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イノシシの季節

日頃はタティングレースのアクセサリー作家をしておりますが、同じくらい力を入れて行っているのが我が家の小さな畑仕事です。

畑を始めてまだ数年といったところですが、昨年からイノシシが訪れるようになってしまいました。それまで、イノシシが出るとはウワサ話のように聞いてはいましたが、まさか我が畑にやって来るとは夢にも思っておりませんでした。ですが、考えてみれば不思議ではありません。我が家だけ入らないなんて事があったら、かえっておかしい。

お隣のご家族は、何度目かのイノシシの襲来に腹を立てながらも、目隠しをつけるなどの平和的な方法を用いていらっしゃいましたが、敵は容赦なく上手に目隠しのトタンを押しのけ、サツマイモを平らげていっていました。次はどうしようか、と頭を悩ませている優しいご夫婦です。しかし我が家はあまり気が長くありません。

お隣と我が家の間には、しっかりとした1mほどの高さの金網フェンスがあります。まさかこれを壊すことはないだろうと思っていました。しかし、イノシシを侮ってはいけませんでした。

大事に育てて収穫間近のサツマイモを、一晩で根こそぎ(まさに根こそぎ!)やられてしまい、大ショックです。水はけの悪い庭のため、うねは相当高くたてなければ作物がうまく育ちません。一人で高いうねを作り、溝施肥をするのは、もう腰に悪いなんてものではありません。そこにマルチをかけ、やっと植えたベニアズマです。ありえない、しんじられない・・と、思い出す度に悔しさが増します。

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イノシシは一度エサ場として認識すると何度もやって来るというので、今年は夏野菜のカボチャも注意しなくてはならないと慎重になり、我が家では春のうちから電柵の購入をしていました。ゴールデンウィーク植えたカボチャはまだ本葉が出てきたばかりで虫にやられて、今後の成長すら心配な状態。まだ春をちょっと過ぎたばかりでイノシシも山で食べ物に困っていないであろう、電柵はまだ先だなあ・・

ところが。

まさかジャガイモも食べに来るとは・・! ジャガイモは前の週に土寄せをしたばかりです。なぜにイノシシは私の苦労したうねばかり狙うのか・・泣 ヤツは収穫にはまだ遠い、小芋ばかりのうねをひっくり返してダメにして帰って行きました。そのうえ小芋は食べないらしく、ただ荒らしただけ。ありえない、シンジラレナイ・・・

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聞けばお隣のお宅もジャガイモをやられてしまったということ。どうやらこの近辺をイノシシにエサ場認定されている模様です。一度エサ場認定をされてしまうと、何度も通ってくるのです。ここに容易に食べられる餌があると思わせてしまうと、ツワモノのイノシシの場合は電柵ですら壊して入ってきてしまうということを聞いたことがあります。

私は畑に残された大きな足跡を見てゲンナリしてしまいました。もしやツワモノのイノシシかも。そうなると、我が家が購入した太陽電池パネルの電気では戦いきれない可能性があるのではないだろうか?なんといってもイノシシを追い払うような状況は始めてのことです。まずはやってみなくては始まりません。イノシシは硬くて厚い毛皮に覆われており、身体に電線が当たってもビックリしてくれないそうです。鼻先が電線に当たらないと効果ないそう。

なので、イノシシの鼻先を想像しながら、地面から20cmのところと40cmのところに主人が電線を張りました。「電流が流れています 注意」の札も付け、お隣のおばあさんにもお知らせし、あとは明日の朝を待つだけ。

さて、結果報告です。イノシシはちゃんとやってきたようでした。前日はピンと張っていた電線の一辺がだるんと伸びて、電線の留め金が曲げられていました。何回かトライしたのかもしれません。しかし、畑は無事。

その後数日様子をみてみましたが、いまのところ新たな被害はありませんし、電線も異常なしです。畑を荒らされてあんなに怒り狂っていたのに、いざイノシシが本当に電柵にかかったのかと思うと、ちょっとイノシシに悪いような気がしてしまいます。

お隣のご主人が我が家と同じタイミングでジャガイモをやられてしまった、と嘆いておられました。我が家の話を聞いて電柵導入を悩まれていましたが、どうされるでしょうか。







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