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学校から帰ったら・・・

このブログをかくにあたり私の体験を綴っていきます
現在55歳のおばちゃんになった私ですが

やっとあの頃のことを文字にすることができます
このブログをお読みになる前に・・・

自死遺族の方がお読みになると
ご自分の体験などを思い出して苦しくなってしまうかもしれません

おばちゃんの体験した物語・・・のように読んでいただきたいのですが
気持ちが落ち込むようでしたら
タイトル「学校から帰ったら・・・」のブログはお読みになりませんようにお願いいたします


16歳の2月
バレンタインデーで浮き立つ級友たちと共に
私も初めてできた彼氏に手作りチョコを渡そうと張り切っていました
その前の年の瀬あたりから父が急に仕事に行かなくなり
母との言い争いが絶えず家の中は混沌としていました
鬱病という病気があまり知られていなかった時代
父は体調が悪いんだな・・・・と思っていました
そう・・・私は父が鬱病を患っていることを知りませんでした
なんでも秘密主義な母は世間体をとても気にする人で
鬱病であることはあのころ誰にも話していなかったと思います

その日の朝 
駅まで送ってやろうか?
父がそう言いました
どんなに遅刻しそうでも車で送ってくれたことなんてない父が
どうしたんだろう・・・と思いながらも
ま~送ってくれるんならラッキーと車に乗り込みました
その車の中で父が言った言葉

「いろいろ大変な思いをさせたけどもう少しで楽になるからな」

その時 私は放課後彼に渡すチョコを抱えながら
「へ~お父さん元気になったんだ・・また普通に働きに行くんだな・・」と
その言葉をするっと受け流していました

駅についてありがとうね~と手を振る私を見もせずにスーッと
父の車は走っていきました
その時は放課後のどうやってチョコを上げようかそのことしか頭にない私
まさか
その日の夕方に父と逢えないなんて思ってもいませんでした



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