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異種交配規制検討へ実態調査、ペットパーク流通協会

 犬や猫を取引する市場、ペットオークションを運営する企業の団体、一般社団法人ペットパーク流通協会(埼玉県上里町、上原勝三会長)がミックス犬、デザイン犬などとも呼ばれているハーフ犬、ハーフ猫に関するアンケート調査を初めて行い、その結果を機関誌の「ペットパーク通信」第12号に掲載しました。

 異種交配によるトラブルが増えているためで、異種交配の現状を検証し、問題を解決するためのルール作りの参考にするということです。

 今年4月中旬に実施した調査の対象は協会会員と会員の取引先ブリーダーで、回答数は647件でした。

 「ハーフ犬を始めた理由」のトップは「高額な流通価格」で152件、次に「遺伝子検査が受けられなかったから」が41件、「種付けする業者が断るようになった(又は廃業してしまった)」が35件だった。「純血種の遺伝病を回避したい」「より健全な子を作る」などの回答もあったそうです。

 バイヤー側からは「何らかのルール作りが必要」という回答が124件、「両親の体重などの情報は正確であって欲しい」(106件)、「ハーフでも両親と著しく違う場合は全額弁済をお願いしたい」(64件)、「特定の品種の掛け合わせは避けて欲しい」(23件)などの順になっています。

 「中型、大型のハーフを止めて欲しい」とか、「異種交配するなら大型犬同士、中型犬同士、小型犬同士を原則にしてほしい」といった意見も出ていました。

 ペットパーク協会は純血種と純血種の交配は認めています。しかし、今年初め小型犬のペキニーズと大型犬のアフガンハウンドをかけ合わせたハーフ犬が流通していることが愛犬家の間で批判を集め、それぞれの犬種のレスキュー団体が交配規制を求める署名活動を行いました。

 それを受けて、実態をつかむためにアンケート調査を実施し、そこで浮かび上がってきた問題点や会員らの声をもとにルールをさらに強化する方向で検討を進めていくようです。

 純血種同士の交配以外は今後も認めない方針で、ペキニーズとアフガンハウンドのような小型犬と大型犬など異なるサイズの犬種の交配から生まれた子犬も取り扱わないようにする案も浮かんでいるようです。

 ミックス犬のうち純血種同士の交配から生まれた犬や猫は「ハーフ」とも呼ばれます。協会非加盟のオーション会社では純血種とハーフをかけあわせたミックスの犬猫も扱っており、同じ業界内でも対応が分かれることになりそうです。

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