ウイニング・アグリー⑨ byブラッド・ギルバート(本の要約記事)
ケース6.遅く弱いサーブの攻略法
弱いサーブは、有効に使う事ができる。しかし、それはファーストサービスに限った話で、セカンドサーブとなれば話はまったく別問題になる。
威力のないセカンドサーブは、特にビックポイントや、レシーブで積極的に攻撃してくるタイプのプレイヤーには、プレッシャーがかかって弱点があらわになる。
それを解決するには、ファーストサーブ入れる事にある。
パワーではなく、コースや安定性、動きによってファーストサーブを有効に生かす方法がある。
しかし、一般プレイヤーにはそれらを使い分けるテクニックを持っているとは考えられない。そのため、弱いセカンドサービスを徹底的に攻撃し、慎重なファーストサービスを打たせるようにする事が大切。
しかし、ペースのないボールは自分で打たなくてはいけないので、意外にミスがでる。そのため、サーブの遅いプレイヤーと対戦する時の戦略も考えておく必要がある。
ベースラインの内側に打つ事
ボールから遠くにいるだけで、ショットをより難しくしてしまう。ベースラインの内側50センチ位のポジションに立てば、少し動くだけで、いつものスイングができる。
足を細かく動かす事
ボールが遅いほど、フットワークが悪くなり、腕力だけで打とうとする。相手がトスを上げる前に、足を動かし始め、弱いサーブが来ると思ったら軽快なフットワークで待ち構える事。
グリップを短く握る
簡単そうに見えるボールをハードヒットしたい衝動は、グリップを少し短く握る事によって、抑える事ができる。コントロール性も高まり、精神的にもハードヒットしたい気持ちを抑える事ができる。
打ちたい気持ちを抑える
打ちたい気持ちを抑えられなければ、エラーしてしまう。ボールをよく見て、しっかりラケットの真ん中に当て、リターンをコートに入れる事が大事。
パワーやスピードは、ボールのプレスメント(コントロール)より重要なものではないという事を理解する事。弱いサーブを見たらエースを取ってやろうと意気込まずに、まずは相手の苦手なサイドへレシーブを入れる事を第一目標にする。
ケース7.左利きプレイヤーに勝つ方法
サウスポーは、右利きプレイヤーに対して2つの有利な条件を持っている。右利きプレイヤーがサウスポーに勝つためには、この2つの条件を潰し、対等以上の条件で戦う方法を考えないといけない。
左利きの有利な条件
アドバンテージコートからの鋭角サーブ。サウスポーは、特にアドバンテージサイドからのサービスが強い。
右利きの弱点であるバックハンドに簡単に打てるし、スライスサーブで角度をつけてコートの外まで追い出す事もできる。これがサウスポーの有利な最大の条件。
なおかつ、アドバンテージコートの方が、ビッグポイントが多い。そのため多くのビッグポイントを戦う事ができる。
左利きの強みを最小限に抑えるためには
アレーに立ってセンターにエースを狙わせる。アドバンテージコートでリターンする時、アレーの近くに立つ。
そうすれば相手の狙っているコースに近づく事になり、相手が狙うべきエリアを狭める事ができる。いつもよりアレーに近く、そして2~3歩ネットの方に前進して構える。
打てる範囲(エリア)を考えてポジションを調節する
サウスポーのサーブをアドバンテージ側でリターンする時、レシーブポジションを左側に移動すれば、相手がバックハンドを狙える範囲を極端に狭める事ができる。
フォアハンド側を大きく空ける事になるが、相手にとってフラット系のサーブをセンターに打つのは容易ではない。
相手にセンターにサーブを打たせるが目的になるため、これは相手に気づかせる必要がある。特に2~3ポイントリードしているようなポイントで取り入れ、相手がどうするか見てみる。
もし相手が難なくセンターに打ってきたら。もう一歩ポジションを調節する。調節しながら嫌なレシーブポジションを見つける。
そうする事により、相手から1番得意なパターンを奪えるため、相手は別の作戦を考えなくてはいけなくなる。
相手の得意なショット(アドバンテージサイドからの角度のあるスライスサーブ)で、弱点(バックハンドレシーブ)を攻撃させずに、より難しいサーブを得意なサイドに打たせる事ができる。
相手に考えさせ、作戦を変えさせる事
相手に技術があれば、簡単にエースを取られてしまう。しかし相手にそれだけの技術があるかどうか、確かめてみなければわからない。
自分が相手に挑発する立場にある事を忘れてはいけない。もともとの条件が相手に有利なので、センターにエースを取られる事を悔やむようでは、この作戦は使えない。
リターンポジションを変えて、相手の方がそれに合わせてサーブをしなくてはいけないようにする事が大切。相手がポジションを変えただけで相手のペースが崩れなかったら、相手がトスアップしてからポジションを変えてみる。
ケース8.ビックサーバーに勝つ方法
相手がビックサーバーで、エラーするか、威力のないレシーブを返すのが精一杯という時、いかに勝つかを考えなければならない。
3歩後ろに下がってレシーブ
相手がある特定のショットで苦しめている時は、ゲームを変える事が必要。
ネットの反対側にいる相手に、違う事をしているところを見せなくてはいけない。…した事に対して、相手に何か反応させる事ができたら作戦成功。
これはどんな状況の時にも当てはまる。そして、レシーブがうまくいかない時は、レシーブのポジションを変える事が第一。
相手のサーブが速くてレシーブできないなら、レシーブポジションを120~130センチ位後ろに立つ。そうすれば少しでもボールに反応する時間が稼げる。
3歩前進してブロックレシーブ
サービスラインに近い所で構え、体の前でボールをブロックするように返す。ここでの目標は、相手のリズムを崩す事にある。
サーバーの距離感、ファーストストローク(ファーストボレー)のタイミングを狂わせ、相手に少し考えさせて作戦を変えさせる。相手は前進して構えているのを見たら、サーバーはもっと強打するようになる。
ラケットを短く持ってレシーブ
ビッグサーブに反応するのは難しい。グリップを5~7.5センチ短く持てば、ラケットをコントロールしやすくなって反応も速くなる。
スイングを半分にしてコンパクトレシーブ
ビックサーブに苦しんいる時はスイングを短く、小さくする。ボレーとストロークの中間位のハーフスイングをイメージする。それでも駄目ならブロックする事だけを考える。
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