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フィンランドに関する新書2冊を読んで思案する新時代の「船中八策」とは

ここ数年、サウナに通い始めたり、また渋谷区にフィンランド発祥の「ネウボラ」という子育て支援施設が生まれたり、いろんな分野のランキングで世界のトップになっていたりと、何かとフィンランドが気になっていた。

ふと、もっとフィンランドの事を知ってみたいと思い、とっつきやすそうな新書があったものだから、この2冊を買い読んでみた。

前者は割りとライトなタッチで、生活者目線での「働き方」「休み方」「考え方」「学び方」を軸に展開され、後者は比較的重厚に政策視点での「働き方」「デジタル」「教育」「出産・子育て支援」「医療・介護」を軸に展開されていたが、根底には「日本が目指す先にフィンランドがあるのでは?」という問題意識が共通しているように思えた。

この2冊から得られた情報を元に自分なりにフィンランドの魅力や日本の課題を整理する。


  • 「ウェルビーイング」「平等」「人権」「法の支配」という社会を貫く理念・原則がある。

  • 特に「強い平等思想」があり、「無償」で「社会的格差」を減らす「公助」を惜しまない。(自助共助だけに頼らない)

  • 日本は理念が無く、「選択の自由度」「社会的寛容さ」の低さが「幸福度」を下げる主な要因になっている。

  • フィンランドには「選択を限定する要素」が少なく、自分の考える最良の人生に向かい必要な選択をし、実現する機会を平等に持つ。


この事を整理している中で、当然勉強にはなったのだが、肝心の「これをおもし日本に輸入するとしたら?」と言う問いを考えていると、ふと「船中八策」の事が思い浮かんだ。

船中八策

「船中八策」とは、1867年坂本龍馬が新国家体制の基本方針を起草したとされる策・文である。(諸説あります)

Wikipediaによると現代語訳はこちらだ。様々な考えを元に作られたと言うが、当時の海外の仕組みから起草されているものも一部、見え隠れする。

1「政権を朝廷に返還し、新たな法は朝廷より定められること(大政奉還)
2「上院・下院の二院制を敷き、議員を置き、全てを公的に議論して決定すること(議会開設)
3「有能な公家や諸藩、無名の人材たちを政治に参加させ、名ばかりで実の無い者たちを取り除くこと(官制改革)
4「外国との交流は、広く意見を求めることで、新しく規約を決めること(条約改正)
5「昔からの法律の良いところをまとめ、永遠に伝わるような新しい法律を定めること(憲法制定)
6「海軍を拡張すること」
7「朝廷のための兵を置き、都を守らせること」
8「金や銀や通貨などの為替に関し、外国と平等に取引き出来る法を定めること」

もし、フィンランドを参照に、次世代のコンセプトを8つに集約するとどうなるだろうか、と思いを馳せてしまった。

例えば「インクルーシブ社会実現八策」「コレクティブインパクト八策」など書くとしたらどういう項目が入るだろうか。ちょっと宿題にしたいと思う。

最後に、めちゃ違法動画だと思いますが、この「龍馬伝」のシーンが好きなので、載せておきます。


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