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亀の歩み稽古日記

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舞踏家 由良部正美さんのもとで、踊りの稽古をしています。その中で思ったこと感じたことを、溢れるままに日々綴っています。良かったら、ふらりと覗いてみて下さい。
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#踊り

亀の歩み稽古日記~我と汝・私とあなた~

私 と “ それ ” ではなく 私 と “ あなた ” という 世界 それは一体 どんな風なことだと 言えるのだろうか 例えば…こうじゃない? と師は話す 「 私が月を みているのではなく 月が 私を通して 月をみているのだ 」 ある種の直感を インスピレーションを 言葉にすると 詩のようになるのだな そう思った 月はもはや 対象物としての ” それ ” ではない “ あなた ” になる その感覚 私はあなたであり あなたは私である …というような 繋が

亀の歩み稽古日記~肝な話~

いつも稽古で踊っていることの、肝(キモ)の話だと思った。肝心なところ。 「今あること」の創造性を感じる大切さ。 今 あることの 創造性を みていく 例えば 重さ軽さ 知覚 表象と意志 私とあなた 「それ」じゃない 「あなた」として 感じる 対象物としてではなく 個人のあなたでもなく あなたという感覚 このカラダも そうすると 創造的になる 創造的であることは 個別ではない 私とあなたの 対話 を 深める 呼吸を深める 個別である部分もあるけれど 個別

亀の歩み稽古日記~7/29~8/7

7/29 宿題が出た…。情動からどうやって闇に、感情になるのか。 8/4 宿題。…以下自分の考え。 …抜けることとの関係は?流れから居つきになるには。闇に間はない?…情動は常に対話があって動きと共にある。遍在する眼差しを感じる。それが闇に入るということは、、見るということが変わる?全てを見ていた眼差しから、思考のみを見ることへ。思考に止まる。間(ま)とは似ても似つかない。思考に止まると感情が肥大する。居付くから。情動、間と共にあったカラダは、思考、感情一色に染まる。感情の

亀の歩み稽古日記~踊る状態を想う~

踊る状態について問われ、明確に答えられなかったな…と思い、しょぼんとした。何故かというと、そのあと師匠の話を聞いてハッっとしたからだ。 「対話があるということなんじゃないかな。どんなに小さな動きであっても、対話があればいつも新鮮に感じることができる。それは学ぶという事でもあり、理解する事でもある。理解が踊りになるということ。面白いよね。愛もそう、理解があるところに愛があるでしょ。」 それが踊る状態。…何度も聞いている話のはずだが、、、そう、やっと “ ハッ” とした、、ぼ

亀の歩み稽古日記~情動と感情~

「情動」という言葉はよく聞く。例えば水の動きの時、「情動は滞りなく何処へでも流れていく」とか。 その「情動」と 「感情」との違いについての話は、初めて聞いたな。 感情は居つき 情動は流れているもの 言葉で聞いただけではよくわからない気がする。なぜなら 「情動が流れている」感覚って、なかなか無いんじゃないかと、、。言葉の解釈の違いもあるだろうけど。。 ここでいう情動はどんな感じかというと、ものすごく豊かな感じ。普段はどちらかというと感情に色どられている。感情は居つくから

亀の歩み稽古日記~自由に舞いたい~

ここのところ、またまた自由への壁を感じていた。…そこに終わりはない…。螺旋状に巡る。 やはりまだまだ、動きに囚われていることが分かった。癖のような無意識の動きに。自由になれなくて気持ち悪い。 「自由になれない」と叫んでいる時は、「自由になりたい」ともがいている。自由が出口を見失い、狭いところを右往左往している、、 手足が先に動いていると指摘された。無意識に勝手に動いていると。 「もっと感じて共にないと。エネルギーはあちらにもこちらにもどんどん流れている。たとえ殆ど動かなく

亀の歩み稽古日記~六つの呼吸~

六つの呼吸、六つの世界。 軽さと重さ ・胸の呼吸 ・意思と表象 。それぞれ吸う息と吐く息で、あわせて計六つ。 軽さ…吸う息で、重さ…吐く息で。 実際の呼吸は続かなくても、呼吸感は持続できる。上に向かって軽さ、浮遊感を感じるのは、“吸う息” に対応する。ちなみに、植物の踊りの、上に向かう時は “吐く息” に対応する。植物は上に向かって成長して伸びていく。同じ上方への道であっても、浮遊感と、伸びる感じとでは、呼吸も変わり、カラダの使い方も全然変わってくる。もちろん気持ちも。

亀の歩み稽古日記 ~ 植物の踊りと火のエネルギー~

“ 地 水 火 風 ” その中で “火” だけはどうしても踊りにできなかった… らしいのだ。しかし、もしかすると 「植物の踊り」が “火” なんじゃないか、と最近思い始めておられる。。 エントロピー増大の法則。宇宙はどんどん膨張している、死滅に向かって。 植物を踊る時、カラダの深い所からの 「声」が発せられる。それは個別のカラダに灯る火と言えるのではないか。そしてそのエネルギーは、エントロピー増大の法則、ではない方向にあるはずだ、、と。 ( この話は、生物学者,福岡伸一