待たせて、ごめんね

とある落語の定席に、あなたが誘ってきた。

いつもみたいに、みんなとかなぁなんて、思っていたら、あなた一人で待っていた。

はめられた。

そう思ったけど。

なぜか嫌じゃなかった。

だけど、私には……彼氏いるんだけどな。

じゃあ、男からの誘いなんか乗るなよ。
自分で自分に突っ込む。
いや、一対一なんて、聞いてなかったんだよ。
聞いてたら、断るし。
私、断れた?年上相手に。

なんかあるんじゃないか?
びくびくしたけど、何もなかった。

ただ、笑って、そのあとお茶しただけで帰った。

また、あなたに誘われた。おんなじ場所に。

今度もまた、一対一なのかな?
やっぱり断るべきだろう。

断れなかった。

でも、何もなかった。

こんなことが続くなら、彼氏と別れた方がいいよね。
だけど、彼氏は彼氏で好きなのだけど。

どうしよう。私は、なんてことをしてしまったんだろう。

サヨナラを彼氏に告げてみたけれど、彼氏は納得出来ないみたいで、別れる別れないの喧嘩して。

私を殴って。私に殴り返せなんて言うけど、それはずるいよね。私は殴れないし、殴る資格なんてないんだから。

しばらく私も踏ん切りつかなくて。
ぼんやりしてしまってた。

待ち合わせ場所は、いつもの場所だね?

待たせて、ごめんね。

サポート代は、わたしの子供たちの育児費用等に使われます。