アウリ・クーセラ

物書きでお絵描き。歴史創作やファンタジー、創作百合、オリジナル作品や夢小説おきばです

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マガジン

  • 魔法チューダー朝のディーン  一話完結SS置き場

    どこから読んでも大丈夫な単発ショートストーリー集です

  • 魔法チューダー朝のディーン キャラご紹介

最近の記事

距離感の分散という過ごし方 【Fediverse Advent Calendar2023 22日(第三会場)】

※これはFediverse Advent Calendar2023の22日目の記事です。 わたしアウリ・クーセラは第三会場の22日目の記事に参加しています。 正直に言う。SNSを辞めたいが辞められない。辞める気もたぶんない。 マイクロブログとしてや、発信の場所としてインスタンスなりプラットフォームを借りておきながら何なんだろ、よく自覚している。 ある自閉症スペクトラム当事者のコミュニケーション障害と多言語の境界のない特性、Fediverceで過ごす断片を忘れたくない

    • ステラ 黒い捜査ファイル(原題: Stella Blómkvist)シーズン1の感想文

      Stella Blómkvist小説シリーズをドラマ化した2017年の作品、ファーストシーズンが日本語字幕配信ありがとうを込めて! 舞台はアイスランド、恐らくは金融危機から再生する選択肢がパラレルワールドのアイスランド。 主人公ステラは犯罪者ばかり弁護する「怪物」扱い。アイスランド闇社会のコンサルタントみたいに闇社会(隠れてない闇社会なのは興味深い)様々な人々と関わり、報酬次第ではクズの弁護も行うという一見正義と程遠い様に見えて誰に対しても公平な弁護士。 いちいち皆さんに

      • 2夜目・ラグナロクを超えし極光 Dream in Dreaming

        「エイドゥル」 呼びかけた最初の声は、母親だった。 偽物の暖炉からぱちぱちとゆっくり燃える火に、昔から持ち主を待ち続けるロッキングチェア。 なんて夢だ。エイドゥル・エイナルスドッティルは、故郷アイスランド・レイキャヴィーク郊外の実家にいた。 寂しいロッキングチェアと向き合ういつものソファ、座る母がロピーセーターを編んでいる。 「……今の時間なら議会だろ、さっさと自家用ジェットで行っちまえ。レイキャヴィークなんかでサボってる場合かよ」 「貴方が帰ってきたんじゃない、

        • 【リー指】時間と空間と不純な理性批判【夢小説】

          超刻機体になり、時間についての本を探すリーはある問題にぶち当たった。時間と空間について書かれた書物の多くは哲学書が多く、黄金時代以前となればリーが頼れる「図書館」は1つしかない。 リーが護衛のお題目の元、大真面目なハセン議長と察した様子のニヤニヤ顔のセリカの前で、三重プロテクトまでついて許可されたグレイレイヴン指揮官の私的居住室にある。 「カントの純粋理性批判をやるのか?頭が宇宙の果てのレストランに転送されるぞリー……いきなりカントの空間と時間から入るのは、私にウェイポイ

        距離感の分散という過ごし方 【Fediverse Advent Calendar2023 22日(第三会場)】

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        • 魔法チューダー朝のディーン キャラご紹介
          2本
        • 魔法チューダー朝のディーン  一話完結SS置き場
          3本

        記事

          一夜目・学戦パーシヴァルDream in dreaming

          確かロンドンの古書通りで買ったあの本だ、何故か心地よい木の香りがする本だった。 うとうとと眠っている内、おれさまは何故か心地よい椅子にひとりきり座っている。誰かが置き忘れたか、また親切な領民達が有志で置いていくキャンピングチェアに似ている。 目の前にはぼうぼうとつまらない草原が広がっている。いや、違う!思わず、おれさまは立ち上がった。 騎士達が馬で駆け、剣が血に軋む嫌な音、長弓の矢が雨あられと振る戦場、先祖たちの景色が何故目の前にあるのだ!? イングランド北部、ノー

          一夜目・学戦パーシヴァルDream in dreaming

          140字ショートストーリーまとめ

          【カンタベリ大主教ヨナタン・フラメル】安宿のカウンターに2シリングを置いて、赤紫の聖職服を着た少年のような男が微笑む。「ごきげんよう、用意は出来ているか?」店主は奥の部屋を指さし、硬貨を受け取ろうとする手を杭を打つ様にナイフで突き刺す。「あんたの商品に用はない。貰うのはアンタの首だ」 【2】敵をひも付きで泳がせることも大事だが、”ハワードの姫様”に刺客を送った相手は別だ。ヨナタン・フラメルは血で汚れたレースの手袋を、赤毛の修道士に向けて放り投げ拾わせる。「…何も自ら御手を汚

          140字ショートストーリーまとめ

          ロンドン塔の密会

           ロンドン塔の光の当たる場所には、造幣局と魔術師たちのいる天文台や研究室がある。ここはオクスフォードにもケンブリッジにも負けない研究者が集うと言うのだが、ここに勤めたがる魔術師は大学の共同生活を嫌って逃げてきた自由人か放蕩者すれすれの者たちばかりだ。ふつうの神経では、ロンドン塔に寝泊まりしたいとは思わないものらしい。  ロンドン塔の光の当たらない場所、それはあの悪名高い門をくぐって入る反逆者たちの収監される場所だ。地獄の沙汰も金次第と、良い部屋を買えば使用人も面会人も呼べる

          ロンドン塔の密会

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          魔法チューダー朝のディーン 主要人物

          魔法チューダー朝のディーン 主要人物

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          ディーン・ハワード (魔法チューダー朝主人公)

          ディーン・ハワード (魔法チューダー朝主人公)

          ハンプトンコートの朝

           宮廷魔術師ディーン・ハワードは侍者を持たないが、代わりに沢山のおぞましい魔物の使い魔たちと暮らしている。かつては肉を裂き血をすする魔物と恐れられた彼らは、早朝の日課を欠かさない。寝惚けている魔術師を完璧に装わせることだ。  魔物たちが人間の侍者の真似事をするのは、全ての仕事が終わった後に褒美として貰える蜂蜜のタルトの為だと、この奇妙な光景を目にした宮内官は青ざめながら言う。  魔物たちはタルトがあろうとなかろうと、毎日同じことを繰り返す。魔物の性質として、同じ行動を毎日

          ハンプトンコートの朝