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WD#35 siblingとgossip

siblingという単語がある。性別に関わらないbrother, sisterを意味し、日本語と同じ様に、男女を問わず兄弟(姉妹)のことを表せる単語だ。英語には古英語の頃からあるとOEDでは示されているが、20世紀になってから、ぐっと使用頻度があがったようだ。

Google Ngram Viewerより(信頼性は限定的)

単数では、まだまだbrother, sisterで使われることが多いと考えられるが、複数になるとbrothers and sistersよりはsiblingsの使用数は増えているように見える(his にしたのは、"* siblings"で検索したところ、頻度が最も高かったのがhisだったため)。

Google ngram viewerより抜粋(信頼性は限定的)

語源的には、sib + -lingと分解でき、sib(またはsibb)はもともと血縁や関係、平和という意味を持つ語であり、-lingは主に特定の種類や起源の人や物を示したり(SFなどに出てくる地球人ことearthlingなど)、動物のこどもを示したり(duckling)する接尾辞である。

で、今日はこの語と関連する単語がMWのWord of the dayに載っていた。その単語は、gossipである。MWの解説によると、そもそもsibb+godで、godsibbであり、その意味は精神的に繋がりがある者であり、現在ではgodparent「名付け親」の意味だったという。それが、中英語では名付け親以外に親友などを意味するようになり、最終的には綴りが現在のようになり、意味も現在のspill the tea on A(slangでAについての秘密をばらすぐらいの意)となったようだ。

今日のWords on the day. 様々な辞書から。
environmentalism (n) 環境関係の単語が今日も続く。環境保護主義という意味だが、おとといはbioregionalismで、環境や社会的政策は、経済や政策ではなく地域の環境により決定すべきという主義のことを示す単語だった。
facade (n) façadeとも綴る。建物の正面を意味するがfigurativeにはうわべを意味し、Britannicaには"I could sense the hostility lurking behind her polite facade."との文例が掲載されている。
loom (n) 織り機を意味するが、動詞としては大きく現れるやそびえるという意味であり、いまやobsoliteだが、比喩的婉曲的にslangとして使われることもあったという。
clip (n, v) もともとは、"to hold tight"という意味で古英語から。おそらく時代が進むにつれ意味が広がり、切り抜く、短縮するという意味も派生している。
onigiri (n) OEDにonigiriが追加されていた。"A Japanese dish consisting of small balls or triangles of rice stuffed with a pickled or salted filling, and typically wrapped in dried seaweed."と定義されていたが、nigiri(v)は1603年に日本語語彙という本に"to squeeze with the hand"と示されていたとのこと。

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