大人だから、カルメ焼きは一気に食べないよう自制ができる
カルメ焼き、今のちびっ子は食べる機会あるのかな。
めろはもう30歳だけど、これまでに食べた記憶があるのは2回。
一度は高校の化学の時間。
確か学年ラストの授業で、化学室に行ったら実験器具と何故か砂糖と調理用のおたまが置いてあった。
「今日はカルメ焼き作るでー!!」
そんな化学教師のひとことでカルメ焼きパーティが始まった。
生徒全員歓喜である。
実験器具で料理して、加えてそれを食べるというワクワクと背徳感は今でも忘れられない。
(ちなみにこの先生は一生忘れない恩師のひとり。担任も持って貰ったことがあり、色々面白いことをしてもらった記憶がある。元気かな)
この楽しい思い出を上回る……というよりも、もはやトラウマレベルの記憶がある。
初めて食べたときのことだ。
確か小学生の頃、家族で鎌倉に遊びに行ったときのことだ(地方から出てきたばかりで横浜市民になりたての頃だったので、近場の名所に色々と連れて行ってもらっていた時期がある)。
近場でも旅行者よろしく、土産屋をうろついたりもする。
その中で見つけてしまったのだ。カルメ焼きを。
名前も知らないし、どんなものなのか気になって母に質問した。
どうやら砂糖で作ったお菓子らしい。
懐かしいな~と買ってくれた。
悲劇は帰宅してから始まる。
その時に買ったものは焼いたままの丸い、巨大なカルメ焼きだった。
ほぼ砂糖の塊であることまで理解が及んでいなかった私は「ちょっと硬いな……?」とか呑気に考えながら齧り付いた。
3割くらい食べ続けて、結構しんどい、なんというか胸焼けすることに気付いた。
砂糖をそのまま口にぶち込んでいるようなものだから当たり前だ。
結局意地になって半分くらいまで食べて、残りはタッパーにしまった。
そもそも、このサイズの砂糖の塊なんて、砕いて食べることが前提で作られているのではないだろうかと、今更気付いてしまった。
結局ずっと気持ちが悪くて、その日のご飯は食べられなかった。
残りのカルメ焼きを後日自分で責任を持って完食したのか否かも覚えていない。
多分残飯処理よろしく、家族が食べ切ってくれたのだと思う。
失敗から学びを得ることは人生の中で数え切れないほどある。
カルメ焼きは一気に食べたらいけない、胸焼けもする。
在りし日の私は学んだ。
ひとり暮らしを始めてから、スーパーに買い物に行くと目的もないのに店内をうろつき、何となく目に付いたものを買ってみることが増えた。
そのときにたまたまカルメ焼きを買っていた。
ちゃんと一口サイズになっているやつ。
今日は甘いものが食べたい気分だったから、おやつに頂いた。
3つくらいでちょうど良かった。
あと1つ……と手が伸びたが、胸焼けの気配を感じたのでスっと手を収めた。
めろは大人だから自制できるのだ。
何よりも砂糖の胸焼けは二日酔いよりもキツいことを知っている。
だから自制するのだ。
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