25年前の携帯電話
僕は20歳の誕生日に映画の処女作を完成させました。
かれこれ25年も前の話です。
25年も経つと、映画を作るのに使う機材も、環境も、人の見つけ方も宣伝の仕方も、何もかもが全然違う世界。
そして作品の中の登場人物達の行動や持ち物もまた、大きく違います。
そんな中、違うものの最たるものが、携帯電話だと思うのです。
僕は、今も昔も、携帯電話(スマートフォン)のシーンを撮るのがあまり好きではありません。
・何しろ、人物が携帯電話と共にいるカットが、地味!
・電話をしている姿も、地味!
・カバンや内ポケットから取り出す様子も、地味!
・操作している様子も、地味!
・かかってきた電話の相手を文字で見せるのも撮りづらい!
・文字を打っている様子も地味!そして分かりづらい!
・携帯(スマホ)画面の文字も撮りづらい!分かりづらい!
・携帯(スマホ)を家に忘れて「あ!」みたいなシーンも分かりづらい!
・マナーモードにしてて着信に気付かない、みたいなシーンも分かりづらい!
・・・ああ、嫌だ嫌だ・・。
とは言え、
現代ドラマを撮る限り、携帯電話を、そして今はスマホはますます欠かすことはできません。
ここでようやく本題です。
携帯電話が映画ドラマに欠かせないなら、このスマホのシーンを撮る時のポイントがあるはずです。
僕の気付いたことを一つ書きます。
それは、
“電話の向こうの声は、映画上で聞こえてくるべきか否か”
ということ。
これは、どっちでもいい、というのが僕の考えです。
ただし、全体を通してどっちかに統一して下さい。
演出やストーリーによってどっちがいいのかが変わってきますね。
●電話の向こうの声が聞こえない場合
電話の向こうでどんなことを言われているのか、伝える演出が求められます。
例)
-電話が終わって男が振り向く。
-女、男に問いかける。「どうだったの!?」
-男、黙って首を振る。
●電話の向こうの声が聞こえる場合
会話の流れを止めることなく、ストーリーを進められます。
作品を観ている方は、どっちであろうと、“そういうものだ”と慣れます。
大事なのは、撮影前に「電話の向こうの声をどう処理するか?」を考えて置く必要がある、ということです。
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