ライブ回顧録2023

※この記事は留年生アドベントカレンダーに参加しています。


はじめに(読み飛ばしていいです)

 僕は音楽が好きだけど、去年まではライブ演奏を観に/聴きにいく機会が全くと言っていいほどになかった。僕は中学生の頃にニコニコでボカロ曲をディグり始め、それまで貯めていたお年玉を2年で使い果たすほどの量の同人CDを通販で集めていた。そういう音楽ばかり聴いていたので、ライブで演奏する音楽とは無縁だった。
 それまで生で聴く音楽は、吹奏楽部の校内演奏と高校の合唱部の大会で聴く他団体の演奏くらいだった。過去にそういうカタめの音楽以外で行ったのは、親に連れられて行った山奥であった渋さ知らズのライブだけだ。
 ロックやポップスのライブに行くようになったきっかけはいくつかある。ひとつは、音楽雑誌「MUSICA」が運営する”音楽メディア人養成学校「音小屋」”に参加したことだ。ちょうど留年を覚悟した2022年の秋ごろにTwitterで告知を見かけて、柴那典さんみたいな仕事のスタイル、憧れるなぁと思い応募した。メディア科というわかりそうでなんだかよくわからないコースに参加した時には、「(自分がよく聴いていた)当時のボカロシーンがこれからどう維持・発展・衰退していくのか」とか、「MUSICAや音楽ナタリーみたいなウェブメディアの合唱特化型を作れるか」とか、当時の自分ごととしてはそういうモチベーションで受講していた。しかし参加者の多くはMUSICA愛読者のため、邦ロックシーンの話題、そしてライブリポートやフェスの広報の如何についてという話題が度々登場した。その空間ではライブに普段行かないのは少数派だった。
 もうひとつが友人(マブ)の影響。ネットで音楽活動もしているマブは2022年当時、地下ドル現場オタクだった。と同時に、インディーズバンドのライブにも頻繁に通っていた。マブから「いい音楽」の情報がLINEで次々に届けられてくる。マブも僕もApple Musicに登録しているので、当時はサブスクあれば何にも困らないな〜としか思っていなかった。
 2022年10月、別の友人から急遽チケットをもらった。イギリスの老舗プログレバンドMAGMAの東京公演、これがコロナ以降初めてのライブだった。ライブのお作法を全く身につけていない上に普段聴いていないバンドで緊張していたが、異端すぎて面白かったのではちゃめちゃ楽しんでしまった(友人には「変な合唱曲が好きなら好きそう」といわれていた、アタリ)。
 年が明け2023年、音小屋で「好きなアーティストを少ない文字数で紹介する」という課題が出された。ちょうどその頃、マブの推しバンドが東京でスリーマンに参加すると知り、年始の浮かれも相まってチケットを購入した。その時のShibuya WWWから、本格的にライブに行くという動作が生活に侵入した。

2023の参加ライブ

【1/24】of BLUE LAB vol.6【幽体コミュニケーションズ/Khaki/笹川真生】

 Shibuya WWW
 マブから推され続けていた幽体コミュニケーションズが、東京で観られると聞いて平日だが授業がなかったのでチケットを(前日くらいに)購入。笹川真生はボカロ時代から知っていたが、Khakiは初見。こうやって新しいバンドに出会っていくのかと心得た。
 この日初めて生で幽コミを聴いて、柔らかく強い衝撃を受けた。彼らの音楽は様々な種類の音がつぎはぎされていて自由でポップだが、詩、歌、メロディが繊細で美しくて、それでいて確かなまとまりを持っている。そのバランス感覚は、あどけない子供の無限の想像力をそのまま見せられているようだった。多くのバンドはボーカルセンターで客席に向かって演奏する。しかし彼らは3人がステージの中央を向いて演奏するので、純粋に自由な彼らによる世界を、外から覗き見るうちに入り込んでいくような、極めて特殊なライブ体験をすることができた。要するに、私はこのライブで幽コミに惚れ込んでいた。

【2/18】巡礼する季語リリース記念インストアライブ【幽体コミュニケーションズ】

 SECOND ROYAL SHOP(京都)
 幽コミを教えてくれたマブの卒展を観るために弾丸で京都に向かっていた。前日の夜にインストアライブの存在を知り予約。京都の静かな路地にあるレコードショップで、10席前後のアコースティックライブ。WWWとは全く違う質感で、でも幽コミの音の手触りを保っていて、外の寒気を忘れるような温かさだった。会場では新譜収録曲のアレンジ音源のリンクを掲載したカード(カードごとにアレンジが異なる!)を貰った。粋すぎる…

【3/30】クマリデパートのおいでよ!日本武道館!

 日本武道館
 初めてクマリデパートを聴いたのはYouTubeの「限界無限大ケン%」(2021)。電波ソングというジャンルはきいたことがあったが、こんなにあっちこっち振り回してもいいんだ、そして、こんなにポップな歌詞から元気をもらえるんだ…と驚いた記憶がある。
 2020年に現メンバー体制になって3年、そして2016年の結成から7年目に武道館公演を果たす。アップテンポや変拍子への振り付けもこなす超パワーアイドルユニット、果たしてプロデューサーの掲げる「完全王道アイドル」といえるかはわからないが、武道館以降も海外公演など精力的に活動しており、今もフォローしている。

【4/19】want to shape the seasons #1【幽体コミュニケーションズ/君島大空(独奏)/穂ノ佳(band set)】

 渋谷LOFT HEAVEN
 大学の友人を誘ってライブに行ってみる。新学期がはじまってぽわぽわしていたのか盛大に会場を間違える。はずかしかった…
 あまりにメンバーが良すぎて、「ぼくのかんがえたさいきょうの」的なやつかと思ったら現実だった。特に君島大空はコロナ以前くらいから聴いていたが、独奏なのにとんでもない手数で圧倒していた。音小屋のメンバーに「彼はあの音使いなのにライブが音源を上回ってくる」と聞いていて、どういうことかわかっていなかったが、本当だった。音楽に取り憑かれているみたいだった。
 アンコールで穂ノ佳君島の2人セッションが始まって、とにかく大切な空間だと思えた。もう一回観たい。

【5/5】"Here I Stand"Release Event【揺らぎ】

 Shibuya WWW
 急にライブ行き過ぎかもと思っていた(このリストとは別に合唱の演奏会にも足を運んでいる)し、就活の最中だったが、どうしても行きたかった。この辺りで、ライブハウスの多くが地下だからオフラインで時間を潰せるものを持参すべきだと気づいた。
 揺らぎのライブは、ボーカルのmiracoさんが下手側に立っていた。今年気がついたことだが、僕が好きなバンドの多くがボーカルがセンターにいない。揺らぎ以外にも、cinema staff、the band apart、幽コミ…
 揺らぎでは私は「Still Dreaming, Still Deafening」というEPが大好きだが、「Here I Stand」は耳あたりが良く、おしゃれさの増した感じがした。

【5/14】VALUE PARADE【situasion他】

 Shibuya Spotify O-EAST
 あたおか企画。(当時)6人組のアイドルユニットsituasion(シチュアシオン)主催企画で、参加アーティストはFake Creators(LITE,DÉ DÉ MOUSE)/PK shampoo/東京初期衝動/JYOCHO/österreich。異色すぎる。
 situationは2022年末にメンバー全員のソロ曲を収録したEP「amputasion」とシングル「GATTAI」をリリースしており、メインステージで他のアーティストの演奏が終わるとともにO-EASTのサイドステージにてソロ曲を披露していた。そもそもトップバッターで何曲も歌とダンスを披露していて、その日最後のステージでは10曲以上再び踊っていた。体力が無尽蔵だったのはファンも同じで、熱烈な合いの手が飛び交っていた。
 個人的にはJYOCHOとösterreichを連続で聴くことが出来るということがすごすぎると思っており、situasionのパフォーマンスと同じくらいそこが楽しみだった。実際、間近で両者の演奏を聴いて非常に圧倒された。世界に包まれていた。

【7/1】Branch Vol.2【幽体コミュニケーションズ他】

 西永福JAM
 ヨムキクノムを運営するmusit主催。本やCD、カレーやコーヒーの出店と同時にライブを楽しめる企画。参加アーティストはUztama/Boys Age/幽体コミュニケーションズ/Pot-pourri どのアーティストも良くてびっくりした… この日がマブと幽コミを観る初めてのライブだった。
 ライブハウスといえばワンドリンク制。西永福JAMはカクテルメニューが豊富で、2杯分のドリンクチケットがお得に購入できる。僕はチャイナブルーがお気に入り。

【7/14】燦々日和 第十八話【ゲンショク綺談/Pisca】

 新宿SUNFACE
 学科同期とTwitter友達(かつ大学の後輩)のやっているバンドがサークルの外で初めてのライブだったので聴きに行った。ゲンショク綺談はストレートなフォークで、ボーカルの熱量が高かった。対するPiscaも熱量ある一方、モノトーンのヴィジュアルやポエトリーリーディングなどスタイルを全く異にしていて、一度で二度美味しいライブだった。

【7/29】フジロック二日目

 苗場スキー場(新潟経由長野)
 想定外だった。前日の23:59までのレポートを出すまで行くつもりがなかった。でも0時にTwitterを開いたら、チケット譲渡のツイートが複数。気になる。でも夏の山に1人で行く体力が僕にあるのか…。
 「今後の人生で今が一番若い」という声が聞こえたのでDMを送信。2時に寝て5時に起き、6時に家を出てドンキホーテでアウトドアグッズを購入。8時半の新幹線で越後湯沢へ。できれば午前の君島大空独奏も観たい。しかしシャトルバスで1時間半並んだので会場到着は正午過ぎ。
 現地でチケットを譲っていただいて、初手は奥地FIELD OF HEAVENへ。タイから来たTHE TOYSIchika Nitoのコラボを見届けてUターン。ご飯を得つつ最も大きいGreen Stageで真っ黒統一の羊文学を観る。物販コーナーに並んだ後は大人気のELLEGARDENをできるだけ目に焼き付けつつWhite Stageへ移動。Vaundyは後方でほとんど見えなかったが、モニターオフ+背後から強力照明だったのでみんな何も見えてなかったのだと思う。ホワイトに移動した真の理由はこの次のLouis cole。フジロックに来た理由の6割がLouis coleだったのでちょうどいい位置を確保。弾丸すぎて大きい荷物を抱えたままだったが、内から踊りが引き出されるような感じで、最高に楽しかった。人生ずっとこれがいいです先生。この時点で23:30くらい。もちろんホテルはないしテントも持っていないので、そのままTRIBAL CIRCUSで長谷川白紙を拝む。圧が尋常じゃなかった。地球が壊れるかと思った。そして、フジロックに来た理由の残り4割、それがRookie a go go 25:00からの幽体コミュニケーションズ。そう、深夜のフジロックに幽コミ。最高やね…
 この時の思い出。フジロックは飲料や料理、公式物販に電子マネーの利用を導入(多分推奨)していた。日頃からキャッシュレスの利用が多いので楽で嬉しかったが、なんせ山奥なので通信に手こずってあちこちで列を作っていた。この日から新グッズのTシャツを販売開始していたので買うつもりだった。ところが、ルーキーの物販は出演者直販なのでフジロックの電子マネー系統とは別。現金対応のみ。持ち合わせがなかった。いやだ!!!!!!!誰か…現金くれないかな… 一縷の望みにかけて声をかける人を探していた(今年に入っていっそうこういう時に知らない人に話しかけることに抵抗がなくなってきているが、この時は体力がなかったのでなかなか話しかけられないままだった)。そんな時…
 「すいません、そのリストバンドって一日券ですよね?」
 うわ、知らないお兄さんが話しかけてきた!こわ!どうやら各日のチケットを持っているがその日の分を紛失してしまって、中にいる友達に会うためにリストバンドを譲って欲しいとのことだった。僕はもうシャトルバスの始発を待つだけ。「フードなんか奢ります!」というので引き受けることにした。
 「あの、代わりにと言ってはあれなのですが…」
 現金が欲しいことを伝えた。電子マネーで送金して、同額の現金を受け取る。そのために友だち追加したムーミンアイコンのLINEをいまだに持っている。結局その時点でルーキーのメンツは次々代わっており、物販は撤収していた…
 と、若さを理由に無理をしたが、行くか迷ったら行った方が、いいね!と学んだ1日だった。

【8/27】avissiniyon【uami×君島大空】

 下北沢440
 以前に下北の近くに住んでいたのに下北のライブハウスこれが初めてだったかも。椅子のある客席で、ゆるやかに、やわらかくライブが行われた。きっとこれが声の相性がいいということなのだと思った。アンコールでキリンジの「エイリアンズ」をカバーしていて、あんまりにも良くて涙が止まらなかった。書いてる今も少し泣いている(昔好きだった人がキリンジを聴いていたという個人的事情も、ある)。2人のプロジェクトもサブスクで配信されているのでぜひ聴いて欲しい。

【9/18】7-inch single 『ミュヲラ 』release tour【幽体コミュニケーションズ/ウ山あまね】

 青山月見ル君想フ
 何度でも幽コミ。フジロックで買い損ねたTシャツを無事購入。色番がバニラホワイトとスミなのがもうかわいい。
 ライブはもちろんとてもよかった。7インチのB面にウ山による「ショートショート」のリミックスが収録されているが、当日はウ山が「光の波間で息継ぎして」のリミックスも披露して、原曲とは打って変わったテイストに会場は盛り上がっていた。箱がオシャレでステージの壁に大きな満月があり、その日幽コミのpayaさんはツノをつけていて、演奏中イスに立って上向きに声を出す姿はオオカミか羊のようで、感性の現れ方が凄まじかった。楽しかった…

【10/7】情緒大陸vol.3【JYOCHO/the band apart/幽体コミュニケーションズ】

 新宿MARZ
 どうしたって「ぼくのかんがえたさいきょうの」vol.2かと思った。現実だった。告知見て声出して笑ったくらい全員好きだ。
 入場待ちをしていた時に外国人のお客さんが「これはここですか?」とカタコトで確認していたのをみて、JYOCHOの海外人気…と驚いた。僕の前回のJYOCHOはO-EASTだったので、今回はより密な空間で、世界に包まれることができて、違った体験をすることができた。ライブハウスって大きけりゃいいってものじゃないんだ。
 ちなみに、バンアパはボーカルが上手側に立つが、このスタイルはBEAT CRUSADERSから影響を受けていて、cinema staffに影響を与えているらしい。

【10/9】two strike to(2) night 〜 驚天動地の渋谷編【downy/Climb The Mind/cinema staff】

 渋谷Spotify O-WEST
 大学で知り合った音楽マンみんなdownyの話をしていた。少しだけ予習していたが、実際に観る方がその魅力を受け取るのには、こう、強かった。この日は本来MOROHAが参加予定だったが、UKの体調不良により出演キャンセル。その代わりとしてcinema staffが真っ先にオファーしたのがClimb The Mindだった。cinema staffのライブで入場曲として使われているのが、Climb The Mindの「泥棒」だ。
 ライブグッズとして販売されていたアクリルキーホルダーには、参加アーティストの名前が印刷されていたが、MOROHAバージョンとClimb The Mindバージョンの両方が用意されている熱い対応。
 大学入学以来ずっと聴き続けているcinema staffを生で観るのはこれが初めてだった(飯田瑞規はösterreichで既に直視)。cinema staffは時折小説のような繊細な描写を含む歌詞が魅力の一つだと思っているが、ライブスタイルはむしろ熱量多く、会場の一体感が強かった。それをみて、とにかく器用なバンドだと思った。愛…愛〜〜!愛深まれり。

【11/5】cinema staff debut 15th Anniversary Japan Tour 2023 "We are Phenomenal"

 Zepp Shinjuku
 歌舞伎町、ソールドおめでとうございます。
 彼らのアツいところは、節目で昔の曲をやってくれること(過去三度、「前衛懐古主義」と銘打ったライブを行なっている。でもそれは昔の方が人気だったからとか、新しい曲が少ないからとかでは決してない。常に進化し続けている、新しい景色を産み出しているからこそできる。カッケ~
 cinema staffは好きな曲が多すぎるのだけど、「奇跡」や「熱源」といった王道(ある意味で若い?)で背中を押してくれる(というか手を引いてくれる?)曲を繰り返し聴いているので、もしかしたらやってくれるかもと期待していたが、実際、最初にドハマりしていた「返して」が演奏され気分が最高になってしまった。そして「Poltergeist」カッコ良すぎる。ダブルアンコールを求める喝采に辻さんが「告知だしたから!!もうないよ!!」と伝えに出てきてくれて、愛…

【12/3】「no public sounds」リリースツアー【君島大空合奏形態】

 渋谷Spotify O-EAST
 「no public sounds」、今年一番聴いた。でも年末卒論あるしやめとこうかな…と思っていたら、即完したチケットのリセールを友達が買ってくれた。発売日はびっくりしたけど、やはりこのアルバムとても良いので、それはそうか…とも。冷静に考えてすごいんですよ。今年の頭に1stアルバムだして、9月に2ndアルバムって…(語調が崩れている)。
 ライブでは、全然聴いたことのない電子音が流れ始めたと思ったら知ってる曲だった…というのが複数回あった。あんなに複雑に重ね合わされた音楽もアレンジによって生き物のように変化するんだと感心した。
 「人生初のダブルアンコールです」
 そういって冬の渋谷に熱気をもたらしていった。グッズのデザインも自分で手がけたらしい。「アルバムを出してからDAWよりもイラレの方が…」とも。次も必ずや行きたい。

【12/15】Hello End 2023【クレナズム/cinema staff/キタニタツヤ】

 THE BOTTOM LINE(名古屋市今池)
 おそらく年内最後のライブ。これが発端で頭の悪い帰省旅行(東京→名古屋(→岐阜→名古屋)→長崎→福岡)を敢行した。若さのおかげでなんとかなった。高校生の時から(ボカロP名義で)聴いていたキタニと、大学入学とともに聴き惚れていたcinema staffの対バン、「ぼくのかんがえた」vol.3?しかもクレナズムがO.A.ときた。飯田くんがMCで何の迷いもなくスリーマンだと言っていたところも、彼が周囲から愛されるところだなぁとその場で思った(みんな彼を好きになってしまうって高橋國光もYouTubeライブで言っていた。だから君付けしてしまう)。
 でも本当に、OAだと呼ぶのが憚られるくらいに生のクレナズムに痺れた。最強にかっこよかった。全力の演奏に意識が奪われた。同じ福岡出身が誇らしく感じるくらいだ。ちなみにcinema staffもしばしばライブの最後に「岐阜県から来ました」と言っていて、その度になぜか僕も胸が踊る。翌日岐阜を電車移動する間も、cinema staff「海底より愛を込めて」「salvage you」を聴いていた(キタニからシネマへのリクエストが「salvage you」の曲だったから)。
 キタニがシネマを「最新が一番かっこいい。それって本当にすごい。」といっていて、これまでの人生で経験したことのないほどの強い共感をもった。

結び

 自分がこんなにライブにいけるようになるとは思っていなかった。インターネットで聴ければ十分だと思っていた。最後の方で「一体感」とか「福岡の誇り」とかいう言葉を使っている時に、自分の中に隠していた感覚を引き摺り出されている感覚が強くあった。そういうことは長く続けている合唱をやっている時も感じていたけれど、どこか逆張ってしまう。個人主義ではあるけれど、それを過剰に演じてしまう。でも体験を共有することの楽しさを蔑ろにしたいわけじゃなかった。そういう部分も塩梅なのだと気付けた1年だった。
 「最高の留年イヤーにする」という年初の目標は、ライブ参加によって大きく達成された(それ以外にも最高要素があったけど、それについてはまた書きたいな)

学んだことを振り返ると、「今後、今が一番若い」ということ。
ここまで読んだ人がもしいたら、ありがとうございました。またどこかで。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?