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内装の意匠の登録事例(順次追加していきます)

令和元年5月に意匠法が大幅に改正され、令和2年4月1日から建築物の内装のデザインについても意匠法の保護対象となった。意匠は出願から登録まで短くても6か月はかかると言われているが、令和2年4月1日以降に出願された内装の意匠について登録事例がみられるようになったのでここにまとめてみたい。

1.カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)の書店の内装

CCCによれば、今回登録されたのは、天井までの高さがある書架に囲まれたロングテーブルのある内装の意匠と、CCCが「本の小部屋」と呼ぶ、書架で囲まれた小部屋が連続する空間の意匠とのことである。

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出典:https://www.ccc.co.jp/news/2020/20201026_001956.html

意匠登録第1671152号
【意匠に係る物品の説明】
本願意匠は、直線的に縦列状に配置された縦長長方形の机と壁面の書棚を有する書店の内装である。
【意匠の説明】
薄墨を付した部分以外の部分が、意匠登録を受けようとする部分である。
【図面】
【正面側から見た拡大した透視図】

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【参考図】

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【意匠の特徴】
縦長の空間で、正面から見て左右の内壁に沿って書棚を配置し、書棚に挟まれた中央の空間に、縦長長方形の机を、縦列に揃えて配置する点に特徴点を有する。加えて、天井のルーバー、同一形状のテーブルライト及び左右の壁面ライトが、等間隔に平行して配置されることにより、正面から見て、空間が奥行きをもって直線的に伸びていくような印象を与え、空港における滑走路を想起させる。 天井ルーバーが、照明の直接光を遮ることで、空間全体の落ち着いた雰囲気を演出する。来訪者は、程よい照度のテーブルライトのある長机で、コーヒーを飲みながら書店の書籍を読む様な、ゆったりと心地の良い時間を過ごせる。

2.くら寿司株式会社の回転寿司店の内装

くら寿司は令和2年1月22日に、東京・浅草の商業施設「浅草ROX」に業界初の「ジャパンカルチャー発信型」店舗である、グローバル旗艦店の1号店「くら寿司浅草ROX店」をオープンしたが、今回の内装の意匠は店内の「支柱及び屋根からなるやぐら」が特徴部分となっている。

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出典:https://www.ryutsuu.biz/store/m012145.html

意匠登録第1671153号
【意匠の説明】
この意匠登録出願の意匠は回転寿司店の内装の意匠であり、支柱と屋根とからなるやぐらの下に、机、椅子、パーテーション、回転寿司搬送装置を配置した構成からなる。
【図面】
【斜視図】

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【やぐらを取り除いた状態の斜視図】


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【やぐらの屋根部分の参考斜視図】

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【やぐらの支柱部分の参考斜視図】

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【意匠の特徴】
 本願意匠は、回転寿司店の店舗の屋内に、支柱及び屋根からなるやぐらを建て、その下に、机、椅子、パーテーション、回転寿司搬送装置をバランスよく配置した点に特徴がある。


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