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字幕についての注意点(初心者の映画制作講座)

この記事は、「映画/動画が作れるようになるメールマガジン」の過去のものからピックアップしてご紹介しています。


映画を作りたい人は、コンテストに応募したくなるもの。

国内には山のように、応募できるコンテストや映画祭があります。
少し広げて、海外のコンテストにも応募したいと思ったことはないでしょうか。

また、日本にいる外国の人にも、
自分の作品を見てもらいたいと思ったことはないでしょうか。


自主映画を作っていると、
都内で意外と外国人映像作家にも出くわします。

いろんな上映会上で、彼らからチラシを受け取ったりもします。
彼らも頑張って見てもらおうとしてるのです。


そんな時、どうしても避けて通れない問題があります。

それは、字幕を付けなければいけない、ということ。


英語が得意な人もいるかもしれませんが、
必ずしも相手が英語圏の人とも限りません。

また、字幕用の言語力はまた、ちょっと特殊です。
日本語でも字幕用の言葉を考えるのは大変なんです。

 * * * *

何年か前になりますが、
カルフ作品で英語字幕を付けることになりました。

僕もそれなりに英語はできるんですが、
餅は餅屋、ということで、帰国子女の仲間にお願いしました。

できあがった字幕の原稿を、
映像の編集画面に当て込んでいく。

ここでいきなり、悩むことになりました。
字幕ってよく、文字数がうんぬんの話がありますよね。

それにプラスして、悩んだのが字幕の表示時間。

この時の作品がアクションで、ものすごくセリフがポンポン飛ぶ。

ある程度の時間は字幕を表示しとかないと読み飛ばしちゃうし、
かと言って表示し続けると、会話と字幕が合ってない変な感じになる。

いろいろうんうん唸って、なんとか仕上げ、上映会を迎えました。


上映会に来てくれるという知り合いが言いました。
「叔父さんが大学で英語を教えてるから、連れていくね。」

・・・そういう問題ではない!と思いましたが(笑)、
なんか、新たな方向性の客層を開拓。


そして映画が終わりアンケートを見たら、作品そのものよりも
英語字幕についてのコメントが多かったのががっかりでした。(笑)

表現が気になる、とか
スペルミスを探し続けた、とか。

ああ、作品を見てほしい!!

 * * * *

さて、
こうすればよかったかな、と思ったのは、翻訳の手順です。

映画のセリフ ⇒ 訳しやすい日本語 ⇒ 翻訳

こんな手順を踏めばよかった。

映画のセリフを聞いて、その本来の意味を解読し、
短い外国語で表現するのって、並大抵のことではありません。

しかも、個人作家のセリフを、深く理解しなきゃいけない。

やはり、せめて翻訳用の短いセリフを用意した方がいいかと思いました。


もちろん字幕を職業にしているような方にお願いすれば別でしょうが、
単に外国語が得意、というだけでお願いする場合は、このあたりを気を付けるといいと思います。

日本人がみんな、映画のシナリオを書けるわけではないのと同じですね。


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