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2/19「他次元構造」

ところで、男女問わず、恋愛的な意味も含まないことを承知の上で聞いて欲しい。私は、かつて私に好意を向けていた人間が他者に同じような好意を向けていることが少し耐えられない。
相手と自分しか知らない情報の狭間に存在した愉悦を養分として生きていた私は、勝手に自分の存在価値を否定された気分になる。せめて違う類の好意であってほしい。
なにかのきっかけで自分しか知らなかったあの場所に二人で行って、しばらくして一人で行ってみたら、かつて一緒に行った人の友人で溢れ返っている、そんな感覚が自分の中で煮え切らない。

でも特別仲が良い人には特別ななにかを施したいとも思うわけで、晴れて現在と過去との乖離に苦しむ馬鹿になった。
畢竟、疑心暗鬼に陥り、誰をかもを信用出来ない。終始悪意100%で人間と接することになる。
「どうせお前も私を裏切るんだろ!知っているぞ!」

このように感じるのも、自分:富士見カサゴが、他者評価にしか自分の存在価値を認めていないことの表れかもしれない。理解されることなどないと分かっているのに期待してしまう。
いや、そもそもこの話の発端は“かつて私に好意を向けていた人間が他者に同じような好意を向けていることが少し耐えられない”ことなので期待は的外れである。潔く自己矛盾を受け止めよう。

と、ここまで色々言っておいてなんだが、私は理解されないことの良さも知っている。なんて自己中心的なのだろうか!やはり自分の心にすら存在する矛盾が他人の心に存在していないわけが無い。思考は思っているより多次元的で、遠く理解も及ばない。
完璧に背中を預けられる人間が居れば良いなと思う。社会性云々じゃなく、単に寂しい。

しかし、私はまだ信じていない。再三言うが、「どうせお前も私を裏切るんだろ!知ってるぞ!」


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