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磯野家、限界値を超えた旅行をする【美味しい歴史の旅~大宰府・平城京・多賀城~】

みなさんは2024/3/31放送の『サザエさん』放送55周年の前祝い!1時間スペシャルをご覧になっただろうか。
めろは明日からもニート(※休職中のため)だしな~~とサザエさん症候群になる心配を一切せずに、ダラダラのんびりと見たよ。

スペシャルのラストを飾ったのは【美味しい歴史の旅~大宰府・平城京・多賀城~】という、地理感狂ったんかな?と一瞬疑問に思うようなタイトルの話だった。

サザエさん 2024/3/31放送より
磯野家楽しそうでなにより

本記事では磯野家がこの旅行をすることは可能だったのか、至極真面目に、検証していきたいと思う。


本記事を読むにあたって

  • かつては遠征ジャンキーオタクとして毎週日本全国飛び回ってた人間の立場から、磯野家の今回の旅行について考えてみた。限界オタクは基本ギリギリ行動だ。磯野家も放送を見る限り大体ギリギリで旅行していたため、同じ感覚でスケジュールを組んでみる。

  • 筆者は異常移動オタクはしていたが、電車博士ではない。残念ながら、流石に細かいダイヤの組み合わせパズルなどは出来なかった。手当り次第に調べてこのルートで行くかな?ざっくりこれぐらいかかるかな?レベルでの検索結果を載せることになる。こちらに造形の深いオタクは、是非ともコメント欄にて知恵を貸して頂ければ幸いである。

  • アニメの放送日が2024/3/31だったため、2泊3日、2024/3/29-31の旅程と仮定する。交通費や宿代の概算を出すにあたっては、極力同一日程で算出するように努めた。ただし過去に遡っての検索が不可な場合についてのみ、ほぼ同じ条件下の2024/4/5-7で検索した結果を使うこととする。

  • 世の中は配信全盛期だ。珍しくリアタイでサザエさんを真面目に見ていた私だが、記事作成するにあたってもう一度見逃し配信で見よ~~と舐めたことを考えていた。サザエさんに見逃し配信などない。そのことを知らなかった己を悔いた。未だ録画機器をゲット出来ていない現状に嘆いた。結果、X上の画像添付リアタイ勢のポストを死に物狂いで漁った。現地民の細かいツイートも拾った。リアタイ時の記憶と、Xで集めた画像と情報で大体の情報が補完されていると思うが、万が一不備がある際は、ぜひご指摘頂きたい。

必死に検索しまくって集めた当該エピソードの画像集
※この3倍くらいある


全ての始まり

元凶はカツオ(とサザエ)

何故磯野家総出で太宰府に行くことになったのか?
原因については、こちらのあらすじを読んで頂きたい。

サザエは、海平に送る荷物の中に、間違ってカツオの15点のテストを入れてしまう。すぐに海平から電話があり、カツオの点数の酷さを嘆きつつ、「カツオを連れて、太宰府天満宮にお詣りに来るように」と言う。こうして家族一同で福岡に旅行に行く事になる。すると現地で歴史が大好きな大学教授とその娘と知り合う。

公式HP あらすじより(下記リンクからも見れます)


カツオのテストの点数がアレなのは今に始まったことでは無いが、サザエもなかなかアレなおっちょこちょいぶりだ。
ともあれ、お参りを口実に遠くに旅行に出かけられるのだから、磯野家はみんなハッピーハッピーハッピーなネコチャンになってしまっていることと思う。
ネコといえば、タマはこの数日間どうしていたんだろう。イササカ先生の家にでもいたのかな。イササカ先生の子供のジンロクさんとウキエさんに遊んでもらっていたのかもしれない。ちなみにジンロクさんはずーっと浪人中だ。修羅そのものである。

なお、あらすじ末尾の「現地で知り合う歴史が大好きな教授とその娘」には嫌な予感しかしないが、とりあえず磯野家が家族旅行が出来る喜びを一緒に噛み締めよう。


海平おじさん

リアタイ勢の感想を追う限り、こちらの方がインパクトが強かったのだろう。
トゥギャられまでしていたし。

磯野波平(55)は実は双子の弟だ。
今回ネットを騒然とさせたのは、双子の兄の磯野海平(55)。
この兄弟の見分け方は簡単で「波平さんは毛が1本、海平さんは毛が2本」という点だけ押さえておけば良い。
今後、不幸にも海平兄さんの毛が1本になった際には、2人を見分ける方法が無くなってしまう。
今後の人生でサザエさんを視聴するにあたって、この1点に対してだけは危機感を覚えておいてほしい。
なお、毛が抜けずとも帽子を着用されてしまった場合にも同様のことは起こりうることにも留意すべし。

何故福岡に呼び出されたのか

双子の兄であり、本家を継いでいるのであろうと思われる海平は福岡に住み続けている。
磯野家は福岡で栄えた一族と考えるのが妥当なところだろう。

今でこそインターネットでは世田谷に住んでいるセレブ扱いをされてしまう磯野家だが、彼らも当初は博多に住んでいた。
サザエさんももちろん福岡生まれだし、さそり座の女でもある。
サザエとマスオは福岡のデパートの食堂でお見合いをしたことでも有名(天神岩田屋地下食堂らしい)。

なお、原作1巻にて波平が転勤を言い渡され、一家総出の引越しで現在の東京暮らしに至っている。
余談だが、東京への引越し当初は磯野家・フグ田家は別居していた。が、紆余曲折(大家とのトラブル)あり、三世代同居という、家庭科や社会でも例として挙げられるほどおなじみになった生活スタイルを確立した。
何故か女房の実家に同居しているため勘違いされやすいが、あくまで磯野家とフグ田家の二世帯同居であり、マスオさんは実は婿養子では無いことに留意頂きたい。

【余談】磯野家ご先祖さま

磯野家のご先祖さまの名前は絶対試験に出るので覚えておいて欲しい。

磯野藻屑源素太皆
(いその もくず みなもとの すたみな)

彼について覚えておいてほしいのは、彼岸の時期に殿様の御前でおはぎを38個平らげ、殿様に褒められたという逸話をもつ武士であったということ。
サザエさんアニメ真剣勢では無いので不確実な情報だが、ご先祖さまエピソードで出てくるのは大体この人のはず。



1日目:磯野家、大宰府へ家族旅行スタート

磯野家、1日目のスケジュール

旅の始まり

今回の旅行の開始日は放送時期に合わせて2024/3/29(金)としたが、そもそも旅行の目的は「カツオの学業成就祈願」であるため、何度目か分からない進級直前期にお参りに行くのは適切な時期だと考えられる。
カツオには今一度、この春からカモメ第三小学校の5年生になるのだという自覚を持って頂きたい。

海平の一言により、福岡への旅が決まった磯野家。
よりによって年度末の金曜日出発となってしまったが、将来の磯野家を背負って立つカツオのためである。
波平は有給取得のため、さぞ奔走したことだろう。
義弟のために休暇を取らされた取ったマスオの心中は色々と察する。

さて、大まかなスケジュールは提示した通りである。

食事の時間から察するに、昼過ぎには太宰府天満宮にて海平と合流し、お参りをしたと考えられる。
逆算した結果、磯野家の皆様には4:40に自宅を出発してもらうことにした。
4:00起床である。
タラオは最悪抱きかかえて連れていけば良いので問題ない。
ワカメくらいまでなら頑張れそうだが、彼女の体重は25kgもあるため、頑張って自力で歩いてもらう。

なお磯野家の最寄り駅は「あさひヶ丘駅」という架空の駅であるが、実在の駅でいうと田園都市線の「桜新町駅」になるそうだ(長谷川町子美術館の最寄駅でもある)。
桜新町駅から5:04に出発し、大手町乗り換えで東京メトロの東京駅には5:41着予定だ。
少し慌ただしいが、頑張って東海道新幹線乗り場へ急いでもらう。

いざ博多へ

磯野家の皆さんには今回、全て地を這って移動してもらう。

アニメ中の描写及び観光地の立地から、確実に飛行機は利用していないと思われる。
2日目に奈良に行く予定があるが、なんと近畿地方には5つ(大阪・兵庫・和歌山のみ)しか空港がないのだ。
ちなみに在りし日のマスオさんの夢はパイロットになることだった

加えて今回の恐ろしいほどに予定を詰め込んだ旅程では、飛行機利用時に発生する待ち時間のため機会損失してしまうリスクが高い。
限界移動真剣勢にとって、電車を利用するメリットはギリギリでも滑り込みが可能なことである(ただし駆け込み乗車はやめよう)。

というわけで、磯野家の皆さんには1分1秒でも早く目的地に到達し、多くの観光をこなすことを、期待したい。


6:00に新幹線が出発した後は、しばしの休憩である。
もう現実世界では廃止されたが、ご都合時空で存在しているであろう車内販売で腹も満たして欲しい。
10:52の博多着まで5時間弱あるが、うつらうつらしていたら意外とあっという間に着く(体験談)。
この後に備えて、特に大人勢には体力温存に努めていただきたい。

今回の旅行では、新幹線に乗る際は必ず指定席で3列席を前後で確保し、椅子回転の上、6人席を作ってもらうこととする。
少し割高になってしまうが、繁忙期に毎度話題になる自由席問題とは無縁の、楽しい移動時間をただただ過ごしてほしいという筆者の願いからだ。
なお席数や旅費などの大人の事情により、タラオは常に誰かの膝の上で過ごしてもらう。
※新幹線に幼児や乳児を乗せる場合、原則料金は無料。ただし1席分確保すると、こども料金が必要になる。

博多到着後は速やかに荷物をホテルに送る手配を済ませ、11:27発の地下鉄に乗り込み、薬院・西鉄二日市で乗り換え、太宰府へ向かってもらう。
太宰府って絶妙に行きづらい場所にある。

太宰府駅に到着後は、海平と合流し、程々に太宰府観光をしてもらう。
当初の目的である「カツオの学業成就祈願」は念入りにして欲しい。

大田原親子との邂逅

磯野家を呼び出した本人が、お参りを済ませると帰ってしまう。

ワカメが「海平おじさん帰っちゃうの?」と驚くのも当然だ。
1時間ちょっとの間だけの、久々の再会だ。
用事の合間を縫ってか、わざわざ時間を捻出してお参りしに来てくれた海平に報いるべく、不運にもカツオは相当勉学に励まなくてはいけないことになってしまった。

置いてけぼりにされた磯野家が向かうのは「大宰府政庁跡」だ。
太宰府天満宮からバスで約15分。

波平が大宰府政庁跡について解説していると、満を持して今回の影の主役、大田原教授とその娘が登場する。
大宰府が元号の「令和」の由来になったことや、この場所の歴史を教えてくれる優しいおじさんだ。
跡はあくまで跡なので、「空き地じゃピンとこない」というカツオの声に答えて、近くの太宰府展示館(※推定)に連れて行って、解説を続けてくれるおじさん。

父が止まらなくなると察したのか、大田原娘の昼の誘いで、大田原親子と磯野家は遅めのランチに行くことに。

選ばれたのはごぼ天うどん。
福岡全域で食べられているらしい。

磯野家はこの昼の誘いを断れなかった結果、完全に大田原親子ルートに入ってしまい、限界旅行を敢行することになってしまう。
この日は、波平&マスオが大田原教授と、サザエが大田原娘と親密度を上げるイベントが発生することに留意したい。

なお唯一残ったフネが子供たち3人の面倒を見ることとなる。
フネ以外の大人たちは反省すべし。

今日のお宿

翌日の移動がしやすいよう、天神〜博多付近まで戻って来ていると仮定した。

和室2部屋(磯野家・フグ田家で一部屋ずつ)で泊まれて、駅からの立地も程よい宿を探した結果、今日は南天神に泊まってもらう。
朝食のみ付いていて、トータルで39,930円の宿だ。
夜ご飯は各自で取ってもらうことにしたせいで、この後も大田原親子ルートのフラグをバシバシ立ててしまうこととなる。

子供たちを引き連れたフネ一行の晩御飯は描写がなかったが、きっと早めの時間にとんこつラーメンノルマをこなしているだろう。

ちなみに本記事執筆にあたり、磯野家の家族構成で宿泊先を検索しまくった結果、宿泊予約サイトのデフォルトの設定が大家族仕様になってしまった。

1部屋、大人1名でしか予約しないのに


【余談】磯野家の大人、食べすぎ問題

大田原娘ルートに入ったサザエ。
うどんを食べたばかりだというのに、大田原娘と食べ物の話で意気投合し、とんこつラーメンからのいちごパフェという胃に負荷がかかるコンボを決めてくる。

ちなみにサザエさん、家族構成のせいでそれなりの年に見られるが、まだ24才だ。
波平さんは55才、フネさんは52才でこちらも若い)
まだまだ食欲が止まらない。

大田原教授ルートを突き進む波平&マスオはおでんの屋台で博多の夜を満喫している。
屋台といえば、中洲か天神かの二択だそうだが、ここは中洲エリアで昔ながらの屋台を満喫してほしい。
この屋台イベントでの「奈良にも美味い酒がある」という大田原教授の発言に波平らが乗せられてしまった結果、磯野家は翌日速攻で奈良に向かうことになる。
遅めにホテルに戻った2人は、まだ部屋で刺身をつまみに日本酒を飲んでいる。ザルだ。
なお大田原教授は屋台で潰れている。飲みたがりの割に酒に弱いタイプらしい。

翌日も朝が早いだろうから、21:30には就寝してもらおう。
波平とマスオが深酒しないことを祈るばかりである。


2日目:急遽の奈良への寄り道も、帰り道なら問題ない

磯野家、2日目のスケジュール

奈良って絶妙に行くのが大変

短い時間で奈良観光を最大限に楽しんでもらうため、朝は6:30に起床してもらう。
朝食をスムーズに済ませ、7:30にはチェックアウトする。

徒歩25分くらいで博多駅に到着可能だが、荷物の量を鑑みて、近場のバス停から博多駅まで出てもらう。
筆者の博多遠征を踏まえての話だが、博多、かなりバスによる交通網が発達している。
大抵の場所、バスで行ける(多分)。

8:00発の新幹線で博多を後にし、京都へ向かう。
10:43着予定だ。
なお今回の旅行で京都に寄り道する時間などないので、八ツ橋などの京都土産は乗換えの合間に購入してもらう必要がある。
頑張れ、磯野家。

JR在来線の改札内に入り、11:07発のJRみやこ路快速(奈良行き)に乗れれば完璧だ。45分ほど電車に揺られたらJR奈良駅に到着だ。
ここでも荷物を駅で預け、ホテルに配送しておきたいところだが、あいにく現時点でそのようなサービスはないらしい。

磯野家の皆さんには都度、カメラ外でロッカーに荷物を入れるなどの対応を取って頂き、身軽な旅行をしている感を出してもらうしかない。
なお、サザエは宝物であるマスオさんからもらったハンドバッグを持って着ているのであれば、それは肌身離さず持つようにしてほしい。

余談だが、奈良に行ったのは修学旅行の一度きりの筆者が一番悩んだのが奈良への行き方だ。
空路も新幹線もないため、頑張って在来線で向かうしかないらしい。
(※バスやレンタカーは混雑の観点、及び描写のなさから候補から外している)
新大阪からでも京都からでも行けそうではあるし、検索したらしたでめっちゃ経路出てくる。
この辺りの移動手段に明るい方々には、ぜひより良いルートを提案してほしい。
いつ行くか分からない、筆者の奈良観光の際に役立てるので。

奈良といえば大仏・鹿・平城京

JR奈良駅から出ているバスに乗り、まずは東大寺へ。
大仏ノルマをこなしてもらう。
サザエが柱の穴につっかえて助けを求めるイベントも発生するので、手早く消化してしまおう。
今日は忙しいのだ。

ちなみに東大寺大仏殿の「柱くぐり」、見どころらしい。


大仏を見終わったら、そのまま奈良公園内を歩いて「登大路園地(のぼりおおじえんち)」に行って鹿に会おう。
鹿に会える中で一番簡単に行けるところらしい。
写真を見る限り、磯野家が行ったのもここのようだ。

ここで発生する「鹿せんべいが美味しいのか?」とサザエが疑問を口にし、ワカメが「食べちゃダメよ」と注意し、それを見ていたカツオが「姉さんがいうと冗談に聞こえない」と言い、一家全員で笑うという一連の流れが何とも言えないシュールさだったので、とりあえずXで【サザエさん 鹿せんべい】とかで検索して、実況勢のポストを見てほしい。

なお、カツオに同意を求められたタラオは、母からの信頼を守るためか、逃げた。

筆者は今、言葉だけで物事を伝えることの限界を感じている。
あまりにも無力だ。

ちなみに鹿とは一切関係ないが、サザエの特技はゴリラのマネだ。

さて、切り替えて平城宮跡歴史公園に行こう。
バスにも乗りつつ、30分くらいで到着したら、大田原親子との再会イベントが発生する。
710年に奈良に移された平城京の話とかを教えてくれる。
平城京といえば、せんとくん、私は好きだ。
元気でいるだろうか。

歴史公園では、波平がカツオに「今、世界遺産の中を歩いているんだぞ」と言うシーンがあるが、カツオはピンとこないらしい。
1000年以上昔の人と同じ場所にいるという、歴史のロマンを感じることができるように彼が成長することを祈るばかりだ。

本日の食事は甘味メイン

昨日は恐ろしいほど食事をしていた磯野家の面々、何とここで本日初の食事を取ることに。
あまりにも食べていなさすぎて、カメラ外でサザエが本当に鹿せんべいを食べたのではないかと疑ってしまうほどだ。
色々な場所を巡っているので、大体15:30ごろだろうか。

今日のおやつはかき氷。
「奈良のかき氷は氷へのこだわりが違う」らしい。
大田原娘が言うんだから間違いない。
氷室神社、ぜひ夏に行きたい。

磯野家のかき氷事情、宇治金時派とフルーツたっぷり派で半々だった。
(タラオはサザエと取り分けて食べているようなのでノーカンとする)

この後は歩きながら大田原娘がサザエに「実は歴史が好きだけど父親の前では素直に出せない」と告白するなど、明日に向けての伏線が貼られていくが、ここからどう足掻いても磯野家は明日も大田原親子と行動を共にすることはもう確定事項なので、軽く流して、微笑ましく見守っておけば良い。

散策の間、どこかでぜんざいも食している。
今日は甘味まみれだ。

余談だが、いつも磯野家の戸棚にはケーキやおやつが入っている

今日のお宿〜肉を食え〜

1日目と同じ条件で、宿を探す。
宿泊先でフグ田家が会話するシーンが夕方に描写されているため、平城宮跡歴史公園からそこそこの近さで選びたい。
3/30の奈良の日の入りは18:16らしいので、17:30ごろには到着していたい。
食事は外で食べてなさげだから、宿で食べたのだろう。

…………

こちらの宿でよろしいでしょうか。

波平さん、よろしくお願いします。

筆者はじ⚪︎らんユーザーなので、波平にも同サイトの会員になってもらうことにした。
大和西大寺駅からまあぼちぼちの距離のホテル(駅からの送迎あり)。
急に予約してこの値段、夕食・朝食も付いているし許されるだろう。

磯野家の皆さんの食べなさが心配になってしまったので、晩御飯は大和牛の懐石料理を堪能してもらう。
温泉もしっかり堪能してくれ。

だって明日はもう、家に帰るだけなのだから……



フネ「東京を通り過ぎちゃいますからねえ」←ド正論

磯野家の面々(主にサザエ、波平、マスオ)は、共に観光をする中で、気付かぬうちに大田原親子に囚われてしまっていた。

サザエは元々、首突っ込みたがりの気質がある。
大田原娘の「実は歴史が好き」発言を聞いてから、すれ違っている大田原親子が再び心を通わせる瞬間を見たくて見たくて仕方がない状態になっている。
どうすればいいのか、マスオにも相談する始末である。
(ここでマスオは「そうだねえ」としか返していないあたり、案外世渡り上手であることが分かる)

サザエは、明日この2人が多賀城(※宮城)に行くことを知っている。
そんな中、自分ができることは……


???「うるせェ!!!いこう!!!!」


大変失礼いたしました。
心の中の海賊が飛び出てしまいました。

兎にも角にも、自分たちも着いて行って顛末を見届けることが今できる最善の選択ではないかとサザエは思い至ったのだ。
善は急げだ。
早速、波平たちに相談するも、

「東京を通り過ぎちゃいますからねえ」

とフネからド正論パンチをくらい、やんわり提案を下げられそうになる。
だが、サザエの諦めの悪さを舐めてはいけない。
「そこを何とかお願い!」と縋ってくる。

一家の長、波平に視線が集まる。

初日は大田原教授と盃を交わし親密度を上げまくった波平だが、ここは冷静な判断が求められる。

大田原教授は「奈良にもうまい酒がある」とか言って連れてきておきつつ、結局飲みに行かずに終わってしまった程度の仲の男だ。
ただの史跡巡りで気が合っただけの関係だ。

流石に可愛い娘のお願いでも却下すべきだろう。

一時の情に流されるな、冷静になれ、波h

「僕からもお願いします!」




……翌日、磯野家は東京まで帰って、その足で仙台に行くことが決まった。


これから宿を手配しなくていいことだけが、不幸中の幸いだったかもしれない。


【余談】磯野家の座布団事情

磯野一家全員が居間に揃うときの光景を、思い浮かべることができるだろうか。

そう、それだ。
チャブ台を囲むときは全員正座していて、子供だけ座布団敷いてないスタイルだ。

よく見ると、サザエ&カツオの多賀城行き説得シーンも同じ構図だった。

各自検索して、見比べて欲しい。
筆者は気が付いたときに感動した。


3日目:東京を通り越し、日帰り仙台旅行を敢行

磯野家、3日目のスケジュール

仙台へ急げ

磯野家の朝はもう毎日早い。
昨日多賀城に行くことをお願いしたサザエとカツオは、誰よりも早く出発する準備を完了するように心がけてほしい。

ここで余談だが、まつげパーマをするとこういった急ぎを要するときにまつ毛施工の手間を省くことができる。
まつ毛ないサザエさんには無縁の話かもしれないが、覚えておいても損ではないので頭の片隅に置いておくと良い。

近鉄の大和西大寺駅、7:25発の京都行きの電車に乗る。
ホテルから車で5分程度の距離だが、余裕を持って7:10に出発するようにお願いしておこう。

7:58、京都駅(近鉄)到着。
8:13発の東京行きの新幹線に乗らなければならない。
何?昨日買ったのは硬い方の八ツ橋だったって?
3分で生八ツ橋買ってきなさい。

ちなみにこの旅で磯野家は新幹線の3列席側(A・B・C席)を予約したため、行きも帰りも富士山を眺めることは叶わなかった。
富士山ビューを楽しみたい方は2列席側(D・E席、1人ならE席)を予約しよう。

10:24、東京駅に帰ってきた。
油断せずに乗換えに行こう。
10:45発のはやぶさに乗り、いざ北へ。

東京から仙台は意外と近いので、あっという間に着く。
12:15、磯野家は無事に仙台駅に到着した。

「多賀城の史跡が何とかしてくれると思っただけよ」

仙台駅にて、三度、大田原親子との再会である。
大田原娘は「これでお父さんの長い歴史話を聞くのも最後」感を出しているが、本当の気持ちが明かされるまでのカウントダウンが始まっていることにもう少し気を回したほうがいい。

なお昨日、自分にも何か協力できないか……と宮城行きを懇願したサザエは、大田原親子について、
「多賀城の史跡が何とかしてくれると思っただけよ」
無責任極まりない発言をしていた。
普段はネタ扱いされることの多いマスオの「ええ〜っ!?」の返しに、今回ばかりは同情せざるを得ない。

仙台ということでお昼ご飯は牛タン。
まあ安定だよね。
駅ナカにも店舗を構えている、有名チェーンの利久で食事をしたと思われる。
Xで【牛タン サザエさん】と検索すると、利久の盛り付けっぽい、などの投稿が合った。
ネットの集合知、助かる。
筆者は何度か仙台に行ったことはあるものの、利久の牛タンしか食べたことがないので、おすすめのお店があればぜひ教えて欲しい。


多賀城跡の最寄りは「国府多賀城」

昼食を終え、一同は多賀城跡へ向かう。

一部の層、主に「多賀城市文化センター」へ行くことを余儀なくされることが多いジャンルのオタク向け情報だが、多賀城跡の最寄り駅はJR東北本線の「国府多賀城駅」だ。

我々がいつも使うJR仙石線の「多賀城駅」ではない。
あのやたらオシャレなカフェが入っている図書館が目の前にある方の駅ではないのだ。
開演までの時間潰しに、史跡巡りをしようと検討中のオタクには、時間に余裕を持ったスケジュールを立てるよう、検討頂きたい。


話を戻そう。

多賀城跡でも、毎回恒例の大田原親子による歴史解説がなされる。
この辺りはすっ飛ばして良い。
  ※色々言っていますが、本編の内容は総じて面白かったです。歴史を学び直したくなりました。

和気藹々と史跡を巡る中で、多賀城跡が「父さんと母さんが出会った大切な場所」であると急にカミングアウトする大田原教授。
「今日じゃなきゃ駄目なのよ」と言いながら登場する大田原妻。
どうやら大田原夫妻が多賀城跡で、初めて出会った日が今日らしい。

大田原教授

お忙しいところ失礼いたします。
勝手に記念日を3/31にしてしまいましたが、よろしかったでしょうか。
お手隙の際にご確認頂けますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

とりあえず大田原一家が勢揃いして、何だかいい雰囲気になったので良しとしよう。

塩竈はメバチマグロの水揚げが日本一らしい

大田原一家が揃って何だかいい雰囲気になったので、とりあえずみんなでお寿司食べに来ました。
食べながら大田原娘も「美味しいものだけじゃなくて、本当は歴史も嫌いじゃない」と話し、サザエといつか歴史巡りの旅に出ようと約束して一件落着。

大田原娘、悪いことは言わない。
この約束が果たされるのは、関西の人間の「行けたら行く」が現実となるのと同じ確率だと思っておいた方がいい。

磯野家の旅はまだ終わっていない。
サザエさん「美味しい歴史の旅」の大田原親子ルートもクリアしたので、ここからは磯野家が無事に帰宅できるかどうかのトゥルーエンド回収の1点のみに集中して攻略する。

多賀城跡にいた一行だが、観光して、親子の何やかんやもあって、多賀城跡から移動開始したのは16:10頃だろう。
3日間移動しっぱなしのため、流石に超人並の体力の磯野家の面々も疲労によるデバフがかかっているだろう。
通常だと国府多賀城駅まで15分のところ、13分くらい余分にかかると見ておきたい。

何故13分か。
経路を調べているときのメモにそう書いてあったからである。

徒歩15分(デバフ+13分)

かなりギリギリだが、国府多賀城駅に着いたら16:39の電車に乗って一駅隣の塩釜駅で降りてもらう(16:41着)。

後から調べたら、本塩釜駅の方が圧倒的に寿司屋が多いので、タクシーで移動しよう。
5分ほどだし、流石にもう誤差なのでタクれ。
きっと大田原一家が磯野家の分も出してくれる。

あとは良い感じの寿司屋に入り、海鮮を堪能してほしい。
※筆者は生の海産物が苦手で寿司屋が分からないため、各々で良い感じの店を見つけて欲しい。

大体1時間も滞在すれば上等だろうか。
17:43発の電車に乗れるよう、本塩釜駅に戻ってほしい。

一部のオタクにとってはお馴染みの(筆者にとっても思い出深い)JR仙石線で、多賀城駅を通過する際には多賀城市文化センターの大ホールに思いを馳せつつ、仙台へ戻ろう。

18:11仙台着だ。
JR仙石線のホームは改札から遠い(6分ほど?)。
京葉線の東京駅から他の路線に乗り換えるときくらいの心持ちでいた方が良い。

家まではあと少し

無事に仙台駅まで帰ってきた磯野家。
帰りに予約した新幹線の出発時刻は18:57だ。

30分ほどだが、お土産などを見ると良い。
新幹線改札のそばにずんだシェイクのお店があるので、新幹線で飲むためにテイクアウトするのも良いだろう。
牛タンが美味しかったから、冷凍のものをお持ち帰りするのもありだ。

カツオ、好きなカオリちゃんにお土産は買ったか?
中島くんもカオリちゃんが好きなのだ。
こういうところで差をつけておくと良い。
ちなみにカツオを好きなのは、ちょっと強引花沢さんだ。

色々買ったとて、波平とマスオが何とかするだろうから、お財布のことは考えてはいけない。

余談だが、筆者はこの牛タンラー油を必ず買って帰る。


新幹線に無事乗れたら、あとは東京に着くまで一眠りすればよい。
最後、最寄り駅からタラオの運搬業務が課される可能性の高いであろうマスオには、積極的に体力回復に努めていただきたい。
今日は流石にもう、タラちゃんが歩くときのチャラチャラチャラチャラとした音は聞けないだろう。

20:32、東京駅。
実に10時間ぶりの帰還だ。

荷物が多いだろうが、あと一息だ、磯野家。
頑張って20:44発の東京メトロ丸の内線に乗れ。
1分で大手町乗り換えだけれども、それをこなしたら最寄りのあさひヶ丘駅(桜新町)までは1本だ。
最寄りに着いたら、あとは歩くのみ。

普段、マスオさんと波平さんは会社に行くときゃバスに乗り、帰りは駅から歩いて帰る生活をしている。
普段通り、帰りは駅から歩いて帰ろう。


2024/3/31 21:45
表札が磯野だけの懐かしい玄関が見える。

磯野家、帰宅。
限界旅行終了だ。


筆者はただひたすら自宅に引きこもって経路・観光地情報・宿などの情報を調べ、文字を打っていただけなのだが、何故かやり切った感を得ている。

ありがとう磯野家。

今日は日曜日。
もう日曜日もオシマイだ。
明日は会社に行かなきゃね。

波平とマスオの両名は、新入社員に今後舐められることのないように、明日の年度始めの出勤は何としてでも頑張って頂きたい。


今回の旅行を数字から考える ※別記事を執筆予定

本来なら、ここで磯野家が乗った電車や、使ったであろうお金の詳細のまとめを紹介したかったのだが、下記の理由などから、本記事では省略させてもらう。
なお執筆意欲はあるため、別記事で紹介予定(リンクもこちらの項目に添付する)だ。

本記事に「❤️」を送って、SNSで拡散して、気長に更新をお待ち頂きたい。

  • 使用しているアプリ(Googleマップ、Yahoo!路線情報など)での個人情報を隠すのに時間がかかる

  • せっかく紹介するならきちんと見せられる状態の成果物を出したい
    (※筆者は完璧主義)

  • 終盤、移動がややこしすぎて頭の整理がつかなくなってきた、頭がパンクている

  • 早くこの記事をアップしないと、サザエさんの最新話の放送で話題が流れてしまう

  • このタイミングに乗じた記事をアップしたことで、たまたまバズってくれないかと思っているので、みんなの記憶があるうちにインターネットに放流したかった

  • いざ書き始めると想定の倍ぐらいの長さになってしまい、キーボードを打つのにもう疲れた

  • タブレットで旅程の資料作るのも楽しかったけど執筆と並行しながらでかなりデスマーチだったので疲れた

  • ココア飲んで早く寝たい


総括

以上の行程で、3/31には間に合うように帰ってこれたはずである。

波平とマスオは新年度初日、入社式も被っていてクソ忙しい日に「家族旅行で」有給を取ってしまい、会社から顰蹙を買うようなこともないだろう。
その上彼らはどんなに疲れていたとしても、エナドリドーピングしてまででも、普段通り仕事をこなすと思う。
何故なら、マスオは海山商事で係長に昇進したばかりだし、波平は山川商事の課長(※諸説あり)を務めており、互いに仕事への責任は重大だからだ。

仙台(多賀城)行きを後押ししたサザエとカツオの両名は、この2人に本気で、マジで感謝した方が良い。


何はともあれ、このアホ旅程も、金と体力があれば何とか強行可能である ことが分かってしまった。

流石にリアルの子育て家庭やらシニア抱え家庭では不可能だと思う。
妥協するので、、暇な長期休みあたりに大学生あたりに実践して頂きたい。
万が一実際にやってみたような、ど阿呆を見かけたら報告願いたい(自己申告でも可)。


最後に

筆者は幼少期から、嘉門タツオさんの「NIPPONのサザエさん」を聞いて育った。
車でいつも父親が流していた。

(注)
公式のライブ映像のみ載せておきます。
公式なのか否か不明なアカウントが、CD音源を同じく動画投稿しているので、そちらも聞いてみてください。

恐らくこの曲を聞いた後、もう一度本記事を読み直してみると、「ここ、進○ゼミで見たところだ……!」現象が味わえるはずだ。
※わからない場合は、本文中の太文字に注目してみてください。

この父親の英才教育のおかげか、願ってもいないのに、恐らく大体の環境で筆者は「サザエさん博士」になれる素質があると思う。

筆者の学士(理学)→修士(理学)と学位をゲットしてきた人生、次に取るべきなのは博士(サザエさん学)なのかもしれない。




ここまで真剣に読んでくださった方々には感謝しかない。
わがままだが、最後にひとつ、これだけ覚えて帰ってほしい。


マスオさんは大阪生まれなのに一度も大阪弁を喋らない(ガチ)。


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