見出し画像

なぜ介護BCPが必要なのか

皆さんこんにちは。介護BCPコンサルタントのKanadeです。

令和3年度の介護報酬改定では、BCPの策定や定期的に訓練を実施することが義務付けられました。準備は進んでいますか。

3年間の猶予があるからとのんびり構えているところもあるかと思います。

しかし、介護BCPはあなたの事業所の利用者を守ら、職員とその家族を守り、事業所経営を守ってくれるものです。

自然災害や感染症はいつ来るか分かりませんので、後回しにしないで直ぐにでも取り掛かって欲しいと願っています。

今回は自分の介護BCPの重要性を感じた経験をお伝えしていきます。

大阪北部地震を経験して

私は、2018年の大阪北部地震が発生した時に大阪の北部の介護事業者で管理職として20拠点を統括していました。

ちょうど、自宅から1番近い拠点の更衣室で着替えていた時に、これまでに経験したことがないもの凄い揺れが起こり立っていられないほどでした。

そんな時にまず第1に何を考えたと思いますか?

答えは「えっ!子どもは大丈夫か?!」です。

自宅も震源地からほど近く、当時高校生と小学生のふたりの子供がいる状況でした。だから、同じ位揺れている。ましてや、小学生の下の子は1人で家にいる状況です。

すぐに電話をかけましたが、繋がりません。これ、暫く繋がらないなぁと思うと同時に、館内の入所者は大丈夫?今日のサービスどうする?担当の拠点の状況は?職員は出勤出来るかなぁ?など次々に確認や検討しなければいけないことが頭に浮かびました。

そこから、大変でした…

災害時本社が現場の負担に

1番大変だったのは、会社の中のあちらこちらの部門から「大丈夫か?」「状況は?」等の電話がひっきりなしにかかってくる事。

そんなのいいから、応援の人員を調整するとか、物資の目処をつけるとか、現場に役立つことして欲しいと思いましたよ。でも、それってなかなか難しいみたいです。なぜなら、本社はあまり揺れなかったので、被害の状況や大変さが分からないのです。

ガスが止まっているから昼食の調理が出来ないと言ったら、ホームセンターで卓上コンロ買ってきてお湯沸かしてという指示。ホームセンターは店の中グチャグチャだろうし、どこも臨時休業してました。

災害時には現場に権限を

結局、この時のガスの停止はマイコンのスイッチを入れ直して供給が再開したので事なきを得たのですが、緊急事態が発生している時に複数の拠点の状況を確認して、指示を出して動いてもらうのはムリ!各拠点で判断して動いてもらわないと。

職員の中には、小さい子どもがいて保育所や小学校が臨時休校になったので勤務できなかったり、通勤途中で電車が止まっているというものも多数いました。

そんな中、一人ひとりが自分で判断して、どのように行動するのか。これが介護BCPです。

介護BCPの実践は簡単ではない

電気やガスなどのライフラインの停止、人員不足、施設や設備の損傷、通信やネットワークの遮断されている中での介護サービスの提供は簡単ではありません。決まったルールの元、訓練を繰り返し行ってもなかなか上手く行かないかもしれません。

ましてや、介護業界は人の入れ替わりが激しい所もあります。

簡単ではないからこそ、すべての介護事業者は早期に介護BCPの策定に取り組んで行かなければ行けません。自然災害はいつ自分の身に降りかかるか分からないのですから。

あれから2年後、新型コロナウィルスの蔓延という危機が長期間にわたって介護業界を襲いました。

やはり、事業所を守る手段として介護BCPを整備しないといけないとその必要性を痛感することになりました。

まとめ

介護BCPは介護事業者の
●利用者を守る
●職員とその家族を守る
●事業所経営を守る

✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤
👩‍⚕️ #介護BCP #感染症BCP
大阪北部地震の被災をきっかけに介護事業BCPの専門家に転向
📝独立型居宅介護支援事業所運営
🏥元急性期看護・訪問看護ナース🦠
🏫#介護BCPの学校 代表
📓BCAO認定 事業継続管理者

Instagram : @kaigo.bcp.association
✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤

よろしければサポートをお願いします。いただいたサポートはジュニアアスリートのメンタル強化に活用させていただきます。