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岡山県開示文書から読むピースワンコの諸問題⑦深まる不信感~犬の収容頭数抑制・スタッフ増員を指導


 岡山県高梁市西山地区2カ所にあるピースワンコの犬舎のうち最初にオープンした通称ロッジ犬舎が県に届け出ないまま収容頭数を増やしていたため、岡山県動物愛護センターが2018年8月2日に立ち入り検査を実施した際、認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ、広島県神石高原町、大西健丞代表理事)に変更届を提出するよう指導したことは前回の記事で紹介しました。

 それではもう一つの犬舎、県動物愛護センターが堆肥場跡地犬舎と呼ぶ民有地にあるシェルターの状況はどうだったのでしょうか?2018年8月2日にロッジ犬舎に続けて立ち入り検査を実施していました。

 2018年4月1日完成の堆肥場跡地犬舎の収容能力は150頭です。犬舎は床暖房付きで、24の部屋があるそうです。

 犬の登録はすべて広島県神石高原町から岡山県高梁市へ変更されていました。狂犬病予防法注射済票も高梁市から交付を受けていました。つまり、一時的な置き場ではなく、里親が見つからない限り、西山を終の棲家とする犬たちというわけです。

 施設内の犬は「野犬ばかり」で、1つの部屋に「4~7頭」が収容されていたそうです。150頭の上限を突破する勢いで広島県からの保護犬の引き取りが増えているのか、この時点ですでに増設の可能性があることをピースワンコは説明したようです。

 そして、おそらく広島県内でピースワンコが年間1000頭以上のペースで引き取っていた犬全体のことを指すものと思われますが、ピースワンコ責任者は岡山県に対し、「月70頭くらいのペースで福山市と庄原市の動物病院で避妊去勢の手術を実施している」と説明していました。

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 岡山県動物愛護センターは、堆肥舎を新たな飼養施設とする構想があるほか、その上の空き地にも増築する可能性があることを知りました。そしてピースワンコにこう指摘します。

 「岡山県内に飼養施設を作るのではなく、神石高原町の施設を増設するほうが、管理もしやすいのではないか」
 

 それに対して、ピースワンコ側がどう答えたのかの記録は残されていません。しかし、検査の記録にはこんな書き込みがありました。

 「四国(具体的な場所は教えてくれない)に新たな施設を建設予定であるとの情報あり」

 これが、このシリーズ1回目で紹介した「犬のサファリパーク」構想です。それは、愛媛県上島町を候補地として検討されていたようです。
 

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