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教えて町長さん、ここはホントに「再生可能な有機物」の仮置き場なのですか?森林公園「神石高原ティアガルテン」裏山にて

 正式には「仙養ケ原森林公園」というそうです。広島県神石高原町に町有地にある公園「神石高原ティアガルテン」での廃棄物投棄について、町役場に問い合わせを送り、回答をもらいました。
 指定管理者である同名の会社、株式会社神石高原ティアガルテン(河相道夫社長)による投棄疑惑について、町役場は「ゴミではなく再利用する有機物」であり、「一時的においていただけだ」とする管理会社の言い分を受け入れ、庇っています。
 本当に木材チップや堆肥としてリサイクルするための仮置き場だったのでしょうか?
 9月に地元住民から情報提供のあった現場がどうなっているのか、所用で広島県を訪問した機会に友人のクルマを借りて見に行きました。
 すると、驚きの事実も分かりました。
 まず、私の質問に対する神石高原町役場の回答をお読みください。
 神石高原ティアガルテンにおける廃棄物不法投棄疑惑についての質問と回答は以下の通りです。カッコ内の日付けはそれぞれの発信日です。
 問① 広島県東部環境事務所の説明では、(9月)25日に町役場と共同で神石高原ティアガルテンの廃棄物投棄現場を調査した後、神石高原ティアガルテン社が堆肥化、搬出などを計画していたのなら計画書を作成するようにとの行政指導を行ったとのことでした。この計画作成の指導を町役場はご存じでしたか?(質問は10月5日、以下同じ)
答① 承知しています。なお,廃棄物ではなく,園内から発生する剪定枝葉や枯れ木,雑草等,公園を維持管理する際に発生する再生可能な有機物です。環境負荷を可能な限り低減するため,この有機物を域内で処理活用するための置き場であると確認しています。(回答は10月14日、以下同じ)
問② ゴミの投棄量などについては前回問い合わせた時点では把握していないということでした。今後、どのようにして把握する予定でしょうか?また、ゴミを投棄した範囲をどのように調査しますか?
 答② 指定管理者からの説明,聞き取り及び現地調査によります。
 問③ 数年前から犬舎のゴミが投棄されていたのを目撃したという情報もあります。シェルターやドッグランを運営する事業者によるゴミ廃棄はありませんか?
 答③ ゴミの廃棄は確認されていません。
 問④ 神石高原ティアガルテンが管理する町有地内に別のゴミ投棄現場があるという情報について、町役場は指定管理者に説明を求めていますか?
 答④ 答②に同じです。
 問⑤ 指定管理者の神石高原ティアガルテン社の真殿マネージャーの当初の説明では、廃棄物を園内に捨てる(あるいは一時的に置く)ことについては町役場にも相談済みとのことでした。重ねてお尋ねしますが、それは事実ですか?そのような相談はいつ、どのような内容でなされたのでしょうか?
 答⑤ 樫原様の聞き取り過程で,「相談済」と捉えられる発言があったのかもしれませんが,廃棄物を園内に捨てることを許可することは考えられません。
 問⑥ 指定管理者の神石高原ティアガルテン社は樫原からの質問(マネージャーによる当初の状況説明の内容の再確認が中心)には会社として「回答しない」と決定したとの連絡を受けました。公共施設の指定管理者として極めて不適切な対応であると思います。不法投棄がうたわれるゴミ処理に関しての取材、問い合わせは公益に資するものと思いますが、指定管理者に対して適切な情報公開、対外説明を行うよう町役場として指導していただけませんか?
 答⑥ 仙養ケ原森林公園管理業務の実施状況については,本町へお問い合わせ頂きたい。
 問(追加) 県事務所は、ゴミ捨てのようにも見えるが、もし本当に循環再利用の資源であるなら計画を示しなさいと指導したと聞いております。土地の所有者である町はどのような指導を指定管理者にされているのでしょうか?その点、少し具体的に回答をいただければ幸いです。(10月15日)
 答(追加) 具体的な指導は,広島県と同様です。(10月20日)


 以上のように、神石高原町役場は、神石高原ティアガルテン敷地内に放置されていた木屑やプラスチック類のゴミは、リサイクル原料だったという指定管理者の説明を信じているようです。
 「また、昨日も一昨日もユンボ(油圧ショベル)で穴を掘っていたようじゃ」
 そんな情報がもたらされたので、広島県内滞在中でもあり、神石高原ティアガルテンを再訪してみました。
 まず最初は9月に情報提供があった場所から。ここは整地され駐車場のようになっていました。プラスチックゴミは前回通報後に取り除いて、「木屑はリサイクル用」という主張をしています。現地調査したい広島県も神石高原町役場も、「リサイクルならばその計画を示しなさい」と指定管理者である株式会社神石高原ティアガルテンを指導しています。


 ただ、法面がかなりの高さにわたってゴミで埋め立てられたような光景に見えてしまいます。そもそも公園内の土地に自在に駐車場を作れるものなのでしょうか? 見かけ上はキレイになって投棄物が消えたように見えるようですが、撤去したのならどのくらいの量をどのようにリサイクルしているのか知りたいと思います。
 もう一ヶ所は、管理会社オフィスの裏手の森の中でした。管理センター奥の別荘地に向かう道を少し脇にそれると、シートに覆われたユンボが見えました。山の地肌を削って、整地もしているようです。


 平に整った場所の先の斜面には木の根っこ部分が大量に投棄され、中にはプラスチックもやはり混じっていました。分別などしないでここに捨てていたのではないかという疑念が募ります。
 山肌を削って、整地したその先に転がるこれらの物体が再利用を目的に一時的に置かれている状態とは思えないのです。そして、そもそも町役場は森林公園内の森を宅地造成することを認めていたのでしょうか?


 さて、木の根っこはチップや堆肥としてリサイクル可能なのかどうか、ここは専門家のお知恵も借りて調査をさらに進めてみたいと思います。
 神石高原町長の入江嘉則さん、お願いです、一度現地を見て、この森を削って何をしようとしていたのか、指定管理者から聞き出してください。

 由緒ある仙養ケ原の名を穢すことのないよう、町役場は先頭に立って環境保全に努めてほしいと思います。


 

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