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レジェンズアルセウスは「新時代のポケモン」だった

どうも、輿水畏子(こしみず かしこ)です。

先日、ポケットモンスターの最新作、『Pokemon LEGENDS アルセウス』が発売されましたね。私も発売日の0時からプレイし、土日をつかって20時間ほどプレイしてメインストーリーをクリアしました。

プレイした感想ですが……めちゃくちゃいいゲームでした!!!!本当に神ゲーだ!!って言ってもいいくらいの満足感で、プレイするのが楽しくてずっとゲームに入れ込みっぱなしでしたし、おかげで生活習慣はめちゃくちゃです。なので今回の記事ではレジェンズアルセウスのどこが良かったのか、感想をまとめてみたいと思います。ネタバレもガンガンやるのでお気をつけください。ちなみにカバー画像はオヤブンのデカすぎてかっこいいガブリアスと偶然捕まえた色違いフカマルです。

ポケモンがそこにいるという感覚の良さ

まず何より圧倒的に良かったのが「ポケモンたちが目の前にいて、生息している様を目にできる」という感覚の良さでした。初めてレジェンドアルセウスのシステムが発表された時は「フィールドに普通にポケモンがいてそこに生身の人間がボール投げつけるだけで捕まえるの?本当に面白いんだろうか……」と割と不安になっていました。ですが蓋を開けてみれば、「目の前にポケモンが生活していて、そこに自分で近づいて、観察して、自分でボールを投げてバトルを始めたり捕まえたりする」というシステムは思った以上に楽しいものでした。

新しい場所に行くたびに新しいポケモンを目の当たりにし、その生態を観察し、ボールを投げて捕まえるワクワク感は今までのポケモンのゲーム体験とは全く違うもので、プレイしながら「これが新時代のポケモンか!!」と非常に感心させられました。

さまざまなところでブレスオブザワイルドとの比較がなされている本作ですが、私はどちらかといえばこのゲーム全体の味はモンスターハンターシリーズに近いんじゃないかと思っています。そしてモンハンのシステムとポケモンというコンテンツはこんなにも親和性があったのかと驚きでした。モンハンと同じく採集システムもあり、手持ちのポケモンに手伝ってもらって採集を行うというのもポケモンらしくてとても良いアレンジだと思います。

そして、同じポケモンでも大きめの個体や小さめの個体がいるのがしっかりと見た目に反映されているという点も、ポケモンの実在性により良い影響を与えていたと思います。特に一回り体の大きなポケモンである「オヤブン」個体はめちゃくちゃいいシステムでしたね。過去作でもぬしポケモンなど体の大きなポケモンはいましたが、今作ではフィールドにポケモンが居たり、自分のポケモンをフィールドに出せることで、「体の大きさ」をよりリアルに味わうことができました。野生のオヤブンに出会った時はただでさえ大きくて恐ろしいのに周りのポケモンよりレベルが高いので恐怖感を演出し、自分の手持ちとして仲間にした時はその余りの大きさに主人公と並べて見てるだけでも面白くなってしまうほどでした。

総じて、野生ポケモンとの接し方、自分のポケモンの活かし方、全てに「ポケモンの存在感の大きさ」を強く感じられる非常にいいゲームシステムだったと思います。

ストーリーが細やかながらわかりやすくて面白い

次に良かったのがストーリーの出来だと思います。いや本当に今作のストーリーは歴代でもトップレベルに入る良さではなかったでしょうか。「タイムスリップしてきた主人公がよそもの扱いされながらも自分の価値を示し、最後は自分のタイムスリップの原因になった問題を自らの手で解決して周囲からの信頼を勝ち取る」というストーリーはとても王道だと思いますし、その王道ストーリーをしっかりと最後まで貫いてくれたことでストレスが少ないプレイをできたと思います。

ストーリー自体もダイヤモンド・パールの要素をうまく拾うことで、歴史を繋ぐ演出をしてるなと感心しました。アグノム、ユクシー、エムリットの三匹から力を借りることでディアルガやパルキアを御す道具を手に入れるというお話作りはそのままダイパのストーリーに繋がりますね。まあ、過去の英雄が世界を救うために三匹に力を借りて伝説のポケモンと相対したというお話が、遠い未来で伝説のポケモンを悪いことに利用しようとする団体に悪用されてしまうというのは少し物悲しいところがあるようにも思います。

設定周りが細やかに気を配ってる感じも好印象でした。ゲームの情報が出た当初、「大昔のヒスイ地方の話なのにアルセウスフォンとかいうスマホはなんやねん」という話がちょっと話題になったと記憶していますが、まさかそこが「スマホと一緒にタイムスリップしてきた」という形で解決されるとは思っておらず笑ってしまいました。

また、「時代柄、ポケモンが怖いものであるという認識が根強く残っている」という設定がきちんと行き渡ってるなあというのも印象的でしたね。村の多くの人はポケモンが怖いものだと認識してるし、それゆえトレーナーも少ない。人がポケモンを恐れる姿は最後までちゃんと描写されましたし、そこが主人公の活躍によって「人とポケモンは共存できる」という姿を示すに至るお話運びはとても良いものだったと思います。

これは個人的な話ですがああいう昔の村社会がちゃんと排他的だと「いい描写だな……」とニヤっとしちゃうので、最初コトブキ村を訪れた時にめっちゃヒソヒソ言われたり、団長に最後の最後まで真の信頼をおいてもらえなかったりと言った排他性を見せられた時はめっちゃ嬉しくなっちゃいました。昔のムラは排他的であれ。

一方バトルシステムとボタン周りはちょっと不満

ここまでは良かったことのお話でしたが、一方で不満点もいくつかありました。その中で特に大きな不満点がバトルシステムでしたね。

本作のバトルシステムは過去作と比べるとめっちゃくちゃに単純化されてると思います。ポケモンの特性も廃止されたり、物理と特殊の能力変化が一つにまとめられてたりと複雑性が省かれてる部分がたくさんありました。その中で「行動順」に従ってバトルが進んでいくのですが、この「行動順」がちょっと自分には親和性が低かったというか、納得感が少なかったかなと感じました。

素早さの過多によって行動順が決まっているんだろうなーぐらいには思えるのですが、実際のところどうすれば2回連続で行動が入るのかは結局よくわからんな……という感じで、敵ばっかり思いも寄らないタイミングで2回行動してきて「えっ!?なんで!?」ってなることが多かったです。また、従来のポケモンであればバトルの最初はまず自分の行動を選択するフェーズから始まるのがお決まりですが、本作は「行動順」によってはバトルが始まった瞬間いきなり殴られるということもあり、野生ポケモンとバトルを始めるぞ!と思ってもいきなりボコボコにされたり、トレーナーがポケモンを出してきたと思ったら突然抜群技を撃たれて一撃で沈められたりと、「ちょっと理不尽じゃないか?」と思っちゃうこともありました。総じて「行動順」が直感的ではなく、どんな決め方されてるのかがよくわからないせいで戦闘時は少しストレスを感じていました。

また、単純な素早さの過多勝負で終わらないために作られたであろう「早業」「力業」のシステムですが、これもちょっと直感的ではなかったな思いましたね……。特に「早業」はすぐに2回行動できるわけではないことが多く、「一体どこに影響してるんだ??」と思うことが多かったです。その割に敵は的確に早業を使ってきたりするので敵ばかり上手く使ってるな……と感じることが多かったですね。

あと、ボタン周りは20時間プレイしても結局慣れることができませんでした。やはり過去作とメニューを開くボタンがガラリと変わってしまったのが痛い……バッグを開こうとして何度も地図を開けたり道具とポケモンを切り替えたり図鑑を開いたりしてました。また、バッグメニューからレポートが切り替えになってるせいで、バッグを開くつもりでレポートメニューが開き、「あれ、開くとこ間違えたかな?」と思ってしまって一度閉じた後、「違う違うレポートからLR使って切り替えでバッグだ」って思い直す作業が何度も入っちゃいました。

まとめ

さて、上で挙げたようにいくつかの不満点もありましたが、総合的にみれば本作は大満足というほかなく、「新しいポケモンのゲーム」の道を切り開いたと思います。もちろん剣盾のような従来のシステムのポケモンも大好きなのですが、今後は今作の良かったところを踏襲し、新しいポケモンのゲームが脈々と続いてくれれば本当に嬉しいです。

私は本作をプレイしたことで「ああ、自分はポケモンというコンテンツが本当に好きなんだな」ということが再確認できました。「ポケモンたちがそこにいる」ということを感じられることがこんなにも嬉しいことなんだと思い出させてくれた本作に、私はとても感謝しています。

そして書きそびれてしまいましたが、今作に追加された新デザインのポケモンたちはどれも歴代屈指の良デザインだと思っています。ジュナイパーとか最初にシルエット見た時は「微妙そうだな……」って思ったんですが、実物めちゃくちゃかっこいいじゃないですか。他にもヒスイドレディアとかヒスイゾロアークとかいいポケモンは多々いますが、その中でも一番はヒスイヌメルゴンだと思ってます。ということで最後にうちの死ぬほど可愛いオヤブンヒスイヌメルゴンをみていってください。いやヌメルゴンのこの殻に篭るモーションマジで可愛すぎる。

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それでは私はまたヒスイ地方にこもって図鑑完成を目指したいと思っています。皆さんも良いヒスイライフをお楽しみください。

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