今日も仕事をサボった。
僕が就職しようと思ったのは、一度くらいサラリーマンを味わってみようかな?って言う興味だけだった。
だから、面白くなかったらやめようと思っていたし、案の定面白くなかったからやめることにした。
仕事をやめることは簡単だった。
上司から特に引き止められることもなく、淡々と書類をいついつまでに提出してねみたいな感じだった。
世の中人手不足と言う割には、やめさせ方も簡単なんだなと思った。
仕事をやめることが決まると、僕は今まで以上に仕事に行きたくなくなり、今まで以上にサボるようになった。
苦しい思いまでして働かなくてもいいやって思ったし、何より家で寝ていたかった。
そんな眠い日々を過ごすに連れ、睡眠不足が解消されるかと思いきや、眠さはどんどん増してきた。
睡眠時間ってのは人それぞれで、眠いときはとことん眠れって聞いたが、いつまでも眠れるのが少し自分でも怖かった。
でも僕は寝続けた。ベッドに寝ているとだんだん腰が痛くなった。寝ると腰が痛くなるというからネットで調べてみようと思ったが、最初らへんに並んだ検索結果は、いまいち食指が動かなかった。
ただ腰がいたいなって思いながら天井を見続ける日々が3年続いた。
その間にいろんな周りの人が亡くなっていった。
それでも僕は寝続けた。
寝ることで何かが救われるとか思わなかったけど、僕自身の人生においていちばん大切なのは寝ることなんだなっていう考えが僕の頭の中を支配していた。
そして今、僕は、布団からでてある会社で働いている。
あのとき僕は寝ていた。今は働いている。
ただそれだけのことだと思っている。
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