたが今のわたしを見たら わたしなら大丈夫だと きっと笑いとばすだろう
突然来てくれる事になると わたしは魔法使いになる あっという間に キレイなお部屋にして あっという間に おいしいごはんを作れちゃう あなたが居心地いいように あなたがまた来たくなるように たくさんたくさん魔法を使う あなたが帰った後は淋しいから あなたの思い出に浸れるように 自分に魔法をかけてるよ
他の人に褒められて うれしいなと思った瞬間 うれしい気持ちがみるみる萎む 他の人にじゃなくて、ねえ あなたに褒めてほしかった 他の人に褒められて 愛想笑いをする自分がきらい
お友だちが結婚するって聞いて うらやましいって思ったの わたし、あなたと結婚したいみたい
朝まで居てほしかったな、とか もっと早く来てほしかったな、とか もっとやりたい事たくさんあったのにな、とか たくさんわがままあったのに あなたが来てくれたら たった30分でもうれしくて わがまま全部消えちゃうから これでもいいやって思っちゃうけれど 一晩経ったら、また逢いたくて たくさんわがまま湧いてくる
あなたと食べたかったいちごが 少しずつ傷んできちゃったから いつまでも、あなたを待てる様に コンフィチュールにしてみたの 長持ち出来る様になった このいちごみたいに わたしもあなたを 長く待てます様に
神社にきて お詣りをすることになって 何をおねがいしようか考えたけれど あなたのしあわせしか祈れなかったの 逢えないから あなたのこと 何もわからないけれど 元気でいてほしくて 目を閉じた
何を頼もうかな、と考える時 あなたが好きな物に目がいくの うれしいよって笑う横顔が おいしいねって笑う横顔が わたしのしあわせ 春に届くあれも 夏に届くあれも あなたと一緒に食べられるといいな
ひさしぶりに あなたがこの部屋へやってくる ふたりで座るソファも あなたが使う食器も いつもよりも よそよそしくしているよ 鏡に映るわたしの顔は うれしさと緊張で半分くらい 早く来て わたしとお部屋の 緊張を解いて
やっとやっとやっと あなたが来てくれるっていうから わたしはわくわくして ごはんも用意して よろこびでお部屋が満ちていたのに 行けなくなったって連絡ひとつで 食べてもらえなかったお料理も 逢ってもらえなかったわたしも 世界で一番不要なものに思えて この部屋が悲しさで満ちてるよ
あなたに逢えないから あなたが好きな音楽を聴いてるの 切ない歌詞だと悲しくて 幸せな歌詞だと逢いたくなるよ 淋しさ埋めるつもりだったのに 淋しさ増えてしまったよ
