暑熱順化

夏の暑い日はまだまだ先なわけですが、5月には5月の、6月には6月の暑い日があります。人間の体はその季節の気温にだんだん慣れていって、体を整える生物であり、これによって人類は地球環境の変化に適応しながら長きにわたって生活を続けてきました。

当然ですが、北国の人が急に南国へ旅行をしたりしますと、体が気候条件の変化についてゆけずに体調を崩すわけです。また日本は四季のある国であり、海に囲まれた国であるにもかかわらず、冬と夏の気温差はそれなりに大きい国ですから地域間移動をしなくても、1か月あたりの気温は4℃ずつぐらい動いていきますからここでも体調を崩す可能性はあります。

特に厄介なのが、春から夏にかけての時期にある梅雨です。平均気温が低い「冷夏と呼ばれる」7月になる年を除くと、この時期は基本的に平均気温が大きく変化し、また、雨のために湿度が非常に高くなるのが梅雨の時期です。

実のところ気温の上下だけであれば、1か月に4℃の動きはそれほど人間の体に負荷をかけるものではありません。梅雨の時期も基本的には同じ程度の気温の変化ですから気が付きにくいのですが、この時期の一番の変化は湿度です。そして、湿度がこれほど変化するにもかかわらず、気温はそのまま4℃変化してしまうので、目に見えにくい形で人間の体に大きな負担をかけることになります。

梅雨の時期は湿度が大きく増しながら気温も他の月と同様の幅で上昇してしまうため、体の順応限界を超えやすいというわけです。ちなみに湿度が重要な要素であるというのは、環境省の出している暑さ指数の項目を見ていただければより理解がしやすいですね。。

さて、そのようなわけですから6月から徐々に傘を使用することをお勧めします。特に現在は晴雨兼用傘がとても多く販売されていますから、梅雨の合間の暑い日にもそのまま同じ傘で太陽光を避け、体に負担のかからない速度で徐々に暑さに慣れていくのが良いと思われます。

「なんか今日は蒸し暑いな」というのは体からのサインです。このような時に周りの目などは気にせずに晴雨兼用傘を使って健康を維持しましょう。レインコートとは違い湿度に対し強いのが晴雨兼用傘の利点でもあるのですから。

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