月のワルツ/諫山実生

諫山実生の「月のワルツ」がTwitterで話題になっているな、と思ったら、
みんなのうたで再放送されているらしい。年末だからだろうか。

「月のワルツ」。名曲ぞろいの「みんなのうた」の過去曲の中でも、かなり話題に上がるものだ。
私も、中学一年生のとき音楽の先生に「好きな歌を1人1曲発表しましょう」というお題を振られて「月のワルツ」と答えた記憶がある。

好き、というか、なかなか忘れられないくらいの強烈なインパクトがある。

諫山実生のしっとりした声と繊細なピアノもそうだけれど、何よりもアニメーションの幻想的ながらどこか毒々しい雰囲気が、この曲を忘れられなくさせる。

ある月が綺麗な夜のこと。1人の少女が街角の露天商と出会う。
彼が売っていた不思議なオルゴールから目が離せなくなり、彼女はだんだんと不思議な世界へ吸い込まれていく。

というのがアニメーションの大体の筋書きだ。

「みんなのうた」の中でも、とびっきりに大人っぽくて、解釈が難しいこの曲。
愛とは……美しさとは……みたいなことを問われている気もするが、視聴者の年齢層的にはこの独特な雰囲気がトラウマになってしまう人もいそうな気がする。
私も音楽の授業では好きだ、と答えたけれど、それは半分恐怖から来ているものである。
当時小学生だった弟と妹と、この「月のワルツ」が放送される度、ダイニングテーブルの前の小さなテレビに張り付いたものである。
「お姉ちゃん、『月のワルツ』だよ!」と呼ばれては自室から飛び出して、3人で凝視していたことを思い出した。

最後まで読んでいただいてありがとうございます! コメントなど、ご意見もいただけると嬉しいです。 いただいたご支援は、大好きなおやつカルパスとこんぶのお菓子の購入費に充てたいと思います。