短歌 6月【寝不足】【自由詠】

第185回「短歌ください」に送った短歌10首です。


【寝不足】

寝不足のウルトラマンは目を覚ますために2分も使ってしまう

くゆらせた紫煙にのって意識まで換気扇の外へと逃げる

朝露が降りたホームのアナウンスわたしを滑り景色の中へ

看板を読み間違えてしまうこと 遠回りは目を覚さないこと

寝不足の体育教師が木に向かい「座って待て」と怒鳴りつけてる


【自由詠】

引き抜いたマンドラゴラの口元に草笛を添え音色に変える

通勤の電車に鹿が衝突し電車も鹿も遅延している

落ち着いたカフェで緊張してるのかPCのファン唸り続ける

紫陽花の発音違いそれだけで笑ってくれる 梅雨も許せる

高校を卒業したから突然の雨漏りでさえ対処ができる



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