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ライティングの解説をしたい その2

こんにちは、かすみんです。3DCGにおけるライティングの解説第二弾。細かく分けてシリーズでやっていきたいです。昨日の陰影に続いて、立体感について考えてみましょう。

3次元空間であればXYZの三つの軸で立体を表現するのは簡単に思え、特に意識することはないと思われがちですが、立方体は正面からみると四角に、球体はどこから見ても丸に、人は真っ直ぐ立たせると止まって見えます。

両目で見る立体物なら距離感や見る角度など視点の移動ですぐに分かるようなものも、画面または画像などでは判断しにくいものがあります。立体感と錯覚はまた違い意味だと思いますが、それを逆手に表現している無限に続く階段のようなものもあります。

まあ今回は天地が逆とか壁に立っているみたいのは関係ないので、平面上にある物体がどういう形なのか認識させるにはどうしたらいいか、考察してみましょう。

基本的な図形で立方体や球体や円柱は陰影を加えるとかなり立体的に見えます。少し前にデッサンについて勉強したのですが、影のつき方はどんなものでも一緒だし基本を理解することが応用につながり、再現度が高まると感じました。

物質の形だけでなく、視点の存在、光源の位置と大きさなどアウトプットする前に処理するイメージがあった方がよく、構図やイメージは正確に認識したり、知識としてどうなっているのかを理解したり、経験でこれが足りないとか以前の事例などを参考に組み立てられるとスムーズにいくと思います。

まず見てどうなっているかをよく観察します。立方体なら光が当たる部分は明るく、反対側は暗く、その側面は少し明るくなったりしています。置いている場所の設置している部分や光源の逆側には影ができて、輪郭ははっきりしていたりぼやけていたりします。

でもそれは立方体が視点から見て斜めに置かれ、光源は正面からではなく角度のついた側面からの光だからです。立方体は多くても光があたる上面、側面、全面など3面しか見えず、真正面だと四角の1面しか見えないこともあります。

話は変わりますが、イラストを描く時にパーツをこの場合の3面で描いているか、2面以下なのかが上手い人との差と言っていた人もいます。縦と横に加え、奥行きや厚みなど立体的な1次元を足すことで情報として大きく変わってくるのではないでしょうか。

それではライティングと光の話に戻ると、正面からつまりカメラと同じ方向から光を放つ方法だと、明るさは確保できるけど3面に対して均一な明るさになり前後の距離感が曖昧になる。陰のグラデーションがあればトンネルのように奥行きが感じられるかもしれないが、壁に描いた絵を写すような平面的になりがちです。

できるだけ角度をつけ斜めにするとバランスよく影ができるかもしれませんが、どれが正解とかはないみたいです。ポートレートで話題にされる基本のレンブラント、バタフライ、ループ、スプリッドなんかが分かりやすい例かもしれません。1灯のこれでもいいって人も良く見かけますが、これはこれで難しい気がします。

球体はどこから見ても丸なので、光の当て方がより重要になるかもしれません。ガラス玉などを描く時に水玉のようなハイライトを加えるとそれっぽくなりますが、陰影だけじゃなく光の反射なども表現としてあると立体感が増します。

透明だったりレンズのような歪みをイラスト等で再現するのは大変だと思いますが、金属球のようなツルツルだと照明が反射していたり弧を描く輪郭、滑らかなグラデーションの陰なんかが立体感を作ります。

逆光などで角を光らせるといったライティングも背景との空間を認識させるためにあったりして、単に明るさの調整だけではないと考えるだけでも違った見方ができるのではないでしょうか。

光がどうなるかを深く理解することで、自在に強弱や方向や数といった変数を自分なりに調整できるようになると思います。被写体との距離、光源の大きさ、色などまだまだ要素はいっぱいあります。身近なものでライトと被写体を試して観察すると面白いかもしれません。

ライティング解説どうだったでしょうか?まだまだあるので、継続して見て頂けると幸いです。最後まで読んでくれてありがとうございます。

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