見出し画像

GIS初心者向けおすすめ書籍等

質問箱に質問が届きました。技術的なことをこのブログにはあまり書いてなかったのですが、良い質問ありがとうございます。なにか質問があれば質問箱からどうぞ。もちろんコメント欄からもどうぞ。

何事も初心者のときって右も左も分からないし、何かしらのガイダンスは重要です。とはいえ、その個人の状況によって何から手を付けるかは変わってきます。質問者さんの環境がわからないのですが、私の環境だったとして、というところで話を進めますね。

私は大学時代からESRI社のArc系一本で研究、仕事を続けています。大型のフリーソフトウエアQGISについても触った経験はありますが、そこまで詳しくありません。TNTMipsも少し経験があります。その他のGISソフトウエア(MapInfo、SIS等)は全く触ったことがありません。なのでこの記事もArcもしくはQGISに偏ります。もし、その他のソフトウエアを使用するということであれば、また質問してください。一緒に考えましょう。

また、私は環境系のコンサルタントで専門は森林/林業GISです。なので、道路とか都市計画の人とはやや使い方が異なると思います。分野ごと、職場や研究室ごとに使うソフトはいろいろなので、周りが使っているものを使うのがおすすめです。(困ったら周りに聞けるからです。周りに聞けないときは私の質問箱からどうぞ)

新しいことを学ぶ際に重要なこと、GISとは?も一応載せておきます。書籍の情報だけを見たい!という方は下記のリンクから「実践型の操作練習 ArcGIS系」に飛んで、最初の文献から練習を始めてください。

いかに効率よく新しいことを学ぶか?

8:52あたりから非常に大切なことを言っていますので、ぜひ、勉強を始める前に見てみてください。せやねんせやねんと首を振りすぎて肩こり解消しました。簡単に概要を書くと
20時間あれば新しいことを学ぶことができる。必要なステップは4つ
1,スキルを細分化して、自分が本当に何を達成したいのかを明らかにする
2,理論を完璧に学ぶことに時間をかけるよりも練習時間を確保する
3,練習にじゃまになるもの(テレビとかネットとか)を取り除く
4,まずは20時間の練習を積み重ねる
「最初全く知らないことを始めるととにかくフラストレーションがたまります。誰も自分がバカだと感じたくはありません。自分がバカだと感じることは何かを学ぶ大きな障壁になります。新しいことを学ぶ上で大きな障壁は知的なものではなく、心理的なものです」と述べられています。これは本当にそうです。最初は誰でもできません。まずは20時間、積み重ねましょう。

GISとは

全くGISについてなんにもわからない人は、まずこの辺の動画を見て概要を学ぶと良いと思います。逆にこの動画以上の理論は初心者の時点では学ぶ必要がありませんので、深入りしないように。GISって色々難しいこと言ってるの見ますけど、つまりは「データベースと座標機能がついたお絵かきソフト」くらいに思って軽く始めてみてください。



GISのチュートリアル系動画もいっぱい出ているので、色々見てみると良いです。

実践型の操作練習 ArcGIS系

まずはハンズオン系のトレーニングから始めましょう。何はともあれ触って練習する以外に上達する方法はありません。ESRI社のArcGIS Proを使うようであれば、この逆引きガイドシリーズはマストバイです。私も以前のバージョンを持っていて、後輩やアルバイトさんに使われまくりぼろぼろになってしまいました。
現在、書籍は販売されておらず、無料のpdfがESRI社HPから頒布されています。良い時代になりました。ArcGIS Desktop版もこのシリーズがあったんですけど、書籍は絶版、pdf版も見つけられませんでした。ArcGIS Desktop版がどうしてもという方はamazonで売ってますが、絶版しているのでえらく高額です。買うのはやめておいたほうが良いと思います。今後ESRIはProに技術を注力していく予定ですので、個人的にはProを学ぶのがおすすめです。

英語にアレルギーがなければこのハンズオンチュートリアルもなかなか良かったです。前のバージョンを持っていましたが、どのボタンを押すとどう画面が切り替わるかも全て写真付きで載っていて、演習も都度ついています。英語は簡単ですが、いきなりGIS用語が英語出でてくるとちょっとびっくりするかもしれません。非常に丁寧に書いてありますので操作を覚えるのには良いですが、退屈といえば退屈ではあります。このシリーズはArcGIS Desktopも並行して出ています。

ESRIの運営しているブログにこんな記事もありました。ご参考にどうぞ


実践型の操作練習 QGIS系

QGISは近年急激に機能が追加され、使い心地もArcと変わらなくなってきています。見た目もArcに寄せて作ってあるので、とりあえず無料で始めてみたい人にはおすすめです。ただ、QGISは私は一度も書籍等を買ったことがないので、Amazonでざっと見た感じ良さそうなのを数点ピックアップしておきます。ご参考にどうぞ。

これは多分ハンズオン系でレビューもいいです。さすが日本の本って感じの表紙なんで、使いやすいのではないかと思います。

私は環境系の技術者なので、現地調査とGISの仕事を半々くらいで続けてきています。なので、この本はちょっと読んでみたいです。現地調査+GISにはGPS(てかGNSSな)はつきものでどちらも覚えないといけません。この本はフリーソフトウエアでなんとかするみたいなのでQGISを使っているかもしれません。(もしかしたらカシミールを使っているかもしれません)

理論、事例紹介編

私個人としては理論は後々気になったときに少しずつ理解していけばいいと思っているので、最初から理論系の文献に当たるのはおすすめはしないんですけど、人によってはまずは理論を理解したいタイプもいると思うので一応紹介しておきます。ただ、楽器の理論をどれだけ学んでも楽器を弾けるようにはならないように、理論をどれだけ学んでも実際に手を動かさない限りはGISを使えるようにはなりません。理論の勉強は程々に。

これは5訂版と書いてありますし、そこそこ評判良さそうな本です。(ちなみに何かに入門するときに本を選ぶ場合、版や訂の数は良書かどうかの良い目安になります。売れていなければ改訂版や新版等は出版されないので)多分ちょっとハンズオン的な解説もあるのではないかと。値段もそこそこなので買ってみたいです

この本は私も読みました。超理論の本なので、これからGISを自分の武器にして生きていくぞ!という人は読んでみてください。初心者向けではありません。

これは持ってますが、ハンドブックというよりは事例紹介の本です。GISとかRSで何ができるのかなあ、と興味がある人は読んでみてもいいと思います。

勉強頑張ってください。なにか質問があればまた質問を送ってください。

それではまた



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?