口説ける企画書のコツ(初心者の映画制作講座)
この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。
僕はよく、
作りたい作品があるので相談に乗ってください、
と連絡をいただきます。
その時の依頼主は、30代前半の男性でした。
喫茶店に着くと、彼はおもむろに、A4の書類の束をドサリ、
と僕の前に置きました。
それは映画の企画書。
表紙にはきれいなイメージ写真が貼られ、
タイトルは大きく書かれています。
ページをめくると、テーマ、あらすじ、企画の趣旨…
必要な項目が漏れなく、きちんとタイプされている。
しっかりと作られてます。
作りたいんだ、という想いも伝わってきます。
・・・でも悲しいかな、
その時点で僕は、その作品の行く末が、少し見えてしまいました。
その企画書は、その人が満足するために作られていたのです。
ほらね、こんなにしっかり作ったんですよ、
という気持ちがまんま、伝わってきてしまった。
フォーマットの決まったコンテストに応募するなら、
こういった企画書も役に立つでしょう。
でも、面と向かって人を口説くときには、
こういったスタイルは僕はとりません。
●その依頼主は、僕に何をしてほしいのか。
●なぜその作品に僕が参加したほうがいいのか。
企画書は、そういったことを相手に示すものでないといけません。
例えば役者を口説くときには、その作品が、
・どんな公開方法を考えているのか
・どんなスタッフが関わってて、どんな人と知り合えるのか・・
そんな、相手が一番知りたいだろうと思うことを簡潔にまとめます。
カメラマンが知りたいのはどんなことか、
メイクさんは何を求めているのか、
エキストラに参加する人は何をされると一番うれしいのか・・
相手によって参加する目的も違えば、モチベーションも違う。
それを考えると、口説く相手によって、
企画書や提案内容はバラバラになるはずなんです。
もちろん、きちんとした形式で書かれた企画書が好きな方もいるので、
そういった人にはそういったものを用意しましょう。
作品の面白さが何よりも大事、という方もいるでしょうし、
大量の文字を読むのを面倒がる人もいます。
つまり、目的と手法(企画書)が揃っていればオッケイなのです。
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