カメラ、どこに置きますか? (初心者の映画制作講座)
この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。
「絵コンテを描いてみて」と言うと皆さん、
意外と何かしら描けるものなんですよね。
初心者だけを集めているカルフのワークショップでも、
監督をやる人はがんばって何かしらの絵コンテを仕上げます。
絵が下手だからとか、どうやったらいいか分からないとか、
いろいろありますが、それでも
「自分の映画を作りたい」という想いで描き上げます。
それはつまり、
自分が撮りたい映像が頭に浮かんでいるから、
だと思うんです。
その上で、
皆さんが悩むのは、
これでいいのか?
という点です。
というわけで今回は、
絵コンテを描いた後、自分でチェックするポイントを
一つ伝えたいと思います。
★絵コンテ推敲のポイント:
『その映像を撮るのに、カメラ、どこに置きますか? 』
僕が過去にやってしまった、具体例を挙げていきましょう。
●ゆうれいの俯瞰
公園にいる登場人物たち全員を、見下ろす絵コンテを描きました。
さて、準備をしようとしてハタと考えました。
これ、誰が空中で撮影するの???
ドローンなら誰が持ってる?
操縦は誰がやる?
結局、三脚を思いっきり伸ばして、なんとなく俯瞰撮影しました。
●壁めり込み
部屋の中で撮影することは多いでしょう。
6畳一間、ってシーンもよく出ます。
ここ、意外と撮影範囲狭いんです。
部屋を見渡すような絵コンテを描いても、それが実現可能とは限らない。
カメラを思いっきり壁にくっつけても、撮れる範囲が限られる。
もっと壁にめり込まなければ!みたいになっちゃう。
解決策の一つは広角レンズを使うことですが、
持っているレンズでどんな風に撮れるのか、調べておきましょう。
その他、車内の撮影も意外と制約が多いです。
●自殺行為
車道のど真ん中で撮影しないといけないような絵コンテはやめましょう。
右ハンドルの車の運転手をすぐ右から撮影する、とか。
●ゆうれい2
車に乗っている人達を真っ正面から撮影する、というのもなかなか難易度が高いです。
プロの世界はもちろん、いろいろ解決策(機材)はありますよ。
でも、自主映画では普通はないものばかり。
アイデアやアングルで解決しましょう。
●走行中は運転席は空いていない
運転手のサイドからの撮影はできますよね。
ところが、逆に、助手席の人のサイドからの撮影が難しい。
だって、運転席、空いていませんからね。
・・・そのほか、いっぱい書けることはありますが、
まず絵コンテをひと通り描いてみよう、というアドバイスは変わりません。
その上で、実際の撮影を考えながら推敲していく。
慣れれば、撮影のことを考えながら絵コンテが描けるようになります。
シナリオだって、書いた後に推敲しますよね。
絵コンテも同じです。
“正しい”かどうかはどうでもよくて、
“使える”かどうかのみ、考えていきましょう。
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