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きつねの映画館

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観た映画の感想記録。なあ君、映画館を享受せよ。光も闇も満ちに満ち、ポップコーンだってあるんだ。
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記事一覧

『ルックバック』

本作の特殊性とは何か。というのをぼんやりと考えていたのだが、多分それは原作者である藤本タ…

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1か月前
150

『マッドマックス:フュリオサ』

貴種流離譚としてMAXな出来。『マッドマックス 怒りのデス・ロード』の前日譚であるため前作で…

傘籤
2か月前
70

『ゴジラ×ウルトラマン 新たなる帝国』

人類は絶滅の危機に瀕していた。マルチバースの扉が開かれ、各時代の、各時空のゴジラが世界各…

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3か月前
40

『異人たち』

登場人物の数は少なく、舞台となる場所もアパートと実家以外はほとんど登場しない。しゃべる台…

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3か月前
45

『オッペンハイマー』

引き裂かれるようだ。 生み出された映画に罪はない。作品を作った監督にもスタッフにも罪はな…

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3か月前
62

『アメリカン・フィクション』

風刺もりもり、盛りだくさんのコメディ映画。アメリカにおける黒人やゲイ、家族間の在り方につ…

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3か月前
43

『落下の解剖学』

ある雪山の山荘でひとりの男が落下して死んだ。これは他殺なのか、自殺なのか。夫殺しの嫌疑をかけられた妻と、視覚障害をわずらう息子のダニエル。事件をめぐって検事や弁護士がひとつひとつの事象を綿密に調べ、真実を追求していく法廷映画。 本作の物語がドライブするポイントは2か所あって、ひとつめは夫の死体が発見された場面。そこにいたるまでは、登場する人物たちの細かい挙動(例えば目線だったり、くつろぐ様子だったり、犬を連れて雪山を楽しそうに歩いてるところだったり)から、その心情を推し量る

『アイアンクロー』

実在のプロレスラー一家に起きた悲劇的な出来事をもとにして作られた映画です。フリッツ・フォ…

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3か月前
42

『パスト ライブス/再会』

三人という最小限度の人数でお話を進め、上映時間は106分という短さ。しかしショットや視線か…

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3か月前
49

『デューン 砂の惑星 PART2』灼熱の砂漠に撃て、約束の銃弾を

この、ジョーゼフ・キャンベルが唱えた神話論にあてはめて考えるならば、『デューン 砂の惑星 …

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4か月前
45

『瞳をとじて』立ち現れる映画の表象

「映画についての映画」。『ミツバチのささやき』にしても『エル・スール』にしても、ビクトル…

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5か月前
78

『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』プロジェクト・アース・シンフォニー

そういえばドラえもんの映画に「音楽」がテーマの作品ってまだなかったんですね。内容はどんな…

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5か月前
48

『ボーはおそれている』こんな里帰りは嫌だ。どんな里帰り?

あらあらあら、どんな映画になっているのかいまいちわからなかったアリ・アスター監督の新作で…

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5か月前
60

チネ・ラヴィータのおもひでぽろぽろ

仙台駅の東口を出て徒歩1分の場所に映画館がある。 ショッピングモールの2階に併設されたその映画館の名前は「チネ・ラヴィータ」。2004年に元々あった「シネアート」を引き継ぐ形で誕生し、2009年に現在の場所に移転。40~100人規模のスクリーンが3つあり、最新の作品から往年の名作まで、ジャンルや公開規模を問わず上映してくれる私がしょっちゅう利用していた映画館です。 この映画館が20年の歴史に幕を閉じ、2024年3月いっぱいで閉館するという。 さみしいなあ。 映画館で映画観る