『ビックアイズ』映画感想。
妻の描いた絵を自分が描いたものとして地位と名誉を手に入れた男と支配され続けた妻の物語。
ちょっと引くくらい男運がない主人公が可哀想。
けど、才能があるからまあ良いのか。
プラマイゼロか。
数秘術や信仰宗教など、浮世離れした存在を疑問なくよ受け入れてる→旦那へ抗う勇気が湧く→攻撃開始の流れが二回程でてきたのが興味深い。
初めは芸術家ならではのリアルと虚構の境界線の脆さと柔軟さを表すためのキーワードなのかなと思っていたけれど、この映画ではそれだけではない作用も担っているように思える。
芸術家のマーガレットにとって、超商売上手な旦那ウォルターはリアルそのものの存在であって、それに抗うには自らの側にある虚構で対抗する他ないのだ。
闇魔法に対する光魔法みたいな。
そんな感じ。
個人的な見解だし、何の裏付けも勝手にいろいろ深読みするのが楽しい。
乗車や裁判のシーンで後ろに座る娘を確認するかのように手を握る行為が三度程見られる。
ここも、守らなければならない家族から共に良き人生を目指すパートナーとして変化していく母娘の関係が行為から見えてくるのが面白い。
そうゆうのがわかりやすい映画だったのかな。
いつもと違う楽しみ方ができて面白かった。
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