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口説くのは、一度に一人だけ(初心者の映画制作講座)

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たまに、別の監督さんの制作に参加することがあります。

シナリオができ上がった後はたいてい、スタッフ集めが始まります。

以前お手伝いをさせてもらった監督さんは、
スタッフ集めを全部、制作スタッフにやらせていました。

その制作スタッフがカメラマンや照明スタッフ、メイク・・・といったスタッフを集めていくのです。

で、一通り集まり、「どうも監督です」と出ていく。

自主映画だけど、大物っぽいなあと感心して見てました。


シナリオを自分で書く監督、ライターに書かせる監督。

自分で役者指導をする監督、助監督にやらせる監督。

音楽まで自分で作っちゃう監督、作曲家に任せる監督。


何が正解、とかじゃなくて監督のやり方、スタンスの違いですね。

なので今回は、これはあくまで僕の考えだと分かってもらった上で、持論を書いてみたいと思います。


自主映画で大きな予算もなく数十分以内のドラマを作る場合、スタッフ構成は、7〜8名程度が適当だと僕は思っています。

多過ぎず、少な過ぎず、集めやすく、まとめやすく、移動しやすく、そしてスケジュール調整も比較的しやすい。

そんなスタッフを、僕は一人一人全員、自分で口説いて集めたいタイプの監督です。

スタッフの集め方には順番があります。

詳しくはまた別の機会にしますが、その順番に沿って、一人一人の性格、僕との相性、作品の方向性、やってほしいことをマンツーマンでじっくり詰めていきます。


核となるスタッフが集まると、今度はその核となるスタッフ数名で同じように顔合わせ、チームとしての擦り合わせに移ります。

作品についての話し合いはもちろん、飲んで笑って、同じ作業、同じ空間を共有します。


そうです。

僕との相性だけでなく、スタッフ同士の相性も大事なんですよね。


そして撮影が始まると、僕はあまりスタッフと話しません。

まあ、話す余裕がありません、というのが正しいですが、撮影中はほとんどの時間を役者に注ぐんです。

それができるのは、準備段階でスタッフが「完成して」いるから。


このやり方は、すごく時間がかかります。

でも、とっても重要な準備期間だと思うんです。


これまでいくつかのワークショップを指導し、いくつも相談を受けてきた経験から、映画づくりがうまくいかなくなる原因のほとんどは、

『スタッフ間の不協和音』

にあると身をもって知っているからです。


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