宝塚2023下半期

ほんとうは、ここにパガド/sky fantasyも入る予定だった。
特にsky fantasyは、中村一徳で、私の好きな演出家だったから、観たかった。
それだけ言っておきます。

「フリューゲル」／「万華鏡百景色」

B＋とB
月城かなとの、真面目系お堅い感じの子が、元気な海乃美月に絆されてく系が、大好きなので、良かった。海乃美月のこの気が強いお姉さんなのが好き。
あと、夢奈瑠音が大好きなので、神父として、活動家として目立ってて好き。メガネが似合う！！！　前より配役が良いものになっていってる印象。
資本主義の権化🌙の宝塚で、朗々と社会主義を歌い上げるのが個人的にツボだった。
ただ、もうちょい鳳月さんをプッシュして欲しかったかも。
ショーは正直……。花魁と貧乏花火師の話だけで一本見たかったな。あと、芥川鳳月めっちゃカッコ良いし、夢奈瑠音が今度は女装しててよかったんだけど。
前半がちょっとブツ切れな感じで(どうやらサブカルファンには刺さるらしいけど)、派手さで誤魔化す感じでもなかったから、ちょっと私には合わないかも。
でも、客席降りが二階席にも来てくれて、全ての記憶が飛びました。それ以後の盛り上がりでなにがなんだかわからなくなりました。
今後に期待&二階席への客席降りを今後も期待。

雪組『ボイルド・ドイル・オンザ・トイル・トレイル』－Boiled Doyle on the Toil Trail－FROZEN HOLIDAY

A +
生田大和ミュージカル作るの上手くなってるよね。統合的な作品として上手になってる。説明台詞が少ないし、状況をセリフでうまく理解させてる。
しかも、楽しくポップな内容。ちょっとラップはやり過ぎ感あったけど。
上手。生田大和大好きです。
途中のメフィストフィレス感も良かった。深刻になってもいいのに、そんなに深刻じゃなくて、それも良い。
作家の意向と出版社の意向の違いの話は、結構好きな題材なので、その辺も面白かった。降霊術もこの時代らしくて好き。
強いていえば、夢白ちゃんをもっと活躍させてあげて……。理想の女、妻像はもう求めていないのよ……。彼女歌めっちゃ上手いんだしさ。ボニクラが良かったらしいから観にいけば良かった。
あと、咲ちゃん、いいよね〜〜誰と絡んでも良い。映える。
朝美絢もコミカルな役が良いよ。
和希そらは、本当に退団が惜しい。歌が上手い。本当に。

ショーは正直そこまでかも。アナウンス入る系のはあんまり好みじゃない。
でも、和希そらのシーンが多くて。神父とかめっちゃ似合ってて。そこは本当に好き。
お正月といえばで、曽我兄弟を入れてくるあたりも、さすが歌舞伎的って思った。
あと、ラインダンス前の、寝転んで円になって模様作るやつ。一番後ろの二階席で、めっちゃよく見えて綺麗だった。人海戦術も宝塚ならではで、良かった。
それから、最後の和希そらと彩風さんいデュエットダンス、ほんと私が望んだものだよ。ありがとう。野口さん。

ただ、今回の公演本当に雑念が多かった。
まず、12／7のソワレ公演を観たんですが、マチネが開演時間になっても幕が上がらず中止になった日だったんですよ。なのにソワレが開演することのアナウンスが、開演まで1時間切っても全くなかった。
ないかも、と思いつつ電車に乗った。本当に、劇団はファンを舐めてる。胡座かいてる。
あと客席が、過去一最悪だった。
私の前に小さい団体が入ってて、私語、スマホ、前のめり、袋カサカサ、途中の山場で退席(しかも2幕とも)。客席でやってはいけないこと全部やってて。
案内係に厳重注意してもらった。(上演中も注意しにきてくれた)
も〜〜〜ドイルの1番のラストでコソコソしてたから、発狂しそうだった。
ほんとやめてね……

さいごに(今の状況について)

自殺、パワハラ、長時間労働が問題になってるけど。
私は、このニュースを見た後に、純粋に演目を楽しめる人間ではありませんでした。
楽しそうなことを歌わされて、笑顔でいなければならない、役者としてのプライドもアイデンティティもあるだろうから、そうしたいと思う一方で、同僚は亡くなっている。でも、楽しいメッセージを伝えるのが自分の役目。
これは、メンタル崩壊する人いるよ。そうじゃない人もいるだろうけど、崩壊する人は崩壊するよ。そもそも、自殺って身近にいると本当にしんどい。実際目にしてなくてもしんどい。話聞くだけでもしんどい(体験談)
そして、客は客席にいる。これもプレッシャーになりそう。本当にグロテスクよ……
事態の収集と、改善と、第二の惨劇が起きないことを願っています。