短歌 12月【蓋】【自由詠】

第191回「短歌ください」に送った短歌10首です。


【蓋】

煮え加減確かめるため蓋を手に持っているとき防御が上がる

三鷹市が萎んでしまわないようにマンホールで蓋 バス通過する

公園のベンチで開けるお弁当 シャケの切り身も青空を見る

【自由詠】

ピュレグミが日陰に落ちて冷えている ハートの我が身、保ったままで

微笑んでストロベリーラテ崩してく コップの中で夜と混ぜ合う

海鮮を食べ終えた足で海へ行き「ありがとうね」の足跡残す

足湯には足湯のための湯が流れ館内歩く館内着たち

ホテル中、行き届いてるおもてなしシャワーの圧も肌に優しく

暗がりの秘宝館を抜けた先、遠くのカモメは一層白く

ロビーにて同じバス乗る方々は同じバス乗る顔をしている


このうち、【蓋】に送った

公園のベンチで開けるお弁当 シャケの切り身も青空を見る

をダ・ヴィンチ2024年3月号「短歌ください」
第191回に掲載していただきました。
ありがとうございます。

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